2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPの最大の敗者はマクラーレン、そしてオスカー・ピアストリだった。
イモラでの週末も、マクラーレンの強さは圧倒的と思われた。2台は初日のフリー走行から、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)以下を寄せ付けない速さを見せた。FP1、2はともにピアストリ、二日目のFP3はランド・ノリス、そして予選は、ノリスこそ4番手に後退したものの、ピアストリが今季3度目のポールポジションを獲得した。ちなみに過去2回はいずれも、そのまま勝利を果たしている。
フェルスタッペンが独走で今季2勝目。角田裕毅は最後方から入賞果たす【決勝レポート/F1第7戦】
0.034秒の僅差で、フロントロウにはフェルスタッペンがつけた。しかしレース前のフェルスタッペンは「去年より一段階柔らかいタイヤで、ずっとオーバーヒートに苦労したんだ。レースペースも明らかにマクラーレンが上だよね……」と、厳しい戦いを覚悟した口ぶりだった。
しかも決勝当日は路面温度が45度近くまで上がったことで、タイヤに優しいマクラーレンはさらに有利な状況でレースを戦えたはずだった。しかし結果は、フェルスタッペンにイモラでの4年連続勝利を許してしまった。それはなぜか。
レース直後のインタビューでピアストリは「ブレーキングが早すぎた」と、後悔を口にした。それはスタート直後のターン2(タンブレロ)でのことだ。ポールポジションからスタートしたピアストリは、ターン2でアウトから刺しに行ったフェルスタッペンに対し、比較的あっさりと抜かせたように見えた。
タンブレロのコース外はグラベルで、抜かせまいと無理をすればピアストリも致命傷を負いかねない。何より自分たちには、ロングランペースで勝るという武器がある。あとで逆転できる機会はいくらでもある、とでも思ったのだろうか。
しかし、フリーエアを得たフェルスタッペンは予想以上のハイペースで、ピアストリとの差をジリジリと広げて行った。それでもまだこの時点では、2位表彰台の可能性は十分にあった。それについてピアストリ自身は「その後もいくつか、間違った選択をしてしまった」と話した。
その最大の“間違った選択”が、序盤13周目のピットインだろう。ペースは十分に安定していたが、チームはあえてピアストリに対し早めのタイヤ交換を指示した。コース上ではフェルスタッペンを抜けそうにないことから、アンダーカットを目論んだと思われる。しかし11番手まで後退したピアストリは、首位フェルスタッペンとの差が31秒まで広がった。
イモラではギャップを28秒以内まで縮めれば、首位を奪い返せる。しかし先行車(ステイする中団勢)を抜き続けることで、ピアストリは本来のペースが出せなかった。20周目には、両者の差は33秒まで広がってしまう。さらにピアストリにとって不運だったのは、29周目のエステバン・オコン(ハース)のリタイアで出たバーチャル・セーフティカー(VSC)だった。
首位フェルスタッペン、2番手ノリスはまだ最初のミディアムタイヤで走り続けており、1ストップ作戦が可能な状況だった。そしてノリスはVSCの直前、フェルスタッペンはVSC宣言直後にピットに向かった。
この時点でピアストリは4番手まで順位を戻しており、上位3台が続けてピットインしたことで、首位に復帰できるはずだった。しかしチームはここで、ピアストリに2回目のピットインを指示した。ロスタイムを抑えられるVSC中のタイヤ交換にこだわったのだろう。しかし13周目に履き替えたハードタイヤはまだ17周しか走っておらず、結果的にこれがふたつ目の“間違った選択”となった。
こうしてピアストリはノリスにも先行され、3位に終わった。ドライバーズ選手権での首位は変わらないものの、ランキング2位ノリスとの差は16から13ポイントに、ランキング3位フェルスタッペンとの差は32から22ポイントまで一気に縮まった。まだシーズンの3分の1も過ぎていないとはいえ、上位3人のタイトル争いは今後ますます白熱することだろう。
[オートスポーツweb 2025年05月19日]
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