2023年7月1日に「改正東京都公安委員会規則」が施行され、東京都内でも「タンデム自転車」に2人が乗って公道を走行できるようになりました。1978年に長野県で初めて公道の走行が認められて以降、徐々に全国でも走行できるようになり、2023年4月の神奈川県、そして東京都での走行が認められたことで、日本全国でタンデム自転車の公道走行が解禁されたことになります。
タンデム自転車は、複数のサドルとペダルが装備され、複数人が前後に並んで乗車する自転車です。ハンドルは前に乗る人が操作するので、自転車に乗ることが難しいハンデキャップを持つ人でもサイクリングを楽しめる、というのもタンデム自転車ならではの魅力です。
【自転車の種類】流行の兆しアリ!? 共同作業で走るタンデム自転車とは
パラリンピックでは前方に「パイロット」と呼ばれる健常者が座り、後方に「ストーカー」と呼ばれる視覚障がい者が並ぶ形で行なわれる自転車競技として採用されています。
また、タンデム自転車には親子や友人、恋人同士で和気あいあいとサイクリングを楽しめるという魅力もあります。それぞれが1人乗りの自転車に乗ってツーリングをしようと思っても、どうしても体力に違いがあるので走るペースに差が生じてしまいますが、タンデム自転車なら、1台の自転車を共有することで互いに励まし合いながら、サイクリングの楽しさを共有することができます。
ただ、解禁されたとは言え、タンデム自転車に乗るにはさまざまな注意が必要です。前提として、普段乗っている自転車とタンデム自転車は別の乗り物だと考えた方が良いかもしれません。普通自転車とは違い、歩道や「自転車及び歩行者専用」の標識がある場所は走行不可です。
見た目には、サドルとペダルが複数ある少し大きめの自転車といったイメージですが、クルマで例えるなら、普通乗用車と大型トラックぐらいの違いがあると思た方が良いでしょう。
まず、タンデム自転車は2人以上でペダルを漕ぐことになるので駆動力も倍以上になり、単純にスピードが出やすい構造になっています。また、車体重量と合わせて乗員の体重も増えるので、下り坂では勢いがつきやすくなります。
意外とスピードが出やすい一方で、重量増加の影響などで一般的な自転車に比べて制動距離も長くなります。
そして車体は前後に長く、小回りが利かず回転半径が大きくなることも忘れてはいけません。タンデム自転車に乗るには事前の練習が必要だと考えた方が安全です。
タンデム自転車は、これまで自転車に乗れなかった人が自転車で走る喜びを味わえる大きなチャンスにもなり、観光地などで地元を堪能してもらうための乗りものとしても可能性も秘めています。
タンデム自転車が安全に走れる道路環境の整備と合わせて、今後に期待したい乗りものなのです。
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みんなのコメント
個人持ちで普段使いに1人で乗ることは無い。
ばらして輪行もあり得ない。=2人の力で遠出が出来る訳でもない。
=観光地のレンタルくらいしかない。
バランスもとりにくくてクイックな荒い運転は無理。
黙ってても一般普及はしないだろうから見ることも稀で電動キックボードほど心配することは無いと思える。