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実質のオーディションを終えた関口雄飛と平良響がSF鈴鹿テストで手応え。対するラスムッセンは準備万端

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実質のオーディションを終えた関口雄飛と平良響がSF鈴鹿テストで手応え。対するラスムッセンは準備万端

 12月11日に三重県の鈴鹿サーキットでスタートした2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式テスト/ルーキーテスト。初日の2セッション終了後にはおもにレギュラー参戦ドライバーが参加するメディアミックスゾーンが行われたが、そのなかに初日のみのドライブとなる関口雄飛(Kids com Team KCMG)、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、そして2日目に走行するオリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)の3名が参加したので、それぞれに話を聞いた。

■1年ぶりのブランクを感じるも「まだまだいける」関口雄飛

「この一日に賭けている」KCMGからテスト参加の関口雄飛が明かすSF復帰願望。好調8号車ドライブを自ら志願

 スーパーフォーミュラドライバーへの復帰に向け「この一日に賭けている」とテストへ意気込んでいた関口。午前と午後の2セッション、ともに今季は福住仁嶺がドライブして速さをみせた8号車をドライブし、セッション2で6番手につけた。

「もっと上位にいけると思っていたのですが、ちょっと厳しかったですね。今日はずっとトラクションがなく、セクター4のシケイン(日立Astemoシケイン)がすごく遅い状態で、午前と午後にニュータイヤで走行したときも、(立ち上がりで)アクセルを戻すくらい抜いてしまいました」

「午前はシケインの前では(福住)仁嶺より0.2秒ほど速かったのですが、その後のシケインで0.4秒くらいロスしてしまいました。やはりブランクの影響なのか、午後も結局まとめられなかったです」

「今日は最初からめちゃくちゃ攻めていました。クルマは本当にオーバーステアだったのですけど、ずっと攻めていました。でも、ギリギリのところでどうしても行き過ぎてしまい、午前のアタックラップでは、ハーフスピンくらいクルマが横に向いてしまっている場面もありました。やはり、ひさびさにスーパーフォーミュラのマシンに乗ると、絶妙なスロットルコントロールが難しかったですね」

 1年ぶりのスーパーフォーミュラドライブをそのように振り返った関口。今回はドライビングコーチとして佐々木大樹を招聘しており、そのあたりで学ぶ部分もあったようだ

「(佐々木大樹とのコミュニケーションは)すごく良かったですよ。最初は仁嶺のほうがボトムを上げることができている走りで、僕は止めすぎている部分があったのですけど、そのあたりを丁寧に教えてくれたので、マジで感謝しています」

 関口はスーパーフォーミュラに“ドライバー”として復帰を願っている。今回のテストでの走行は初日のみとなったが、「タラレバは言ってはいけないですけど、両セッションでミスさえしなければトヨタ勢のなかでトップに行けていたと思います」と手応えを感じていた。

「さすがに一年のブランクがあって感覚を掴みきれていない部分はありましたけど、自分のなかでは『まだまだいける』ということはすごく感じることができました。結果は残念だったですけど、最低限の収穫はありました」

■クルマを改善し「出し切った」平良響

 今季ITOCHU ENEX TEAM IMPULから第3戦SUGOでスーパーフォーミュラデビューを飾り、続く第4戦富士で初ポイントを獲得した平良は、鈴鹿ダブルヘッダーの第8戦と第9戦にも参戦したが無得点となった。今回のテストではクルマの改善に務めた。

「最終戦では予選と決勝のペースがダメダメだったので、今回のテストでその部分を改善しようと思っていました。最後のアタックに向けて、すごく良くなりましたし、他車とのタイム差も最終戦より縮まったので、すごくインプルーブ(改善)することができました」

「(テストではどんなメニューをこなしたか?)基本的にクルマのスプリングなど多くの部分を変更しました。さまざまな箇所で『これかな』と思うポイントを見つけることができたので、19号車としてはテスト2日目と3日目に向けて、良い一日だったと思います」

 平良は初日午後のセッション2で1分37秒381という自己ベストを記録したが、「今回はタイヤウォーマーを使用しているので、タイヤのコンディションはかなり良い状態です。でも、だからこそ『良い状態』というのを錯覚しないように気をつけないといけません」と、今回のみの結果で自分の位置を図るのは難しいことを明かす。

 総合11番手で今回のテストを終えた平良。ITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車は、2日目以降オリバー・ラスムッセンがドライブすることになっている。最後に平良は、来季に向けての希望を語る。

「(来年のシートについては)本当にわからないです。今日がオーディションのような内容になっていると思うので、あとは他のドライバーのドライビング次第になると思います。でも、僕は今日『出し切った』という感覚があり、納得できるタイムだったので、あとは待つだけです」

■「昨年と比べても自信を持っている」オリバー・ラスムッセン

 そう語った平良に対し、2日目以降にITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車をドライブするのがラスムッセンだ。昨年も同チームからルーキーテストでスーパーフォーミュラと鈴鹿サーキットを初体験。今回が2度目の参加となる。

「実は昨年に関しては、テストに乗れることが決まったのはすごく遅かった。だからまったくと言っていいほどスーパーフォーミュラに対する準備ができなかったし、クルマはもちろんのこと、鈴鹿サーキットも初経験で僕にとっては大きなチャレンジだった」

 そう語ったラスムッセン。今回は時間に余裕を持って準備できた様子で、2日目からの走行にも自信をみせていた。

「だけど、今年は早い段階でテスト参加が決まって、しっかりと準備することができた。シミュレーターでの練習もたくさんやってきたし、クルマに対する知識も昨年の経験を思い出して、情報を整理したうえで明日のセッションに臨むことができる」

「何が起きるか予想できるところもあるから、昨年と比べても自信を持っている状態だ。とにかくパフォーマンスをみせることに集中して、楽しく走りたい」

 三者三様の内容となった鈴鹿サーキットでの2024スーパーフォーミュラ公式テスト/ルーキーテスト初日。今回の結果がどのように繋がるじゃ、来季に向けての注目ポイントになるかもしれない。

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