ベントレーは、同ブランドのフラッグシップとして君臨してきた「ミュルザンヌ」の最終モデルとなる限定車「ミュルザンヌ 6.75エディション by マリナー」を30台限定で販売すると発表した。
ミュルザンヌは、1980年の登場以来、ベントレーのフラッグシップとして君臨してきたが、2020年春にいよいよ生産が終了する予定。ミュルザンヌが搭載する6.75リッターV8エンジンは、ミュルザンヌ以上に長い伝統を有し、1959年にベントレーS2モデルに初搭載されて以来、度重なる改良を受けながら、60年の長きに渡りベントレーの走りを支えてきた。
ミュルザンヌ 6.75エディション by マリナーも、当然ながらその6.75リッターエンジンを積んでおり、最高出力530bhp、最大トルク1100Nmを発生する「ミュルザンヌ スピード」をベースとする。
エクステリアは、グロスブラックのアクセントが随所にあしらわれ、ボンネットのフライングBマスコットや、ラジエターグリル、エキゾーストフィニッシャーがダークティント仕上げとなっている。なおボディカラーの選択は顧客に委ねられる。またホイールはベース車の専用品である21インチの5本スポークをベースに、ブライトマシニング仕上げが施され、ポケット部分はグロスブラック仕上げとなる。
さらにボンネット内は、インテークマニフォールドがベース車はシルバーなのに対し、限定車ではブラックに変更される。エンジンのシリアルプレートには通常は組み上げた職人の署名が入るところが、限定車ではベントレーの会長であるエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOの署名が入れられるのも心憎い演出だ。
インテリアについては、パイピングの色やアクセントカラーに工夫が凝らされ、ラグジュアリーリムジンにふさわしい上質感と限定車の特別感がプラスされている。ほかにもエアベントのノブがエンジンオイルキャップを模したデザインに変更されていたり、時計の表示部にエンジン断面図のデザインが採用されていたりと、ディテールにさりげない工夫が凝らされている。
なお、ミュルザンヌは2020年にフライングスパーにフラッグシップモデルの座を譲り、フライングスパーを含むベントレーの全モデルには2023年までにハイブリッドシステムの搭載が予定されている。
古き良き時代の味わいを感じさせてくれる大排気量V8エンジンを味わいたい向きには、ミュルザンヌ 6.75エディション by マリナーは、ひとつの有力な選択肢となりそうだ。
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みんなのコメント
選択肢に入れられる人がどれだけいるんだろう…
日本には、表には決して出ない「ホンモノの富裕層」が存在しますから。