ハミルトン、ブレーキ問題抱えながらも4位に進歩を確信。「まだ改善は必要だけど、ポジティブなのは間違いない」

　フェラーリのルイス・ハミルトンは、F1オーストリアGPで4位フィニッシュ。チームメイトのシャルル・ルクレールは3位表彰台を獲得し、チームとして前進の兆しが見られた。

　ハミルトンにとって、これは決勝レースでの今季最高タイのリザルト。しかしブレーキに問題を抱えながらのレースとなっていたようだ。

　motorsport.comなどのメディア取材に対し、ハミルトンはラップタイムに影響した問題について、次のように説明した。

「僕たちはブレーキに問題を抱えていて、かなり早い段階からブレーキをマネジメントしなければならなかった。そのせいで間違いなくタイムを失った」

「あまり良いことじゃないから、僕はその改善をプッシュしている」

　彼は以前、ブレーキを「宝くじのようなもの」と表現し、これまでのところチームにとってフラストレーションの原因となっていると明かしていた。

「僕たちはサイコロを振って、選んだブレーキセットを取り付けて、それが機能したり機能しなかったりする、という状況なんだ」

　またハミルトンは自身のマシンのセットアップが、ルクレールのモノに近づきつつあることを認めた。そのセットアップによるオーバーステアにはまだ完全に満足しているわけではないが、成果は出始めているようだ。

「セットアップは、シャルルにさらに近づいている」と、ハミルトンは語った。

「彼は非常にオーバーステアの強いクルマをドライブしている。リヤがスライドしているのに、なぜかデグラデーションが発生しないんだ。僕がリヤを滑らせると、ひどいデグラデーションが発生するんだ」

「間違いなく、それに慣れる必要があると思う。おそらく、カルロス（サインツJr.）はそれに慣れるまでに2、3年かかっただろう。僕はそうなりたくない」

　ハミルトンはオーストリアGPで大幅な改善を見せたものの、ルクレールとのペース差はまだ埋まっていない。彼はそのことを率直に認めている。

「まだ大きな差がある。シャルルと比較すると、8～9秒も遅れている」

　それでも、ハミルトンは笑顔でオーストリアを去り、来週の母国イギリスGPに向かうことができる。

「僕たちは前進したと思う。アップグレードはかなり細かいものだったので、正直なところよく分からなかった。タイムへの影響についてもね。でも新しいフロアがこの結果につながっているのかもしれない。本当にポジティブだよ」

「チームがアップグレードを持ち込んだのは本当に素晴らしいことだ。今週末は2番目に速いチームだった。3位と4位は本当のポジティブだ」

「週末には良い点も多かったけど、同時に改善すべき点もたくさんある。予選は良かった。前回の予選最後のラップで僕が抱えていた問題を見つけた。それは0.1秒のロスになっていたんだ。クルマに問題は起きたけど、それでもポジティブな結果だ。だけどもし僕が2番手からスタートしていたら、後退していただろう。だからレースペースをもっと見つけることが鍵になるんだ」