アルファロメオ、アップデート導入予定のスペインGPは”普通の週末”を望む

　アルファロメオは、F1スペインGPにアップデートを持ち込みパフォーマンス向上を狙っているが、直近の数レースで続いているようなトラブルが起きないことを願っている。

　今季は開幕から好パフォーマンスを維持しているアルファロメオ。しかし第4戦エミリア・ロマーニャGPでは金曜日の予選でバルテリ・ボッタスのマシンに火災が発生し、翌日のFP2を走れず。また第5戦マイアミGPではボッタスがFP1でクラッシュを喫し、またしてもFP2を走れなかった。

　明らかに走行プログラムの面で妥協を強いられているにもかかわらず、ボッタスはエミリア・ロマーニャGPで5位入賞。マイアミGPでもレース終盤まで5番手を走行していた。コーナーで膨らみ、メルセデス勢に抜かれて最終的に7位となったものの、安定して好結果を出し続けている。

　チーム代表のフレデリック・バスールは、スペインGPでは大規模なマシン修復作業に直面することなく、アップデートパーツをコース上で試す時間を適切に得られるよう願っている。

「もっと楽な週末にしたい」と、バスールはmotorsport.comに語った。

「穏やかで、良いセッションを過ごしたい。正直なところ、誰が4～6番手になるか誰にも分からないほどタイトな状況だと思う」

「我々は自分たちの仕事に集中し、マシンを開発し続けなければならない。来週のバルセロナで、大きなアップデートがあるはずだ」

「そしてパーツの生産に集中しなければならない。5番手や6番手、7番手のことは考えずに自分たちのことに集中するんだ」

　スペインGPで導入するパッケージについて訊かれると、バスールは「間違いなく、フロアはパフォーマンスの鍵になる」と話した。

「フロアについては、誰もがかなり注力していると思う。だが木曜日には、フロアだけではないことが分かるはずだ」

　アルファロメオのテクニカルディレクターであるセビ・プホラールは、アップデートによるパフォーマンスの向上を期待しているものの、ライバルたちもバルセロナにアップデートを持ち込んでくるだろうと認めている。

「詳細には触れないが、全体的にパフォーマンスは向上しているはずだ。どうなるか見てみよう」と、プホラールは新パーツについて語った。

「ライバルたちが何を持ち込んでくるか見てみる必要がある。おそらく、かなりの数のアップデートがバルセロナに持ち込まれるだろう」

「今までのパフォーマンスを見るに、少なくともアップデートをすれば直接のライバルたちと比較してパフォーマンスを維持することができるだろうし、アドバンテージを増やすことができるかもしれない」

「誰もがアップデートを持ち込むだろうが、我々が優位に立っていたとしてもより快適なポジションにいるとは言えない。誰がより大きく、より効率的なアップデートを持ち込むかということになるだろう」

「おそらくどこかの時点で、難しくなってくるはずだ。メルセデスやマクラーレンのようなチームが、より大きなステップを踏んでくることも予想される。それを見る必要がある」

「結局のところ、予算上限があるのでみんな同じような感じになるはずだ。他の要因もあるし、何か違うことが起きる可能性もある」

　プホラールは、アルファロメオはメルセデスに対抗できると考えているが、シーズンを通じた狙いは、より現実的なライバルたちを倒すことだという。

「我々は（マイアミに）来るとき、主にマクラーレン、アルピーヌ、アルファタウリに注目していた。でも、もしこの3つのライバルと戦わないのであれば、メルセデスが目標になるし、その上でメルセデスと戦えるのは幸せなことだ」

「チャンピオンシップでは、アルピーヌ、アルファタウリ、マクラーレンが現実的なターゲットだ」

　スペインGPでの目標について訊かれ、プホラールは次のように答えた。

「最初の5戦と同じで、みんなと一緒に戦うことだ。すべてのサーキットでまずまずのパフォーマンスを見せているので、2台ともまた中盤の上位に食い込んでいけると思う」