繰り上がり4位のランド・ノリス、ライバルのペナルティは予想済みだった？ 「ハミルトンは1周で4回コース外に出たときもあった」と証言

　レッドブルリンクで開催されたF1オーストリアGP。決勝レースでは多数のドライバーにトラックリミット違反によるペナルティが科された。マクラーレンのランド・ノリスは中でもルイス・ハミルトン（メルセデス）により多くのペナルティが科されてしかるべきだと語っていたが、後に彼の主張が正しかったことが認められた。

　オーストリアGP決勝におけるトラックリミット違反については、アストンマーチンの抗議をきっかけに再検証が行なわれた。その結果レース中には見逃されていた違反が多数あり、8名に対し全12件のペナルティが改めて科されることになった。

　ハミルトンもその対象に。彼はレース中も1度5秒のタイムペナルティを受けているが、レース後にさらに10秒のペナルティが加えられた。

　この裁定に関しては、レース序盤に彼の後方を走っていたノリスが“予言”めいた発言を残している。彼はハミルトンがわずか1周の間に4回もトラックリミット違反を犯していた時があったと語っていた。

「ほぼ全てのコーナーで生コメンタリーをしていたようなものだった。彼は5秒しかペナルティを科されてないけど、僕がもっと言及すべきだったのかもしれない」

　ノリスはSky SportF1にそう語った。

「ハミルトンは1周で4回も“ストライク”を取られたようなものだ」

「ワイドに進んでしまったならペナルティを受けるものだけど、彼は罰せられていなかったから少し混乱した」

「僕は後ろを走っていただけだからね。後ろにクルマを従えている彼のポジションで、彼が何を感じていたのかは僕には説明できない。DRSを使われている状態で前に留まって、どのコーナーもプッシュしているんだ」

「ちょっとしたスナップオーバーステアや風なんかで、コーナーを逸脱してしまうこともある。そうした自然な変化でコーナーを外れてペナルティを受けることもあるというのは、ちょっと厄介ではあるね」

「とても難しいことだけど、理解はしやすい。外部から見れば馬鹿みたいかもしれないが、これがルールで僕らは従う立場なんだ」

　なおノリスは、ドライバーがターン9とターン10でトラックリミット違反を犯さないようにするためには、ターン4やターン6のようにランオフエリアをグラベルにすることが必要だと考えている。

「ドライバーとしてはターン4やターン6にあるみたいに、あそこ（ターン9とターン10）にもグラベルを配置したいね。でもそれですら、白線からは隙間があるからペナルティは受けることになるだろう」

「それで（トラックリミット違反の）ペナルティを受けるのは馬鹿げてるよ。僕はグラベルを境界として使えばいいと思っている。もしミスをすればグラベルを走ることになって、ミスによる報いを受けるんだ」

「ここではMotoGPのレースも行なわれているし、どこでもそれができるわけじゃない。できない理由はMotoGP最後の2コーナーに理由があって、大部分の人がリミットをはみ出すからだ」

「何か（対策を）考え出すのは僕の領分じゃないし、トラックリミット内に留まるかどうかはドライバー次第だ。もちろん今回僕がペナルティを受けていれば、何か別のことを言っていただろうけどね」

「最終2コーナーで僕は控えめに走っていた。でもそれは誰でもできることだ。特にプッシュして後ろのクルマを抑えようとしている時にするのは簡単じゃないことは分かるよ」

「実際にやっているより簡単に聞こえていそうだし、それは望むところではないんだけど、でもトラックリミットを違反したくなければ、もっとゆっくり進むしかないんだ」

　なお前述のとおり、決勝レース終了後にトラックリミット違反によるペナルティが多数重なったため、ノリスは4位に繰り上がって12ポイントを獲得している。

Comments

ごもっとも過ぎる。。

Ｆ１ドライバーともあろう方々がトラックリミットに捕まるとはね…