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元ランエボ開発ドライバーが暴露!!!!! 超絶ド肝を抜かれた[4WD]車ってナニ?

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元ランエボ開発ドライバーが暴露!!!!! 超絶ド肝を抜かれた[4WD]車ってナニ?

 4WDが曲がりにくくて運転しにくいというのは、もう昔の話。なかでも三菱が展開していたランサーエボリューションは、4WD車の常識を覆し様々な可能性を秘めていた1台だった。そんなランエボの開発に携わっていた4WD使いがビックリした4WDとは一体?

文:中谷明彦/写真:ベストカーWeb編集部

元ランエボ開発ドライバーが暴露!!!!! 超絶ド肝を抜かれた[4WD]車ってナニ?

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「4WDが曲がらない」は大きな間違い!!

スポーツクワトロはフルタイム4WDシステムの採用したことで曲がりにくいネガを解消させたきっかけを作った

 三菱ランサー・エボリューション(ランエボ)のV~Xにかけて、その開発に関わったのは同じ三菱のGTOで当時のN1耐久レースに参戦し、4WD車の可能性を高く評価していたからで、ランエボを最強の4WDセダンとして完成させたかったからだ。

 いまだに、多くの人が「4WD車は曲がりにくい」という印象を持っている。確かにパートタイム方式のトランスファーギアで前後アクスルを直結して4WDとするモデルは、コーナリング時にブレーキング現象が発生して曲がりにくい。

 それは1980年にアウディ・クワトロがセンターデフ方式のフルタイム4WDシステムを完成させて解消させたが、旧来の機械式トランスファーを装備するクロカンモデルなどは現在でもブレーキング現象が発生する。

 ブレーキング現象は、例えば旋回時に前輪外輪の軌跡と後輪内輪の軌跡で大きな内輪差が生じるために起こる。その回転数差を作動差としてうまく調整してくれるのがセンターデフだ。

 これで曲がる4WDが実現し、乗用車にも4WD仕様が増えた。これまでの進化過程を経て、現代はビスカスカップリングや電子制御カップリングを配置して、必要に応じて4輪を駆動させる方式が主流となっている。

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ランエボが他の4WDより優れていたワケ

ランエボにはまだまだ伸びしろがあったがXをもって販売を終了してしまった

 ランエボに可能性を感じたのはセンターデフ方式のフルタイム4WDであったこと。さらにACD(アクティブセンターデフ)を備えさせ、センターデフの拘束力を状況に応じて使い分けることができたことがある。

 さらに進化してリアアクスルに内外輪のトルク移動を制御するAYC(アクティブヨーコントロール)を備え、フロントアクスルにはトルセンLSDを装備して旋回時トラクションを高めた。

 ランネボXではブレーキ制御も加わり、加速旋回だけでなく制動時の旋回性能も向上させている。

 だからと言ってXが完成系というわけではない。Xからさらに続く進化のプロセスが存在していたのだが、ランエボ自体が消滅したことで実現できない状況に陥ってしまったのは残念で仕方ないところだ。

 4WDが最強なのは、そのトラクション性能に優れているからだ。雪道を走れば実感できる。FFやFRに比べ、単純に2倍のトラクション性能を発揮できる。これで曲がってくれれば言う事ない。

 その高すぎる性能はモータースポーツでも実証されている。ランエボのWRC5連覇やスーパー耐久50勝もその一部だろう。もしレギュレーションが許されるならF1だった4WDシステムを導入するだろう。

 ル・マン24時間など世界を転線して争う世界耐久選手権戦を走るプロトタイプカーのハイパーカークラスを戦うワークスマシンはハイブリッド化によって、4WDをより現実的なものとしている。

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オールマイティなイタリアの猛牛には驚愕

レーシングカーのウラカンスーパートロフィオの公道バージョンとして発売されたウラカンSTO

 近年は市販車でも500psオーバーのスーパースポーツカテゴリーは、4WDであることが必然となっている。日産GT-R、ブガッティ・ヴェイロン、ランボルギーニ、AMGなど各社積極的に4WDを採用している。

 そんななかで、度肝を抜かされたのはランボルギーニ・ウラカン・STOだ。後輪操舵も備えたウラカンSTOの速さは圧倒的で、サーキットでも素晴らしいハンドリングとトラクションで速さを示した。

 ランボルギーニは2003年に登場したガヤルドの時代から4WDを積極的に採用している。500psを現実的に路面に伝えるために、4WDのトラクションは必要不可欠と考えた。

 クワトロを生み出したアウディの影響を受けているのは言うまでもない。それでも4WDは曲がらないという観念が染みついた一部ユーザーは2WDを渇望し、ランボルギーニもラインアップに2WDを設定したが、その走りは4WDモデルの足元にも及ばない。

 レースのGTカテゴリーは4WDと2WDの性能差が大きすぎるので4WDを禁止。ランボルギーニ・ウラカンGT3も2WDで戦っている。ウラカンSTOは同条件で走れば、間違いなく2024シーズンのスーパーGTでGT300クラスチャンピオンに輝いたウラカンGT3マシンより速いだろう。

 だが、そのウラカンSTOのシステムも、まだまだ完璧ではない。これにランエボのS-AWC思想が盛り込まれれば、さらに速くなるだろう。

 全天候型のスーパーカーとして、理想の4WDシステムが登場するのを今も待ち望んでいる。できれば、どこかのメーカーと組んで開発してみたいものだ。

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みんなのコメント

11件
  • mow
    現在AYCが故障した時に修理できるサービスマンがいなくなっているのが問題。
    日産のHICASもだが、いくら素晴らしい先端技術(当時)でもメンテが出来なきゃただの重し。
  • ifw********
    ランエボも運転したがGTR違い滑ってもアクセスを踏むと前に進む,まるでAE86の様にスムーズにリヤが流れる誰が運転しても速い車
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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