■STIの“真のコラボ”が生んだ洗練の走りとは?
2025年11月13日、スバルのFRスポーツカー「BRZ」のコンプリートカー「STIスポーツ タイプRA(STI Sport Type RA)」が予告無しにサプライズ発表されました。
【画像】超カッコいい! これがスバル本気の「FRスポーツカー」です!
多くの人は「定期的に出てくる限定車でしょ?」と思っているかもしれませんが、実はスバルブランドを体現する軸のひとつ「パフォーマンス」にとって非常に重要な意味を持つモデルになのです。
STIスポーツ タイプRA最大の特徴は、スーパー耐久シリーズに参戦するスバル(=Team SDAエンジニアリング)とニュルブルクリンク24時間に参戦するSTI社(スバルテクニカインターナショナル)との“真”のコラボレーションで生まれたというところでしょう。
2016年の初代「レヴォーグ」から展開が始まった「STIスポーツ」か、らスバルとSTI社の共同開発は行なわれていますが、STIスポーツ タイプRAはそこからさらに踏み込み、各々が得意とする領域の技術・知見を色濃く盛り込んでいます。
そんなSTIスポーツ タイプRAの発表翌日に富士スピードウェイ・ショートコースで緊急試乗をしてきました。
パワートレインは、通常モデルと同じ2.4リッター水平対向4気筒(FA24)ですが、重量公差を50%低減したピストン&コンロッド、回転バランス公差を80%低減したクランクシャフト、67%低減したフライホイール、50%低減したクラッチカバーを採用したバランスドエンジンとなっています。
6速MTのトランスミッションはシフトダウン時に回転合わせを自動で行なってくれる「レブシンク」と、アクセルを戻さずシフトアップが可能な「フラットシフト」を可能とする専用制御を採用。さらにリアデフには油温上昇を抑える冷却フィン付でファレンシャルカバーを装着しています。
これらのアイテムはスーパー耐久シリーズST-Qクラスに2022年から2024年まで参戦していた「BRZ CNFコンセプト」に採用・開発した技術を市販車に実装したモノになります。
バランスドエンジンは走り始めから即座にわかります。まずクラッチミートからスッとクルマが前に進んでくれるフリクションの少なさと雑味の少なさから、より扱いやすく、よりストレスフリーな印象です。
そこからアクセルをグッと踏み込むと、スポーツマフラーの乾いたサウンドと共により鋭いレスポンス、よりスムーズ、より伸び感のある爽快なフィーリングに思わずニンマリ。全ての領域で野性味よりも洗練度が高く、「いいエンジンだな」を実感できます。
ちなみにスペックの変更はありませんが、中回転域、特に4000~5000rpmくらいのトルクの谷が少ない印象で、2速か3速か悩むコーナーでも「3速でもいいかな?」と思うくらいの差がありました。
フラットシフトはドライブモードセレクト「スポーツ」でVDCは「TRACKモードか完全OFF」の状態かつ6000rpm以上で作動しますが、誰でもミスすることなくプロドライバーのような超速シフトが可能です。
エンジンの回転バランスが良くなったことでそこに繋がるトランスミッションも相乗効果でフィーリングが良くなっており、素早い操作でも抵抗感なくスッとシフトが吸い込まれていきます。
レブシンクはドライブモードセレクト「スポーツ」で作動。実際に試してみると「これは絶対に勝てないな」と思うくらいのシンクロ具合です(シフトポジションセンサーを使わずブレーキ/クラッチ/シフトを検知して制御しているため)。
これらの機能はクルマ(=壊しにくい)とドライバーの負担(=操作ミス)を減らすメリットがありますが、お手本を目指して練習したい人もいると思うので、ON/OFF機能はあったほうがいいと筆者(山本シンヤ)は思いました。
シャシ周りは、フレキシブルVバー/フレキシブルドロースティフナーで体幹を鍛えた車体、専用セットアップのZF製ダンパー(スプリングは変更なし)と軽量高剛性のBBS鍛造アルミホイール(STIスポーツ タイプRAはマットグレー、STIスポーツ タイプRA With Rear Spoilerはマッドブロンズ)。
