映画『F1』のプライベート試写会に現役ドライバー集結！ 一方その頃王者フェルスタッペンは……。

　6月27日に公開される、映画『F1』。それに先駆け、F1ドライバーとそのパートナーたちを対象としたプライベート試写会が実施され、モナコGPを目前に控えたドライバーたちが集結した。

　F1公式TikTokアカウントはその様子を動画と画像で投稿しており、チームウエアに身を包んだドライバーたちがスタイリッシュに会場入りする様子を映し出した。特に注目を集めたのはメルセデスのジョージ・ラッセル。彼は自身が所有するハイパーカー『AMG ONE』にパートナーのカルメン・モンテロ・ムントを同乗させて登場した。またルイス・ハミルトンもフェラーリのSUV『プロサングエ』の後部座席から現れ、注目を浴びた。

　一方で、昨年のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペン（レッドブル）は試写会には姿を見せず。自宅のアパートにおり、『@FranzHermann69』というアカウント名でTwitchの配信を行なっていた。ちなみに、このハンドルネームにもあるフランツ・ヘルマンという名前は、フェルスタッペンがGT3車両を極秘テストしていた際に使った偽名でもある。

　またメルセデス代表のトト・ウルフとスージー・ウルフの夫妻も試写会に出席しており、セレブリティに関する情報を発信するTMZによると他のチーム代表も一部招待されていたという。

　映画『F1』はハリウッドとF1がタッグを組み、前例のないスケールで制作された作品。現役F1ドライバーたちもキャストとして登場しており、特にハミルトンは制作面で深く関わっている。これほどのコラボレーションは極めて異例だ。

　今作は『トップガン：マーヴェリック』の制作陣が集結しており、同作の監督を務めたジョセフ・コシンスキーがメガホンを握った。主演はブラッド・ピットとダムソン・イドリス。来月の公開に向けて、大ヒットが期待されている。

　物語の大筋の内容としては、ピット演じるソニー・ヘイズがF1に復帰し、新進気鋭の小規模F1チーム『APXGP』を支えるというもの。彼は新人ドライバーのジョシュア・ピアース（イドリス演）とコンビを組み、チームをゼロから成長させていく。

　映画の撮影は実際のグランプリ開催中に行なわれており、F1から前例のないレベルでの協力を得たことで、実際のレース映像や実車を使った迫力あるシーンが可能となった。架空のチーム『APXGP』は本物のガレージを割り当てられ、ピットとイドリスが使用するマシン（メルセデスが製作した、F2をベースとした撮影用マシン）がそこに鎮座した。

　コシンスキー監督は映画制作について、こう語っている。

「まず最初にやったのは、ルイス・ハミルトンに連絡を取ることだった」

「彼は毎日F1の世界に身を置いているし、史上最高のドライバーのひとり。彼に映画制作への協力を頼み、彼をパートナーとして迎えたんだ。そして彼が紹介してくれた人物のひとりが、メルセデスのチーム代表、トト・ウルフだった」

　本物のレーシングカーを使って撮影するというアイデアは、ウルフが発案したもの。最終的に撮影チームは6台のF2マシンを購入し、レースシーンの撮影に使用した。

「映画でブラッドやダムソンが運転している場面はすべて、実際に彼らが本物のレースカーを自分で運転し、本物のF1サーキットで撮影したんだ。そういう手法でこの作品は作られている」