2026年WRC世界ラリー選手権第10戦『ラリー・フィンランド』は8月2日(土)、デイ3としてSS11から18までの計8本(総距離約115km)が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位でデイ3を終えた。
2番手にはTGR-WRTのオリバー・ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が46.4秒差、3番手にはエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が1分36.3秒差でそれぞれ続き、トヨタ勢がデイ3終了時点で表彰台を独占した。デイ途中まで20秒以上の差で首位を走行していたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、SS17でクラッシュを喫してラリーを終えている。
2026年WRC第10戦ラリー・フィンランド TV放送/タイムスケジュール/エントリーリスト
また、日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合5番手でデイ3を終えた。
デイ3の舞台となったユヴァスキュラ近郊は、前夜の嵐が去って晴天が戻り、気温は20℃前後で推移した。SS開始時のグラベルは一晩の雨を吸った『ハーフウェット』状態。砂が路面に固まってルーズグラベルが発生しにくく、出走順による有利不利が例年より小さいコンディションとなっていた。
午前の開幕ステージSS11『Parkkola 1』(16.76km)では、エバンスが7分48秒2でSSウィンを奪取した。パヤリを0.6秒上回り、首位オジエとの総合差を13秒に縮める積極的なアタックを見せる。オジエはわずかにペースを緩め、3番手タイムでデイのスタートを切った。
エバンスに先手を許したパヤリが反撃に出たのはSS12『Päijälä 1』(10.55km)だ。昨年より距離を半分ほどに短縮した逆走仕様で、巨大なジャンプが次々と現れる超高速ステージ。パヤリが4分54秒5のSSウィンを決め、2番手のオジエを約4秒引き離す圧倒的なタイムで午前の主導権を取り戻した。
パヤリの快進撃はSS13『Västilä 1』(19.1km)でも続いた。8分25秒0でSS11から3連続SSウィンを達成し、エバンスとはわずか0.1秒差という白熱した競り合いを演じた。オジエは3番手タイム(8分27秒3)にとどまり、首位との差はエバンスとの11.6秒に縮まっていた。
午前の締めくくりSS14『Leustu 1』(16.46km)は、オジエが7分12秒2のSSウィンで首位を22.7秒差に広げた。しかし同じステージで2つの重大なアクシデントが相次いだ。2番手走行中のエバンスがフィニッシュ手前のディッチにリアを落として横転し、約1分49秒のタイムロスで総合5番手へと急落。さらに5番手のセスクス(フォード・プーマ・ラリー1)もステージ序盤に大クラッシュを喫して大幅なタイムロスを余儀なくされた。
昼のサービスではダメージを負ったエバンスのGRヤリスに修復が施された。整備を終えた各陣営が午後のループへと向かう。
午後最初のSS15『Parkkina 2』(16.70km)で驚異の走りを見せたのは、クラッシュから復活したエバンスだった。SSウィンのパヤリと0.3秒差の2番手タイムを叩き出し、午前のアクシデントが嘘のような存在感を放つ。一方でオジエはSS15で4番手タイムにとどまり、パヤリとの差はSS14後の22.7秒から20.5秒に縮まった。
パヤリへの追撃を試みるオジエが反撃に出たのはSS16『Päijälä 2』(10.55km)だ。4分50秒4のSSウィンで逆襲する。エバンスが0.2秒差、パヤリが0.4秒差と3台がコンマ秒の差でひしめく接戦となった。オジエの首位は20.9秒差に保たれ、この時点では盤石に見えた。
デイ最大のドラマが訪れたのはSS17『Västilä 2』(19.1km)だった。パヤリが8分17秒8のSSウィンを刻み、エバンスと0.1秒差の超接戦を演じていた。一方、このステージ終盤、中間計測まで最速ペースで走行していたオジエが約150km/hの超高速で道を外れ、木々に激突。激しいロールを複数回繰り返す凄まじいクラッシュを喫した。
オジエとコドライバーのジュリアン・イングラシアは自力でマシンを脱出し、いずれも意識を保っていた。しかしオジエはヘリコプターで、イングラシアは救急車でそれぞれ病院へ搬送された。ステージは即座に中断され、先にフィニッシュしていたドライバーのタイムは有効とされた。
オジエの脱落でパヤリがラリーの首位に立つ。フルモーとエバンスが同タイムで3番手に並ぶ展開となり、同SSでスローパンクチャーを拾ったヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)も終盤にかけてタイムを失った。
デイ最終のSS18『Leustu 2』(16.44km)では、SS14の大クラッシュから2度立ち上がったエバンスがSSウィンを奪取した。7分6秒7の全体ベストタイムでパヤリを1.8秒上回る。同タイムで並んでいたフルモーとの差を3.8秒に広げ、単独3番手への浮上を果たした。パヤリは2番手タイムで首位を堅守している。
デイ3を終えてパヤリは首位に立ち、2番手のソルベルグとは46.4秒差、3番手のエバンスとは1分36.3秒差。エバンスとフルモーの3番手争いは最終日もわずか3.8秒差で持ち越された。
最終日の日曜はSS19・SS20の2本が行われる。いずれも30.02kmの超ロングステージで、SS20『Himos-Jämsä 2』がこの大会のパワーステージに指定されている。日本時間では最初のSS19が午後4時35分にスタートする予定だ。
[オートスポーツweb 2026年08月02日]
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