空気を味方にするフロントアンダースポイラー、リアサイドアンダースポイラー、ドライカーボンリアスポイラー(STIスポーツ タイプRA with Rear Spoilerのみ)、そしてパワートレインをより引き立たせるスポーツマフラーなどが採用されています。
これらのアイテムはSTI社が2009年から参戦しているニュルブルクリンク24時間で培った技術・ノウハウをフィードバックさせたモノになります。
フットワークはSTIスポーツの45度線上に位置しながらも、サーキットでの走行を意識したセットアップです。
具体的には滑らかに加えて芯が増したステアフィール、姿勢変化を抑えられているもしなやかさで雑味のないクルマ動き、よりシャープなノーズの入りとスタビリティが増したリアとバランス、ドライバーの操作如何で安心(安定性)と愉しさ(ドリフトコントロール)の調整がしやすいより懐の深いハンドリング特性などが印象的でした。
シートはシンプルなファブリック生地なのですが、個人的には、もう少しいいモノを奢っても良かったかなと感じました(価格を抑えたい気持ちはわかりますが)。
■スバルとSTI社のいいところが見事にバランスされたモデル
今回はサーキット試乗だったので乗り心地は断定できませんが、若干引き締め方向ながらも縁石に乗り上げた時の入力から推測すると快適性に大きな差は無いと思われます。
ちなみにドライカーボンリアスポイラーの有無で安心と愉しさの比率が変わり、有りは6:4(ゼロカウンターくらいが超気持ちいい)、無しは4:6(派手なドリフトもお手のもの)かなと。
個人的にはサーキット走行が楽しめる「STIサーキットドライブ」などで有りの人は無し、無しの人は有りが試せるような機会を設けてあげると、面白いのではないでしょうか。
総じて言うと、STIスポーツ タイプRAはナンバー付きのBRZの「理想形」と言ってもいい仕上がりで、まさにスバルのいい所とSTI社のいいところが見事にバランスされたモデルだと思います。
ただ、ひとつ残念なのはRA(Record Attempt)というネーミングだと上記のようなコンセプトが理解されにくいところです。
入門編のSTIスポーツと、徹底してやり切るSシリーズの間のモデルであることがわかるようなネーミングを与えてほしかったなとも思いました(例えば、素直にBRZ STIとか)。
筆者は以前からスバルとSTI社の目指す“理想のクルマ”は同じなのにも関わらず、お互い頑固(!?)なのか強情なのか寄り添わず、どこか見えない壁があるように感じていました(両社決してそうは言いませんが)。
しかし、STIスポーツ タイプRAに乗ると、スバルの「大きな組織の力」とSTI社の「小さな組織ならではのひと手間のこだわり」がいい方向働いており、「その壁は無くなり始めているな」と。
両社に話を聞くと「理想の走りは共通なので、一緒にやっていくことのメリットのほうが大きいです」と共通意見でした。
スバル大崎篤社長は「ジャパンモビリティショー2025」で、「スバルの強みは“ブランド”です。今後はパフォーマンスとアドベンチャーでファンの笑顔のスパイラルを作っていく」と語りました。
パフォーマンス=STIなのは言わずもがなですが、そのためにはスバルとSTI社はより強固なタッグを組んでいかないと、ブランドは育たないどころか他社にも負けてしまいます。
今回登場したSTIスポーツ タイプRAは「STIらしさ」を明確にするキッカケになる一台だと思っています。
ちなみにリアウイング無しのSTIスポーツ タイプRAは200台限定で497万2000円、ドライカーボンリアスポイラー付のSTIスポーツ タイプRA with Rear Spoilerは100台限定で547万8000円となっています(消費税込)。
抽選申し込み期間は11月30日までなので、手に入れたい人は早めに抽選エントリーしましょう。(山本シンヤ)
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タイトル間違えてますよ。
「新」の文字が入ってないです。