フェラーリがEVプラットフォームを発表
フェラーリは2025年10月、将来的な量産化を計画する電動駆動スポーツカーを構成する主要コンポーネンツ、「エレットリカ」(F222)をマラネロの本社で世界初公開した。同社はこのとき、そのエクステリアとインテリアの一部ディテールを2026年の早い時期には公開し、春頃には生産車の姿を披露することができるとしていたが、はたしてそのプランは順調に進行しているのだろうか。
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ここでは改めてエレットリカの概要を解説するとともに、それはいかなるモデルとして完成されるのかを想像してみたいと思う。ちなみにフェラーリからは、そのニューモデルにこのままエレットリカの名が与えられるかどうかは、まだ正式には決定していないというコメントもあった。
フェラーリのマルチエネルギー戦略は、一般的に想像されるよりもはるかに早く始まっていた。2009年にスクーデリア・フェラーリがF1GPに投じた「F60」に採用されていたKERS(運動エネルギー回生システム)を、当時の12気筒モデル「599GTBフィオラノ」に移植して、2010年に発表することに成功した実験車の「599HY-KERS」に始まり、その後はHVの「ラ フェラーリ」、PHEVの「SF90ストラダーレ」、「296GTB」、そして「849テスタロッサ」などの各シリーズが続々と誕生。ラ フェラーリに続く最新のスペチアーレ「F80」もまたHVのシステムをもっている。
エレットリカはその戦略の延長線上にあるもので、フェラーリによれば、量産化へのための唯一無二の条件だったのは、自らがもつ価値観にふさわしい卓越した運動性能と、真のドライビング・エクスペリエンスを実現できる技術が確立できるかどうかにあったという。
エレットリカのために新開発されたプラットフォームは、前後のオーバーハングがきわめて短い設計で、そのフロア下にはバッテリーモジュールの85%が搭載されている。残る15%はプラットフォーム後方のやや高い位置にレイアウトされるが、これはリヤシートのスペースと考えるのが自然だろう。すなわちエレットリカには2+2シーターのキャビンが与えられる可能性が高いのだ。
また、重心高はICE(内燃機関)搭載車よりも80mmも低く、それはボディが「プロサングエ」のようなSUVスタイルではないことをも想像させる。ホイールベースは2960mm。フロントシートの位置はかなり前方になるが、前方衝突時のエネルギー吸収はタワーセクションとともに、あとで触れるe-アクスルもそれを受けもつ仕組みになっている。
フェラーリがEVのスーパーカーをリリースすることの意味
880Vのアーキテクチャーを採用したバッテリーパックの開発はもちろんフェラーリ自身によるものとされるが、これまでHVやPHEVモデルではバッテリー開発に携わってきたSK Onがこれに関係している可能性は高い。
バッテリーは15のモジュールにわけられ、それぞれが14個のセルが内蔵する。エネルギー密度は約195Wh/kgと発表されており、出力密度の約1.3kW/kgとともに、それは世界最高水準のレベルの数字となる。総容量は122kWhと公表されているから、したがってバッテリーの重量は約625kgという計算結果が得られる。参考までに生産車の前後重量配分は47:53となる見込みだ。
エレットリカの前後アクスルには、それぞれ2基ずつのエレクトリックモーターが組み合わされている。フロントのモーターは最高出力が合計で210kW(285.5馬力)、リヤのそれは同様に620kW(843馬力)というスペック。フロントモーターは最高速に至るまでの任意の速度でそれを切り離すことができ、それによって効率と電費を最適化することが可能になる。
そして、BEVということでもうひとつ注目されるのはそのサウンドだが、フェラーリはICEのサウンドを人工的に再現することを選択しなかった。ドライバーは望めばエレクトリックモーター特有のサウンドを楽しむことができるが、通常の走行時にはBEVならではの、感動的なまでの静寂性に包まれるだろう。
電動パワートレインの採用によって、フェラーリは前後のアクティブサスペンションにもさらなる設計の自由度を得ている。システムの中核となる電動モーターに接続されたリサーキュレーティングボールスクリューはピッチが20%長くなり、それによって縦方向の衝撃をより効果的に吸収、制御できるようになった。ダンパーも新設計され、その重量は2kgを低減。オイルの温度を監視し制御するための統合型熱電対を搭載し、いかなる温度環境でも一貫した性能を発揮するのも見逃せない特長だ。
エレットリカがその全貌を明らかにするまでの時間はあとわずか。フェラーリ初のBEVはおそらく世界中で大きな話題となるだろう。とりわけBEVへの理解が深く、新しい技術に対して常に敏感であり、また高い興味を抱く日本のカスタマーにとって、そのステアリングを握る日がいまから待ち遠しいものであることは確かなはずだ。
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みんなのコメント
別物です。
残念です。
フェラーリのPHEVはバッテリー交換が発生した場合、超高額でリセール詰んでるのに、EVなんか絶対に終わってる。