現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > FIA、パンデミックによる危機に対応すべくF1規則を変更。次世代マシンの開発作業を2020年中は禁止に

ここから本文です

FIA、パンデミックによる危機に対応すべくF1規則を変更。次世代マシンの開発作業を2020年中は禁止に

掲載 更新
FIA、パンデミックによる危機に対応すべくF1規則を変更。次世代マシンの開発作業を2020年中は禁止に

 FIAは、世界モータースポーツ評議会において、世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行に対応し、いくつかのレギュレーション変更を行うことを発表した。FIAとF1に投票を経ることなくカレンダーを変更する権限を与えるなど、より迅速で柔軟な対応をとるため、またコスト削減のための変更だ。

 現在F1は序盤8戦を中止あるいは延期とし、パンデミックの状況を見ながら、シーズンをいつスタートするのかを決めようとしている。

メルセデスF1の新ステアリングシステム『DAS』2021年には禁止に

 世界モータースポーツ評議会が、新型肺炎による問題により素早く対応することを可能にするため、いくつか規則変更を行うことを電子投票により承認したことが、3月31日に発表された。

 FIA国際スポーツカレンダーに登録されるイベントの延期あるいは中止の要請に、FIA憲章に則って素早く対応することを可能にするため、世界モータースポーツ評議会は、FIA会長に対し、FIA憲章第16.4条および16.10条に従い、2020年シーズンの国際競技のオーガナイズに関連し、緊急の問題として必要となる可能性がある決定を下すための権限の委任を許可した。

 FIA会長が何らかの決断を行った場合、スポーツ担当副会長、スポーツ担当事務総長、関連するスポーツの委員会との協議の後、それが妥当な場合、決定がなされることになる。

 また、選手権ごとの規則の変更も承認されており、F1に関しては、以下のような発表が行われた。

「選手権の商業的価値を最大限に保護し、最大限にコストを抑えるべく、危機に対応し、レースカレンダーを編成する上でFIAとF1に柔軟性を与えるため、2020年競技規則の変更が承認された」とFIAの声明文には記されている。

 これを実現する方法として以下が発表された。

「・チームの60パーセントの支持により特定の条項を変更できるように、第1.3条を追加する。これは現在の難局において、柔軟性を高めるための措置である。いかなる場合も、世界モータースポーツ評議会によるその後の承認が必要になる。

・投票なしにカレンダーを変更することをFIAおよびフォーミュラ1に許可する(第5.5条の削除)

・テストの変更(第10.5条)

・パワーユニット・マニュファクチャラーのシャットダウンの追加(第21.10条および第21.11条)

・レース数が減少した場合の、許可されるパワーユニットエレメントの変更(第23.3条)

・2020年中に2022年レギュレーションのための空力開発を行うことを禁止(3月28日土曜から)」

 また、先日、コスト削減のために2021年技術規則導入を2022年に延期することで合意がなされたが、これを世界モータースポーツ評議会が承認したことも発表された。「今後、チームとの協議により、2021年にさらなる対策がとられる。ここにはサバイバルセル(2020年から)といくつかのコンポーネントのホモロゲーションが含まれる」とFIAは述べている。

 さらに、メルセデスが2020年用に開発したDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)システムに関する決定もなされた。ドライバーがステアリングを前後に押し引きすることでフロントタイヤのトー角が変わるこのシステムが、2021年からは禁止される見通しであることは分かっていたが、2021年の規則変更が延期される一方で、DASシステムの使用は来季から認められないことが明らかになった。

