横尾忠則の新作インスタレーション「未完の足場」が瀬戸内の豊島にて公開

「瀬戸内国際芸術祭 2025」の開催地・豊島にて、グッチと横尾忠則のコラボレーションの新章が始まった。

グッチ銀座で開催中「横尾忠則 未完の自画像 - 私への旅」

4月よりグッチ銀座 ギャラリーで開催されている「横尾忠則 未完の自画像 - 私への旅」では美術評論家の南雄介によるキュレーションにより、「未完」をテーマに約30点が展示されている。なかでも新作の6点は、自画像や家族をテーマとした作品群で、本展の中核を担うものとなっている。また、1970年の大阪万博で横尾が「未完」のイメージをシンボリックに提示した真っ赤な足場のインスタレーションは、本展でも再現され、そのダイナミックな世界観を体感することが可能だ。

瀬戸芸に引き継がれた「未完」

この「未完」の精神は、「瀬戸内国際芸術祭 2025」の開催地のひとつである豊島にも引き継がれ、横尾とグッチのコラボレーションとして新たなアートウォールが公開された。横尾は2013年に豊島に「豊島横尾館／TESHIMA YOKOO HOUSE」を開館。かつて民家だった建物をリノベーションし、横尾自身が全体のコンセプトを手掛け、作品と建築、空間が一体となった体験型の展示空間は、豊島の象徴的なアートスポットのひとつとなっている。

今回新たに公開されたアートウォールでは、グッチ銀座 ギャラリーでの個展と連動し、「未完」を表現したインスタレーションが、さらに圧倒的な存在感で実現。日々変化する豊島の風景と呼応しながら、常に新しい表現の可能性に挑戦し変貌し続けるという、横尾とグッチに共通するスピリットを表現している。この「未完」をテーマとしたインスタレーションは、グッチ大阪、心斎橋大丸 グッチショップ、心斎橋大丸 グッチ サテライトショップでも展開中だ。

今年ファッションブランドとして初めて瀬戸内国際芸術祭の公式パートナーを努めているグッチは、「瀬戸内国際芸術祭 2025」において、UNHCR（国連難民高等弁務官事務所）と写真家ホンマタカシのコラボレーションによる作品展「SONGS - ものが語る難民の声」にも協賛している。本企画では、ホンマタカシのレンズを通じて世界では1億2千万人を超えるといわれる難民の一人ひとりの物語に光をあて可視化している。UNHCRとの長年の協働を背景に、グッチは芸術を通じたポジティブな社会変革のきっかけ作りを支援し続けている。

横尾忠則新作インスタレーション「未完の足場」開催場所：香川県小豆郡土庄町豊島家浦889(家浦港より徒歩約3分)

瀬戸内国際芸術祭 2025夏会期：2025年8月1日（金） – 8月31日（日）
秋会期：2025年10月3日（金） – 11月9日（日）
https://setouchi-artfest.jp

「横尾忠則 未完の自画像 - 私への旅」開催場所：グッチ銀座 ギャラリー（東京都中央区銀座4-4-10 グッチ銀座 7階）
日程：2025年4月23日（水）– 8月24日（日）予定（会期中無休）
営業時間：11:00 – 20:00（最終入場19:30）
入場：無料（予約優先制）
来場予約：https://line.me/R/app/1601842270-wAXNyj2g
URL：https://www.gucci.com/jp/ja/nst/gucci-ginza-gallery

編集と文・遠藤加奈（GQ）