■見た目はフツーだが中身が凄い! 「GR SPORT」も登場へ
ダイハツは2026年1月9日から11日に開催されたカスタムカーショー「東京オートサロン2026」で、サプライズ発表となるコンプリートカー「ミライース tuned by D-SPORT Racing(以下、ミライースD-SPORT)」を披露しました。
ミライースD-SPORTは、「モータースポーツのすそ野を広げ、走る楽しさをみんなのものに」をコンセプトに生まれたもの。そのためベース車は、燃費が優秀な軽スタンダードモデルである「ミライース」としています。
【画像】超カッコいい! ダイハツ「ミライース”ターボ”」です! 画像で見る
コンプリートカーと聞くと、かなり本格的な作りを期待してしまいますが、あくまで競技用のベース車なので、その見た目は至ってシンプル。
ミライースのエントリーグレードにそっくりで、白いボディカラーに無塗装のドアミラー、鉄チンホイール(スチール製ホイール)というように、かなり質素な雰囲気が漂います。
しかし車内を覗き込むと、モータースポーツに必須の安全装備である6点ロールゲージを装着されるというスパルタンな一面も。
そしてエンジンルームには、本来ミライースに非設定となる660ccの直列3気筒DOHCターボエンジンを搭載。もちろんトランスミッションは、モータースポーツやスポーツ走行に適した5速MTを組み合わせています。
さらに専用装備として、駆動系にはフロントスーパーLSDを。ブレーキシステムには、フロントベンチレーテッドディスクをそれぞれ標準装着。
こうした駆動系の特徴を見ると、同じFFスポーツである「コペン」からの流用と想像できますが、その回答だと「半分」正解です。
実際には駆動系はコペンからの流用ですが、コペンのエンジン仕様だとインタークーラーが前置きとなるため、ミライースのエンジンスペースには搭載不可。
そこでインタークーラーが上面に配置される「タント」や「ムーヴ」のターボエンジンを使っているそう。ただし、専用ECUに変更されているそうなので、その点も期待大です。
さらに隠れた秘密があるはずと探りを入れるも、ダイハツ担当者の回答は「それ以外は、ミライースのエントリーグレード『L』のまま」とのこと。
その理由は、スポーツパーツや競技用パーツなどは、サーキットやラリー、ジムカーナなど、それぞれの目的に合った最適なものをユーザー自身で選んで装着してもらうことで、価格を抑えるのが狙いだそう。
そのためタイヤだけでなく、足回りもミライースと共通の「最低限」仕様。標準車と異なる鉄チンホイールも、見栄えをよくするために黒く塗っただけ。
またドアも標準車と同じ5ドア仕様で、4座共に標準車のシートが装着され、ロールケージを装着したまま4名がしっかり乗車できるので、日常使いにも問題ないとされています。
ミライースのモータースポーツベース誕生の背景を伺うと、SPKが展開するダイハツ車のトータルチューニングブランド「D-SPORT」と協力し、モータースポーツ活動をしていく中で、ミライースをベースとした競技車を仕上げ、モータースポーツに取り組む技術者自らが「このミライースは楽しい」と感じたことから、一日でも早く走りが楽しめるミライースを顧客に届けたいという考えに繋り、今回の企画へと成長したそうです。
また、昨年の東京オートサロンで出展したミライースベースのコンセプトカー「ミライースGR SPORT」が大好評だったこともあるのだとか。
歴代モデルでも、多くのクルマ好きを唸らせた歴史を持つミラだけに、今回のコンプリートカーの登場に懐かしさを覚える人もいるでしょう。それと同時に気になるのは、より多くのユーザーが期待するGR SPORTの存在でしょう。
そちらに関して尋ねると、「GR SPORTはミライースの最上級グレードになるので、開発や認証に時間が必要なことから、まずは競技向け車両からリリースした」とのこと。
やはりGR SPORTの開発にも取り組んでいることも確認できたので、ご安心を。またコンプリートカーの発売に合わせて、競技用パーツの開発にも取り組んでおり、同時のリリースを予定しているそうです。
ちなみに、同時展示された耐久レース仕様にカスタマイズされたものには、減衰力調整機能式スポーツショック、強化ブレーキパッド、レカロ製スポーツシート、アナログ式のタコメーターとブーストメーターなどが装着されていました。
専用カスタマイズパーツに関しては、純正用品とD-SPORTレーシングの用品と分けて展開する予定だそうです。
販売に関しては、D-SPORTを展開するSPKから。価格や販売時期、販売方法などは目下検討中で、同社の公式サイトで随時情報が発信されることになります。
駆動方式に関しては現状、FFのみ。ただ東京オートサロンの来場者からも、「4WDはありますか」という声が多いため、今後需要があるならば、検討したいとのこと。
お話を伺った開発担当者の方も、ミライースでラリーに参加されているそうですが、「めちゃめちゃ楽しい!」とのこと。
GR SPORTと比べ、見た目はしょぼいことは否めませんが、オーナーのカスタム次第で大きく化けるかも。
何よりも国産スポーツカーが激減するなかで、競技専用車をメーカーの開発に取り組んだことを何よりも歓迎したいと思います。(大音安弘(自動車ライター))
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