今週末、2年ぶりに開催されるスーパーGT第5戦スポーツランドSUGO。昨年は新型コロナの影響で開催がなかったため、昨年デビューした現行規定のGT500車両はほぼ、初めての走行となる。サクセスウエイト(SW)を考慮すると今回の優勝候補は8号車ARTA NSX-GT(SW26kg)、12号車カルソニック IMPUL GT-R(SW16kg)、38号車ZENT GRスープラ(SW22kg)、39号車DENSO KOBELCO SARD GRスープラ(SW28kg)が挙げられるが、今回のSUGO戦の見どころは、他にも多く見られる。
今年、ダンロップがSUGOでタイヤテストを行い、64号車Modulo NSX-GTを除く14台は、現在の車両でSUGOを走行するのは今週末が初めてになる。唯一テストで走行した64号車も大津弘樹が「僕はGT500のミッドシップを乗っていないので比較はできないですが、(FRの現行NSXでも)まったく違和感なく走行できました」と話していることから、大きな問題はなさそう。
2021年スーパーGT第5戦スポーツランドSUGO 9月10日搬入日の様子
64号車がテスト走行できたことで、ホンダNSX陣営としては基本データの確認ができたようだが、タイヤメーカーが変わればセットアップに関してはデータ共有は難しい。ブリヂストン、ヨコハマ、ミシュランにとっては2年ぶりとなるSUGOで、どこまで路面コンディションとマッチングするかは大きなポイントになる。
また、今回のSUGOはシーズン5戦目の折り返しとなることから、ほとんどのチーム、メーカーでシーズン2基目のアップデートされたニューエンジンを搭載してきているようだ。GRスープラ陣営は6台すべてが2基目のニューエンジンに換装。ホンダNSX陣営は、数台が2基目のニューエンジンで、数台が前半戦の1基目を継続使用しているという。
前回の鈴鹿戦の決勝でブレーキトラブルから大クラッシュをしてしまった64号車Modulo NSX-GT。クラッシュの影響からモノコックは交換までは至らず修復で対応できたとのことだが、エンジンは2基目に換えて臨むことが確認された。
ただ、ホンダNSX陣営の他のチームに関しては、どのチームがニューエンジンを搭載しているのか搬入日の段階では確認できなかった。そのあたり、他メーカーを含めて市販車でもコロナの影響で海外からの部品供給が遅れていることの影響があったとも言われているが、ホンダ陣営のシーズン戦略を考えての狙いを感じる。
ニッサンGT-R陣営も未確認ながら2基目を投入している可能性が高く、現在のGT500の規定で唯一開発が全面的に認められているエンジン・ウォーズの今季第2章がこのSUGOで見ることができそうだ。
サクセスウエイトが軽めのクルマとは対称的に気になるのが、ランキング上位の重いクルマたち。前回の鈴鹿で一時14番手まで順位を下げながら4位入賞を果たしてランキングトップに立った1号車STANLEY NSX-GT(SW80kg)、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(SW70kg)、36号車au TOM’S GR Supra(SW64kg)がそれぞれどのようなパフォーマンスで、どのポジションでフィニッシュするか、チャンピオンシップを考える上で重要な一戦になる。
また、前戦で衝撃の表彰台独占を果たしたニッサンGT-R陣営が鈴鹿と似た特徴をもつ中高速コーナーの多いSUGOで、サクセスウエイトが重い状態でどこまでパフォーマンスを発揮することができるのか気になるところ。路面コンディション、または雨が降るダンプコンディションのような展開になればミシュラン勢の23号車MOTUL AUTECH GT-R(SW44kg)、3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(SW56kg)にもチャンスが巡ってきそうだ。
もうひとつ、実際の走行で気になる点としては、改修されたピットレーン出口の合流についてだ。今年、SUGOはピットレーン出口が改修されて3コーナーのアウト側で合流する形となった。スーパーフォーミュラではすでに一度レースが行われ、大きな問題は起きなかったが、台数が大きく増えるスーパーGTでは事情が異なる。
ピットレーンからコースインするマシンにとっては左側が死角になって本コース上のマシンが確認しずらいことから、予選アタックを邪魔してしまう可能性や、レースでの合流時の交錯が心配される。 搬入日のコースウォークでも多くのドライバーが2年ぶりのコースを確認していたが、このピットレーン出口では時間を掛けてチェックする姿が印象的だった。
前回の鈴鹿戦は特に予選日が予想外の低気温でタイヤ選択を外して、サクセスウエイトの差以上にタイヤ選択、タイヤのマッチングが勝敗を分ける結果になった。今回のSUGOの週末も予想の難しい天候になりそうで、GT500クラスの戦いは路面とタイヤ、そしてクルマのセットアップのマッチング、さらに自動車メーカー、そしてタイヤメーカーの得手不得手が絡み合った難しい展開になりそうだ。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
あえて今、「マニュアル車」という選択肢! “電動化時代”におけるその存在意義とは
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
人気の無料地図アプリ「グーグルマップ」の道案内はまだ“純正カーナビ”にはかなわない!? 使いこなすのに覚えておくべきアプリの“クセ”とは?
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?