「立ちゴケしないバイクなんて簡単に開発できるはずじゃん。メーカーの怠慢だよね」と、僕(筆者:木下隆之)が自らの未熟なライディング技術と脚の短さを棚に上げてディスったのはつい最近のこと。停止した瞬間にサイドスタンドがスパッと展開されれば、多くのライダーが経験しているであろう立ちゴケの心配から解放されるのに、と語ってしまったわけだ。
そんなことを勝手に考えているバイク乗りへの回答とも言える技術、ホンダは「ライディングアシスト」(2017年)の開発を継続しており、その最新バージョン「ライディングアシスト2.0」(2021年)を公開した。本稿の読者ならば、もうそのニュースを耳にしているはずだ。
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ネット上に公開されている動画をご覧いただけば、もはや説明は必要ないだろう。画は文字に勝る。そこにはサイドスタンドを出していないバイクがスクッと立っている。ライダーに扮した開発者が歩み寄り、またがっちゃう、おもむろにスロットルを捻る。すると、そのバイクは涼しい顔で走り出すのだ。しかも、速度は1km/hか3km/h程度の極低速で8の字旋回もする。大型2輪免許の技能教習における最大の難所「一本橋」は、15mを10秒以上かけて渡らなければならず、つまり時速5.4km/h以下が平均速度だ。このバイクだったら、誰でも「一本橋」をクリアできる。
それだけではない。そのプロトタイプ(電動バイク)はバックもする。これはもうコンパクトな1名乗りのオープンカーである。
「立ちゴケ防止のサイドスタンドを開発せよ」などといった僕の幼稚なアイデアをはるかに超越している。信号待ちはおろか、極低速走行だってコケないのである。
フロント部分には、念のためか大きなエンジンガードのような張り出しが組み付けられている。車体の姿勢を制御するため、後輪はメインフレームから独立して動く。揺動制御である。シートが水平でもタイヤが傾く。これだと膝スリはできないのかな? との疑問もあるが、コケないのはありがたい。
スポーツバイクに組み込まれるのはまだ先のような気がするが、たとえば「ゴールドウイング」のような、倒れたら絶対に1人では起こせそうにない巨艦ならば、先行して装備すると喜ばれるのではないだろうか。
しかし、それほど立ちゴケが嫌ならトライクにすればいいじゃん、という話はまたの機会に……。
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みんなのコメント
停止後、再発進するとスート元の車高にもどる。
モトGPのスタートに使っていすサスの改良で実用化できれば足の短い私としては車種選択の幅が広がる。
コケないバイク乗りはいないと言って良いんじゃないかな?いろんなケースがあるけどあの経験もバイク乗りの1つの階段を登る証の様な気がする。何回もは経験したくないけどね。