MotoGPは2027年以降に、最高峰クラスのレギュレーション改定によってエンジン排気量を850ccへと減らすことを検討しているようだ。
現行のMotoGPテクニカルレギュレーションは2022年から2026年までの枠組みとなっている。そのため、現在は参戦5メーカーと共に2027年以降の策定作業が進められているが、その目的のひとつに、安全性を確保するためにマシンの速度域をできるだけ下げることが含まれている。
■ロレンソ、MotoGPの高速化と空力開発過熱に警鐘「時速400kmまでやるのか? 空力も制限した方がいい」
MotoGPマシンは開発競争が続けられている結果、最高時速366kmを記録するなど、高速化する傾向が続いている。安全性への懸念の声が上がる中、運営側もそれに対処しようとしているということだろう。
motorsport.comの調べでは、エンジン排気量を1000ccから850ccへと減少させるプランが、方針として持ち上がっていることが分かった。
850cc化は日本メーカーの賛同を得て、当初は反対していたドゥカティとKTMも今は賛成していると見られている。一方アプリリアは小型化せずに現在のエンジンを改造することなど、大改造でない代替案を考慮しているようだ。
MotoGPは2007年に排気量を800ccへと小さくし、その後2012年に1000ccへ戻している。今回判明した案が実現すれば、20年を経てかつての排気量に近づくことになる。また今はMoto2クラスが750ccであるため、排気量という点では最高峰クラスとの差がかなり縮まることになる。
なお2027年からMotoGPクラスでは100%再生可能燃料が導入される予定だ(2024年から40%のモノを導入)。そのため新しいエンジンを導入する動機にもなるはずだ。
その他にも空力面や、リヤのライドハイトデバイスの制限や禁止の可能性も考えられているようだ。一部からはフロントのライドハイトデバイス禁止という声も聞こえてきている。
ただmotorsport.comの調べでは、まだこれらは話し合いの段階にあり、同意は得られていないことが分かっている。
デバイスの禁止を好む声がある一方、これまでの開発にかけてきた投資を考えれば、デバイスを簡略化しつつでも維持することを望む者がいるのも理解できることだ。
また空力面では後続のバイクへの乱気流が与える影響をより小さなものにしようということも議題となっている。現在のマシンは誰かの後ろを走った際、エアロダイナミクスの影響からブレーキング時に止まりきれないといった問題も出ているため、安全上の問題にもなっているのだ。
これらの議題は、シーズン最終戦バレンシアGP終了後に改めて各メーカーが集まりミーティングを行ない、さらに進展させていく予定となっている。
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みんなのコメント
ホント、難しいね。
またタイヤ空気圧に関してはコロコロ変えるな!