機能的なポップアップルーフか? それとも映えるルーフテントか!?
ここ数年、キャンピングカーの販売が好調だ。なかでも普段使いに支障を来さない大きさのミニバンベース(バンコンバージョン:バンコン)や軽自動車ベース(軽キャンパー:軽キャン)の車両が人気。カムロードなどのトラックベースのキャブコン(キャブコンバージョン)やスーパーロングボディのハイエースでは日常ユースで持て余してしまうため、そこでちょうどいいサイズのミニバンや軽自動車ベースの車両に注目が集まる。
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ミニバンはポップアップルーフで就寝スペースを拡大する
テントやタープはじめ、さまざまなキャンプ道具を積む際に3列シートを備えるミニバンのスペース効率の高さは大きなアドバンテージになる。実際にファミリー層のキャンプ場利用が多いこともあり、来場するクルマを見ていくとミニバン比率が高い(編集部調べ)。一方で車中泊することまで考えるとミニバンの実力はどうだろうか。
確かに2・3列目シートをフラットに倒せば(※車種やシート形状・構造により不可の場合あり)就寝スペースは作れるが寝床をフルフラットに展開するにはマットなどが必要になる。ほかにも就寝人数が2人なら問題ないが、家族4人になると基本的には厳しいという結論になる。その解決策がポップアップルーフだ。
そのメリットは限られたスペースのなかで就寝定員を増やせること。“平屋の住宅を増築して2階建てにして床面積を拡大する”というイメージ。またポップアップさせることも簡単で使い勝手の良さも文句なしだ。
似て非なるポップアップルーフとルーフテントの違いとは
そんななかポップアップルーフに代わる次なる一手としてルーフテント(ルーフトップテント)が脚光を浴びている。
両者の違いは何かというと、ポップアップルーフは基本的にキャンピングカーのさまざまな装備のひとつとしてビルダー(施工・販売業者)の手によって架装される場合がほとんど(後付けできるモノもある)。それに対してルーフテントは、後付けが前提でルーフにキャリアを設置してそこへテントを載せて展開することになる。テントへのアクセスはラダー(梯子)を使って登るのが基本。ただ、FRPなどのボディシェルを持つハードシェルタイプであれば、クルマに装備するサンルーフを活用して車内からアクセスできるタイプも用意されている。
テントの展開はポップアップルーフと基本的には同じ。ヒンジやストラップ(ベルト)のロックを外して持ち上げるだけで簡単に設営することができる。もちろん閉じるときは逆手順になるだけなので、高所が苦手でなければ女性であってもラクに作業ができるだろう。それでも二の足を踏むという人には電動開閉タイプもあるので、デザインや使い勝手から理想のテントを選びたい。
キャンプ場で映えるソフトシェルタイプが人気急上昇中!
ルーフテントにはハードシェルタイプとソフトシェルタイプの2種類がある。よりSNS映えするのは後者のソフトシェルタイプで、設置・設営方法はハードシェルタイプと基本的に同じ。素材は一般的なテントと同じナイロンなどが使用されている。
テント展開は高所作業になるので慣れるまでは少し時間がかかるかもしれないが、さらにサイドオーニングなどを活用することで2ルームテントのような贅沢な居住空間を演出できるようになる。
オーストラリアのARB製ルーフテントを正規輸入販売するフレックス・ドリームでは、ここ数年で大幅に販売数を伸ばしているという。テントを展開するときに利便性はハードシェルタイプに軍配が上がるが、いまやキャンプは魅せる時代。「損して得取れ」ではないけれど、隣接するキャンプサイトのオーナーからもいち目置かれる満足度の高いキャンプライフが満喫できること間違いなしだ。
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