軽自動車ではちょっと狭い、でもミニバンほど大きなクルマはいらない。そんな絶妙なニーズをつかみ、発売から約10年が経っても売れ続けているトヨタ ルーミーが一部改良。今回はデザインを大きく変えるのではなく、安全装備や使い勝手を中心に進化した。いったいどこが変わったのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ
【画像ギャラリー】ルーミーの進化ポイントを写真でチェック!!!(7枚)
最新スマートアシストを採用! 価格は183万400円から
トヨタのコンパクトトールワゴン「ルーミー」が2026年8月31日、一部改良した。ルーミーが登場したのは2016年11月。ダイハツ トールをベースとするOEMモデルで、発売当初は兄弟車のタンクも用意されていた。その後、2020年9月のマイナーチェンジでタンクを統合し、ルーミーに一本化されている。
2016年のデビューから約10年が経過しようとしているにもかかわらず、ルーミーはいまだ登録乗用車の販売ランキング上位に顔を出す人気車だ。モデル末期だから売れない、という自動車業界の常識がまったく当てはまらない。
今回の一部改良で大きく変わったのが予防安全機能「スマートアシスト」だ。ステレオカメラを刷新し、衝突警報機能および衝突回避支援ブレーキ機能の検知対象を拡大した。
従来の車両や歩行者に加えて、横断する自転車、交差点で右折する際の対向車、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者などにも対応する。ルーミーは高速道路を長距離走るというより、買い物や送迎など街中で使われることの多いクルマだ。だからこそ、交差点や市街地で遭遇しやすい危険への対応が強化された意味は大きい。
リアのコーナーセンサーも2個から4個へ増加。駐車場などで後退する際の安全確認をサポートする機能も強化された。さらにSRSサイドエアバッグとSRSカーテンシールドエアバッグを含む6つのエアバッグを採用。事故を未然に防ぐ予防安全だけでなく、万一衝突してしまった場合の乗員保護にも配慮されている。
快適装備としては、運転席アームレスト、運転席シート上下アジャスター、助手席シートアンダートレイ、オプティトロンメーター(2眼)+TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイをXグレードに新設定。
そして普段使いで歓迎したいのが、電動パーキングブレーキとオートブレーキホールドの設定拡大だ。これまで電動パーキングブレーキはカスタムG-T、カスタムGに標準装備されていたが、今回の改良によってG-T、Gでもメーカーオプションで選択可能となった。
オートブレーキホールドを使えば、信号待ちや渋滞で停止した際、ブレーキペダルから足を離しても停車状態を保持できる。カタログ上では地味な装備に見えるかもしれないが、毎日の通勤や買い物で信号待ちを繰り返すことを考えれば、そのありがたみは大きい。さらにG-T、Gで電動パーキングブレーキを選択すると、全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)も装着可能となる。
また、パノラミックビュー対応ナビレディパッケージ(パノラミックビューモニター+ステアリングスイッチ)をXを除く全車にメーカーオプション設定したほか、ディスプレイオーディオパッケージ(9インチディスプレイオーディオ+HDMI入力端子+通信/充電用USB端子(Type-A))を全車にメーカーオプション設定。
内外装デザインを独自に演出できるアナザースタイルパッケージを新設定
今回のトピックスの1つになるのがアナザースタイルパッケージだ。メーカーパッケージオプションと販売店装着の用品アイテムの組み合わせにより、内外装のデザインを演出できるようになっているのだ(カスタムG-T、カスタムG)。価格は取り付け費別で17万500円。
メーカーオプションのスタイルセレクトパッケージ(3万8500円)はメッキアウトサイドドアハンドル、トップシェイドガラス、レザー調×ファブリックシート表皮(グレーステッチ/撥水加工)、フットイルミネーション(運転席・助手席)。
アクセサリーの販売店装着オプション、スタイルセレクトパッケージ(13万2000円)は、フロントバンパーガーニッシュ、フォグランプガーニッシュ(メッキ)、リアバンパースポイラー、ルーフエンドスポイラーを用意。
メーカーパッケージオプション、販売店装着オプションはそれぞれ単独でのご注文も可能で、パーツの配色は、カスタムG-T、カスタムGのボディカラーと同様の設定となる。
気になる価格は? 約5万~約9万円のアップ!
では気になる価格を見てみよう。
・X(2WD):183万400円
・X(4WD):200万6400円
・G(2WD):198万9900円
・G(4WD):216万5900円
・G-T(2WD):211万7500円
・カスタムG(2WD):217万300円
・カスタムG(4WD):234万6300円
・カスタムG-T(2WD):231万3300円
もっとも安いX(2WD)が183万400円、もっとも高いカスタムG(4WD)が234万6300円となる。値上げ幅は約5万~約9万円。注目したいのはやはり売れ筋となるG系だろう。Gの2WDは198万9900円で200万円を切る。ターボエンジンを搭載するG-Tでも211万7500円である。
いっぽう、エクステリアの存在感や装備を重視するならカスタム系が候補になる。カスタムGの2WDは234万6300円、1Lターボを搭載するカスタムG-Tは231万3300円だ。
今回の改良では、パワートレーンや基本的なボディサイズなどは従来型を踏襲している。つまり、見た目をガラリと変えて新鮮さをアピールするマイナーチェンジではない。
その代わり、スマートアシストの進化、6つのエアバッグ、電動パーキングブレーキやオートブレーキホールドの設定拡大など、実際に乗った時にありがたい部分へ手を入れてきた。
2016年に登場したルーミーは、まもなく10年選手である。それでも販売ランキング上位に食い込むのだから、その商品企画がいかに日本のユーザーのニーズを捉えていたのかがわかる。
全長約3.7mのコンパクトなボディ、広い室内、スライドドア、そして200万円前後を中心とした価格設定。そこへ最新の安全・快適装備が加わった。派手さこそないが、売れているクルマの「いいところは変えず、欲しかったところを進化させる」という今回のマイナーチェンジ。ルーミーの人気はまだまだ続きそうだ。
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みんなのコメント
夏場の燃費悪いのどうにかして欲しいよ
この手の大衆車にしてはリセールがそこそこあったことに驚きましたよ。
近場にお買い物に行くにはちょうどいい車でした。