見た目の変更は少なめ、でも質感は高め
マイナーチェンジを受け新型となった『三菱アウトランダーPHEV』。そのグレード構成はベーシックなMからGとPと続き、今回から最上級グレード『Pエグゼクティブ・パッケージ』がラインナップに加わっている。
【画像】三菱のフラッグシップSUV、アウトランダーPHEV 全200枚
M以外は5人乗りと7人乗りが選べるようになっており、今回試乗できた個体も、セミアニリンレザーのシートが高級感を漂わせる3列シート、7人乗りのPエグゼクティブ・パッケージだった。昨年10月末に受注がはじまって以来、52%のシェアを占める(取材時)人気グレードである。
もともと完成されたイメージを纏っていた外観は、グリルとホイールが変更された程度なのであまり変わった感じはしない。室内も前期型の意匠を踏襲しているはずだが、乗り込んでみると上質な感じが伝わってきた。
シートに使用されているセミアニリンレザーや、そこに配されたダイヤモンドステッチは以前からあったが、ブリックブラウンという内装色が室内の雰囲気を引き立たせているのだ。ダッシュパネルやドアインナーも一部にブリックブラウンの素材が使われ、黒一色の内装よりもはるかにコストが掛かっているように感じられる。室内で実際に変更されたポイントは、以前は9インチだったモニターが12.3インチになったことが最大の違いだ。
スタートボタンを押すとエンジンは掛からず、ただメーターパネル内にグリーンでREADYの文字が灯る。EV走行のみでは70km(メーターは80%あたり)、ハイブリッドでは378kmの走行が可能という表示を確認し、走りはじめてみた。
EVの長所、エンジンがバックアップ
シフトレバーでDを選び、シフト左脇にあるEVボタンを押してEVプライオリティモードで静かに走り出す。このボタンでバッテリーをセーブしたりチャージしたりという設定ができるのだ。タウンスピードではギュッと引き締まったボディとしなやかなアシ、厚みのあるシートによっていかにも高級車然としたドライブフィールを味わえる。
EV関係のモードとドライブモードが別々になっていて、走行状況に合わせて細かく選ぶのは少し慣れが必要。とはいえどちらものNORMALモードのままで走っても、ほとんどの場合は問題ないだろう。ちなみにドライブモードにはなんと7つもモードが用意されている。ECOやGRAVEL、SNOWは一般的だが、POWERは珍しく、TARMACがあるあたりは『ラリー=三菱』のイメージが感じられていい。
またダイヤル中央にはヒルディゼントのスイッチも備わっており、走る場所を選ばないSUVであることを再認識させられる。例えばスキーで雪山に行く時などは、BEVだと寒さで航続距離が減ってしまいそうなものだが、アウトランダーPHEVの場合、そこはエンジンのバックアップがあって心強い。
モーターによる最高出力はフロントが116psでリアが136ps。とはいえリア偏重でもなく、スロットル操作に対して4輪へきれいにパワーが入る感覚がある。乗り心地もキレイに角がとれていて、パワートレインの躾けも上々だ。
さらに完成度を高めた実用車の最適解
有料道路に入りスロットルを深く踏み込むと力強い加速がはじまるが、風切り音もほとんどなく、静寂が保たれている。左に電力関係、右が速度になったメーターは慣れてくると表示も大きくわかりやすいと思えてきた。
一方、ダッシュ中央のモニターはサイズこそ大きくなっているが、操作系は物理スイッチが主体となっており扱いやすかった。特にステアリングの右スポーク上のスイッチで操作するマイパイロット(ACC+レーンキープアシスト)は、スイッチが扱いやすいだけでなく、メーターパネル中央に表示される作動状態の表示もわかりやすくできている。
ADASを解除して高速道路を走っているといつの間にかエンジンが掛かっていた。速度の変化に合わせるようにエンジンの回転が変わるので、良い意味でその存在を看破しにくいのだ。シリーズハイブリッド車ではゆっくり走っていてもエンジンが唸っているシチュエーションが珍しくないが、アウトランダーPHEVはそれがない。
大磯をスタートして西湘バイパスを抜け、ターンパイクを駆け上がって大観山に到着。この時のEVの航続可能距離は25%、ハイブリッドの航続距離は335kmと出ていた。けっこうな高低差だが、62kmを走行して43km分の航続距離が減った計算になる。
また、このクラスの輸入車だとダンパーが電子制御可変式になり、価格的にも高くなるはずだが、アウトランダーPHEVのアシはそういったシステムなしに、あらゆる走行条件を広くカバーできている点も優れていた。
ドライバビリティもパワートレインもちゃんと刷新され、見た目の質感も高まっているアウトランダーPHEV。三菱のフラッグシップモデルは、再び時代に先んじた仕上がりになっていたのである。
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