 こういった技術面の変更に必要な全チームの同意をすでに得ていると、FIAは述べている。

関連タグ

こんな記事も読まれています

角田裕毅、ハースの戦略を賞賛「トップ5チームが抜け出す現状では、あれくらいアグレッシブにいかないと入賞できない! 尊敬すべき戦略でした」
角田裕毅、ハースの戦略を賞賛「トップ5チームが抜け出す現状では、あれくらいアグレッシブにいかないと入賞できない! 尊敬すべき戦略でした」
motorsport.com 日本版
ニッサンがFE東京E-Prixに桜を強調する特別カラーで参戦へ。他チームへ着物提供のおもてなしも
ニッサンがFE東京E-Prixに桜を強調する特別カラーで参戦へ。他チームへ着物提供のおもてなしも
AUTOSPORT web
アウディ最大のSUV計画は生きていた! ベース価格で1500万円オーバー? 2026年までに登場か
アウディ最大のSUV計画は生きていた! ベース価格で1500万円オーバー? 2026年までに登場か
レスポンス
アルフォロメオ渾身のSUV──新型ステルヴィオ クアドリフォリオ試乗記
アルフォロメオ渾身のSUV──新型ステルヴィオ クアドリフォリオ試乗記
GQ JAPAN
メルセデス・ベンツが助手席一体型のディスプレイを採用した新型「E300 Exclusive」セダン/ステーションワゴンを発売
メルセデス・ベンツが助手席一体型のディスプレイを採用した新型「E300 Exclusive」セダン/ステーションワゴンを発売
@DIME
日産の新型「コンパクトSUV」公開! 復活の「オシャイエロー」が鮮烈! 約406万円から「新ジューク」独に登場
日産の新型「コンパクトSUV」公開! 復活の「オシャイエロー」が鮮烈! 約406万円から「新ジューク」独に登場
くるまのニュース
400万円台スタート!《レクサスSUVベストバイ》LBX vs UX vs NX
400万円台スタート!《レクサスSUVベストバイ》LBX vs UX vs NX
グーネット
パナソニックHD、パナソニックオートモーティブシステムズの株式20%取得で合意 投資ファンドが80%
パナソニックHD、パナソニックオートモーティブシステムズの株式20%取得で合意 投資ファンドが80%
日刊自動車新聞
ポルシェ、日本のストリートネオンと未来を強調する特別カラーでフォーミュラE東京E-Prixに挑む
ポルシェ、日本のストリートネオンと未来を強調する特別カラーでフォーミュラE東京E-Prixに挑む
AUTOSPORT web
フォーミュラE東京初戦直前、アンドレッティ勢が語る魅力…「何が起きてもおかしくない」
フォーミュラE東京初戦直前、アンドレッティ勢が語る魅力…「何が起きてもおかしくない」
レスポンス
アウディがザウバーグループを完全買収、2026年のF1参戦に向けて準備を加速
アウディがザウバーグループを完全買収、2026年のF1参戦に向けて準備を加速
@DIME
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]アンプ内蔵DSP+スピーカーを総予算30万円で取り付け、良音を満喫!
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]アンプ内蔵DSP+スピーカーを総予算30万円で取り付け、良音を満喫!
レスポンス
若者とオッサンのハートを鷲掴み! “ネオクラ旋風”が 日本のバイクを盛り上げる! 【東京MCS2024】
若者とオッサンのハートを鷲掴み! “ネオクラ旋風”が 日本のバイクを盛り上げる! 【東京MCS2024】
くるくら
ホンダと出光 使用済みプラスチックの水平リサイクルの実証実験を開始
ホンダと出光 使用済みプラスチックの水平リサイクルの実証実験を開始
Auto Prove
ルーカス・ディ・グラッシ、2016年丸の内FEデモラン以来の日本走行喜び。次は「日本人ドライバー」を熱望
ルーカス・ディ・グラッシ、2016年丸の内FEデモラン以来の日本走行喜び。次は「日本人ドライバー」を熱望
motorsport.com 日本版
フォーミュラEがリバティーウォークとコラボ。大胆ボディのGen3マシンが登場
フォーミュラEがリバティーウォークとコラボ。大胆ボディのGen3マシンが登場
AUTOSPORT web
キャシディ、ポイントリーダーとして日本に”凱旋”。ジャガーの参戦100戦目を「東京で祝えて嬉しい」
キャシディ、ポイントリーダーとして日本に”凱旋”。ジャガーの参戦100戦目を「東京で祝えて嬉しい」
motorsport.com 日本版
東名高速「最凶の渋滞ポイント」これで撲滅!? 新たに「綾瀬の車線増」事業認可 渋滞対策の“穴”埋める
東名高速「最凶の渋滞ポイント」これで撲滅!? 新たに「綾瀬の車線増」事業認可 渋滞対策の“穴”埋める
乗りものニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村