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成功のモデルチェンジ プジョー308 ハイブリッド180へ試乗 機敏で滑らかなPHEV

印象的で魅力的なデザインの3代目308

プジョー308がモデルチェンジを果たした。最新のデザイン・トレンドを身にまとい、英国や日本へも、しっかり右ハンドル車が導入される。過去には下一桁の数字が変わることも珍しくなかったモデル名だが、308は3世代続いたことになる。

【画像】モデルチェンジ プジョー308 欧州で競合するハイブリッド・ハッチバックと比較 全108枚

実際のところ近年では特に、プジョーのモデル名は多くが8で終わっている。アイデンティティとして、過去や現在のモデル群との正当な関係性の構築が目的なのだろう。

主要市場の1つ、中国では8という数字は縁起が良いとされているが、それが理由ではないはず。むしろ10年前ほど、彼の地でのプジョーのシェアは高くない。

さて、3代目へ一新した308だが、プラットフォームは先代が採用していたものを大幅に改良。1.2Lターボガソリンと1.5Lターボディーゼルという2種類のパワーユニットも、基本的には継続登用だが、しっかりアップデートを受けている。

2種類のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)はまったく新しい。今回試乗したのは、PHEV版のハイブリッド180だ。純EVとなるe-308も、2023年には登場予定にある。

最新の308のスタイリングは、現代のプジョーが展開するデザインの進化版と捉えられる。フレンチ・ブランドとして、美学が磨き込まれている。当初、このデザインテイストは斬新に思えたが、時間とともに少し見慣れてきたように思う。

308の容姿は、印象的で魅力的。スリムなプロポーションであり、とてもシャープだ。全長は先代から約90mm伸びているが、変わらずコンパクトなハッチバック然としている。

荷室とリアシートは若干狭め

車内空間は、フロントシート側はゆったりしている。だがリアシート側は頭上も膝前も、あまり余裕は感じられない。フォルクスワーゲン・ゴルフやホンダ・シビックなどの方が、大人4名との親和性は高い。

ファミリーハッチバックとして、主に子供を乗せる前提といえる。ただし、ホイールベースが長いステーションワゴンの308SWでも、広々とは感じられないことも確かだ。

荷室空間は、先代より若干狭くなった。PHEV版では、内燃エンジン版よりさらに少し容量が削られている。ハッチバックの場合、欧州ではリアシート以上に荷室の広さが重視されることも多く、プラスポイントとはいえないだろう。

運転席に座ると、メーターパネルが高い位置に据えられ、小さめのステアリングホイールが低い位置に伸びた、プジョーが提唱するiコクピット・レイアウトが迎えてくれる。少し違和感を覚える人もいると思う。

メーターパネル全体が見えるようにするには、上部が平坦になったステアリングホイールをかなり下へチルトする必要がある。それでも交差点などで切り込んでいくと、メーターパネルにリムが掛かってしまう。

運転する時間が長くなれば、違和感も自然と解消される。人間工学的に、他メーカーの一般的なレイアウトより優れるのかどうか、筆者には回答が難しい。

充分以上の動力性能で敏捷な走り

インテリアデザインは、従来より質感を高めた。先代までは代わり映えのしない素材が用いられていたが、新しい308はだいぶ異なる。細かなスイッチ類や、手に触れにくい部分の造形まで、しっかり配慮されている。助手席回りには小物入れも多い。

右ハンドル市場でうれしいニュースといえるのが、助手席前のグローブボックス。左ハンドル車と変わらない、大きな容量が与えられている。

1990年代からPSAグループのモデルでは、左ハンドル車と同じ位置にヒューズボックスが搭載されていた。その影響で、グローブボックスが小さかったのだ。最新型では、ちゃんと右側へ移設されている。これは大きく評価したいプラスポイントといえる。

発進させてみると、機敏で滑らかに308は走る。味わいのある操縦性を備えたハッチバックだ。内燃エンジン版と比べて、300kgも重いPHEV版でも変わらない。

308で1番ダイナミックな走りを楽しみたいなら、アリュール・グレードの1.2Lガソリンターボがオススメ。17インチホイールを履き、車重は1300kgを切るという軽さだ。だが、PHEVでもライバル以上に敏捷。ステアリングの感触も良い。

4気筒1.6Lガソリンターボ・エンジンに、110psの駆動用モーターが組み合わされたパワートレインは、ハーフスロットル程度でも鋭く滑らかに反応する。扱いやすく、洗練性も上々。内燃エンジンは存在感も控えめだ。

アクセルペダルを傾けると、活発な加速力を引き出せる。ファミリーハッチバックとして、充分以上の動力性能といえる。

3代目へのモデルチェンジは成功

PHEVだから駆動用モーターだけでの走行も可能。郊外の一般道も守備範囲となっている。プジョーはEVモードでの航続距離を約64kmと主張しているが、今回試乗した限りでは、48kmから56kmの間が現実的な距離のようだ。

もちろん、運転スタイル次第で電気だけで走れる距離は変化する。それでも、このクラスのPHEVとしては優秀といって良いだろう。

定期的に充電する環境があれば、日常的な短距離移動は、ほぼ電気だけでまかなえる。内燃エンジン版の308より、エネルギーコストを抑えることも難しくない。

PHEVには、今回試乗したハイブリッド180のほかに、最高出力で勝る225も英国市場には導入される。だが、最大トルクは同値。0-100km/h加速も殆ど変わらないため、お手頃な180の方が懸命な選択肢かもしれない。

3代目への308のモデルチェンジは、成功したといえる。すべての人の好みをカバーしているわけではないが、至らないところは見当たらない。

実用性やコストパフォーマンスを厳密に比べると、より訴求力を持つライバルは存在する。しかし適度なサイズで、走りも楽しめるファミリーハッチバックをお探しなら、308は好適。スタイリングも良く、多くの人がイイな、と感じるのではないだろうか。

プジョー308 ハイブリッド180 アリュール・プレミアム(英国仕様)のスペック

英国価格:3万8470ポンド(約642万円)
全長:4367mm
全幅:1852mm
全高:1441mm
最高速度:223km/h
0-100km/h加速:7.6秒
燃費:75.6-99.5km/L
CO2排出量:24-30g/km
車両重量:1660kg
パワートレイン:直列4気筒1598ccターボチャージャー+AC同期モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:179ps/6000rpm(エンジン)/110ps(モーター)
最大トルク:−
ギアボックス:8速オートマティック

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