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サッカーのVARに似たトラックリミット検知システムを導入したFIA。F1カタールGPでは、レース後にペナルティ追加の”カオス”を回避

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サッカーのVARに似たトラックリミット検知システムを導入したFIA。F1カタールGPでは、レース後にペナルティ追加の”カオス”を回避

 FIAはトラックリミット違反の取り締まりシステムを改良。F1カタールGPでは、オーストリアGPのようにレース後に大量の追加ペナルティが科されることはなかった。

 7月に行なわれたF1オーストリアGPでFIAは、合計1200件にも及ぶトラックリミット違反の可能性を検証する必要があった。その結果、レースが終わった後、8人のドライバーに追加でペナルティが科されることになり、批判の的となった。

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 FIAはこの件を受け、サッカーのVARに似たリモート・オペレーションセンター・システム(ROC)を導入。その結果、グランプリ開催期間中にトラックリミット位置が変更されるなど異例の形となったカタールGPでも、レース後に再調査する必要性は生じなかった。

 今回のレースでは、週末を通じてトラックリミットが特に問題となっていたコーナーのみが、ROCのモニターに表示されるようになっていたようだ。そしてROCの関係者は、自動システムによって違反の可能性が検出されたことを通知し、その情報はトラックリミットを専門的に管理していたレースオフィシャルに転送された。この部門はかなり大規模なモノに改変されており、オーストリアで同様の仕事を担当していた人数のほぼ倍になっていたと言われる。

 FIAはこれらの改善の結果、カタールGPでのトラックリミット違反の大部分が、違反が検知されてから1周以内に評価されたと推定している。

 オーストリアではこの評価が遅れたため、チームが当該ドライバーにトラックリミットを犯さないよう警告するのも遅れた。その結果、トラックリミット違反がどんどん増えていき、検証しなければいけない事例も増えていき、その検証はレース後にも及んだ。

 FIAはまた、不測の事態が発生した場合に対処すべく、予備的な方法も準備していた。これは、F1の公式計時ページを通じて、トラックリミット違反の検証が遅れていることを、チームに通知するというモノであった。そうすれば、チーム側はトラックリミット違反が多数発生していることを認識できるはずであり、チームのドライバーがトラックリミット違反を重ねているかどうかはわからずとも、トラックリミットに気を付けるように、ドライバーたちに事前に警告を行なうことができたはずだ。

 結局カタールGPのレース中には、延べ51周がタイム抹消となった。オーストリアGPでのタイム抹消は延べ83周だった。

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