現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > え、スカイラインのハイブリッド廃止ってマジ!? これから日産セダンはどうなるのよ……

ここから本文です

え、スカイラインのハイブリッド廃止ってマジ!? これから日産セダンはどうなるのよ……

掲載 13
え、スカイラインのハイブリッド廃止ってマジ!? これから日産セダンはどうなるのよ……

 プロパイロット2.0を一番最初に搭載するなど、日産が誇る自慢の技術を惜しみなく搭載したスカイラインハイブリッド。話題になったのはたった数年前の話だが、突如としてハイブリッドモデルが廃止となったのだ。

 電動化が叫ばれる今、ガソリン車一本で勝負するのは非常に珍しい判断である。モデルチェンジが近いというのも要因だろうが、なぜこの判断を下したのか!? そしてスカイラインだけでなくフーガやシーマといった他のセダンモデルも終売のウワサが絶えない。果たして日産のセダンはこれからどうなる!?

え、スカイラインのハイブリッド廃止ってマジ!? これから日産セダンはどうなるのよ……

文:山本晋也/写真:ベストカーWEB編集部

マジかよスカイライン……電動化全盛の今、ターボのみで勝負へ

 スポーツセダンの日本代表とっても過言ではない「スカイライン」。日産自動車の伝統的車名として、ニッサン・ブランドが持つスポーツ性を象徴し続けている。そんなスカイラインの最新モデルは、V6ハイブリッドとV6ツインターボという2種類のパワーソースを用意しているが、最近になってハイブリッドの受注終了をしたことが話題となっている。

世界でもっとも売れている電気自動車といえばリーフ。日産はピュアEV以外にもe-POWERなどさまざまなパワートレインで電動化を図っている真っ只中!!

 日産といえば電気自動車「リーフ」を、いち早く量産するなど、日本におけるクルマの電動化におけるトップランナーといえる存在だ。電動化比率を高める方針であることも表明している。そんな日産が、いくらスポーツセダンのスカイラインといえども、ハイブリッドを廃止して、V6ツインターボだけを残すというのはにわかには信じられない判断ともいえる。

新型Zと同じターボエンジンはしばらく存続も、セダンからHVを廃止へ

セドリック/グロリアの後継として生まれたフーガ。現行モデルはまもなくの販売終了がウワサされている状況だ

 はたしてスカイラインからハイブリッドが消滅するという背景には、どんなことが考えられるのだろうか。

 まず、整理しておきたいのはスカイラインが採用していたハイブリッドシステムは、いま日産が推している「e-POWER」ではないということだ。スカイライン・ハイブリッドは、225kW(306PS)を発生する3.5L V6エンジンと50kW(68PS)の能力を持つ駆動モーターに、2つのクラッチと7速ATを組み合わせることで、モーター駆動のみ、エンジン駆動のみ、モーター+エンジン駆動と様々なモードを実現したシステムとなっている。そして、このシステムはシーマやフーガといった日産のFRハイブリッドカーにも採用されている。

 しかし、1モーター2クラッチハイブリッドは複雑ゆえにコスト高であり、エンジンを発電専用に利用するe-POWERに注力する日産の技術ロードマップからすると、過去のテクノロジーとなりつつある。実際、スカイライン・ハイブリッドがオーダーストップしたのにつづき、シーマやフーガの生産終了についても信ぴょう性の高い噂が飛び交っている。

 さらにいえば、スカイライン、フーガ、シーマのいずれもがハイブリッドシステムと組み合わせているV6エンジンは「VQ35HR」といって旧世代のユニットとなる。一方で、スカイラインのV6ツインターボは「VR30DDTT」であり、これは間もなくフルモデルチェンジするフェアレディZと基本的に同じエンジンだ。

 つまり3Lツインターボについては、まだまだ生産予定で今後の主力エンジンという位置づけだが、3.5LのVQエンジンは2006年から生産されているエンジンであり、いつ役目を終えてもおかしくないタイミングになっている。このあたりも、1モーター2クラッチハイブリッドシステムの見切りをつけるタイミングであるといえる理由だ。

スカイラインからハイブリッドが消えたのは当然の流れ!? 日産はe-POWERに本腰

先代ノートを皮切りに続々と投入しているe-POWER。これまでは国内市場のみであったが、欧州やアジアといった他の地域にも採用する予定だ

 あらためて整理すると、スカイラインの3.5Lエンジン+1モーター2クラッチハイブリッド搭載車が生産終了となるのは、ハイブリッドシステムが世代的に古く、そのハイブリッドシステムに組み合わせられているV6エンジンも世代的に古くなっていることが主要因と考えられる。日産としてハイブリッドシステムをe-POWER主体に移行するという技術ロードマップから、1モーター2クラッチハイブリッドが外れてしまっていることが、いったん整理するという判断につながったと考えるのが妥当だ。

 逆にいえば、電動化戦略全体の流れをみれば、スカイラインというモデルが続く限りにおいて、今後もV6ツインターボだけに絞っていくとは考えづらい。スカイライン・ハイブリッドのオーダーストップというのは、未来永劫スカイラインは電動化しないという意味ではないだろう。日産のスポーツイメージを受け継ぐにふさわしい新世代のe-POWERが出てくるまでの、意志ある踊り場と捉えるべきだ。

 事実、スカイラインを生産している栃木工場は、電気自動車「アリア」の生産開始に伴って、まったく新しい生産工法を採用したインテリジェントファクトリーへと進化している。その工場のお披露目では電気自動車だけでなく、エンジン車、プラグインハイブリッド車との混流生産も考慮しているという話もあった。

 実際に栃木工場(インテリジェント・ファクトリー)では、電気自動車のアリアとエンジン車のフェアレディZが混流生産されるという。そうなると同工場で生産されるプラグインハイブリッド車がどんなモデルになるのかということが気になるが、それが次期スカイラインになるというのであれば、ハイブリッドを先行してオーダーストップしたことは納得感がある。

 思えば、現行スカイライン(V37型)のデビューは2014年2月で、すでに8年以上が経っている。プラグインハイブリッド仕様となってフルモデルチェンジしてもおかしくないタイミングだ。スカイライン・ハイブリッドのオーダーストップは、電動化に逆行するものではなく、次なる電動化のステップアップへの期待を高めると捉えるのが、真の日産ファンといえるかもしれない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
乗りものニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
AUTOSPORT web
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
AUTOCAR JAPAN
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
Auto Messe Web
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
AUTOSPORT web
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
レスポンス
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
AutoBild Japan
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
AUTOCAR JAPAN
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
レスポンス
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
くるまのニュース
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
くるまのニュース
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
AUTOSPORT web
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ベストカーWeb
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
Auto Messe Web
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
くるまのニュース
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
motorsport.com 日本版
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
レスポンス

みんなのコメント

13件
  • 日産のやる事ってこんな感じのが多い
    エクストロイドCVTの時もそうだった
    画期的な新技術を開発して製品化しても
    せっかく開発した技術や製品を
    次に繋げられなかったり、展開していけない
    作ったものは良いものなのに続かない
    ものは良くても製造コストが高い事は
    仕方ないだろうけど、展開していけば
    回収できたりはしないのだろうか?
  • 日産のセダン云々どころか5月12日に行われた日産自動車の決算発表に愕然とした投資家の返答が翌日の株価で490円に爆下げしました
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.02050.0万円

中古車を検索
スカイラインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.02050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村