新しいホンダ青山ビルが2030年度の完成を目標として建てられる
ホンダ青山ビルが、建て替えのために休館する。
【画像】社員でもここまで見たことない? ホンダ青山ビル 全27枚
創業者である本田宗一郎氏の人間尊重の精神から、1985年8月に竣工したホンダ青山ビルは、訪れる人、働く人、地域の人に優しくあるためのさまざまな創意が尽くされている。
長年、青山のランドマークとなってきたビルだが、ホンダは建て替えることを決意。現在、急速に社会や産業が変革に向かう中で、ホンダは将来にわたって人々や社会から存在を期待される企業であり続けることを目指しており、その理念を実現するためにイノベーションを生み出す改革と発信の拠点となるグローバル本社機能を構築することが必要と考えたからだという。
既存のホンダ青山ビルは2025年度に解体され、同地に建てる新しいビルは2030年度の完成を目標としている。建て替え期間中、従業員は虎ノ門アルセアタワーとホンダ和光ビルにて業務を行う予定だ。
建て替えに際し、1階にあるホンダ・ウエルカムプラザ青山が2025年3月31日に休館となり、業務についても同年5月で終了するが、お別れとなる前にホンダ青山ビル建築ツアー(すでに応募期間が終了)が実施されることになり、それに先立ちメディアにもホンダ青山ビルの内部が公開された。
メディア向け建築ツアーの案内人は、一般向けと同じ建築史家/大阪公立大学教授の倉方俊輔氏。ホンダの初代本社ビルであり、2023年に解体された八重洲ビルの建築ツアーも担当した同氏が、建物に込められたホンダ・フィロソフィを解説してくれた。
ビルの端々から自動車メーカーならではの安全思想を感じられる
建設当時の国際化や情報化といった時流に対応し、本社機能の充実、効率化を図るため、1985年に2代目の自社ビル(本社)として建設されたホンダ青山ビルは、間組(現:安藤ハザマ)の設計部、石本建築事務所、椎名政夫建築設計事務所が設計し、間組が施工した。
建築ツアーの案内人を務めた倉方先生は「モビリティの発想でビルが造られている」と表現していたが、実際にホンダのクルマづくりの考えである安全性、省エネルギー、居住性、操作性、機能優先のデザインが導入されていた。
一例を挙げると、バルコニーは上部への延焼とガラスの落下を防いで歩行者の安全を確保し、従業員の避難路にもなるという役割を果たしている。
緊急時に人間は来た道を戻る、見えるほうに行くという考えのもと、3隅に避難階段を設置。アルファベットのビル内サインは彫刻家として活躍している五十嵐威暢氏によってデザインされたもので、日頃から意識しやすい明快なものを掲示し、従業員が速やかに退避できるように配慮していた。
地下3階には内容量35トンのカナダ産ヒバの大樽2つがあり、貯水された水は『宗一郎の水』としてウエルカムプラザにて無料で提供され、食堂やカフェでも使用。災害時の飲料水としての役割も担ってきた。
また、地下には大地震対策がいまほど注目されていなかった1985年から備蓄倉庫も存在し、1600人が3日間生活可能かつ周囲の人々もヘルプできる品々が保管されてきた。
カリスマ亡き後もホンダがホンダであるために造られた
地上17階、地下3階のホンダ青山ビルは、建物をセットバックし、社屋の前で炊き出しができる。これもホンダが考える安全思想の表れで、防災、安全に対する細心の配慮がなされているのだ。
マン・マキシマム メカ・ミニマムの発想でオフィス(1本の柱以外は自由に変更できるので時代に合わせてレイアウト可能)は広く、機械設備は最小空間となっている。
デザイナーとして椎名政夫氏を抜擢したインテリアは、住宅的な造形の中に合理性と美を兼ね備えており、モダンでセンスがいい。
16階にある応接室は品があり、ホンダらしい迎賓館として昔の洋館が持っていた『もてなし感』を出しており、チャールズ皇太子とダイアナ妃が公式訪問時に休憩したことは有名なエピソードだ。会議室も16階にあり、ここは大衆性と知性が融合。世俗的な雰囲気となっている。
社長や役員のための個室はなく、あるのは役員室という名の大部屋で、こちらには共用テーブルが並んでいた。
本田宗一郎氏とナンバー2の藤沢武夫氏がまだ健在だった頃に建てられたホンダ青山ビルは、細部まで工夫して造られており、倉方先生によると「ホンダが建築物を造るとこうなる」という好例で、事務を合理化し、思考所として運用され、接遇施設にもなっていたそうだ。
たくさんの候補地の中からファッションの街である青山を選んだホンダは、遊び心溢れるクルマをリリースしてきた。新社屋でも魅力的なモデルが披露されるだろう。
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