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往年のランチア・デルタ・インテグラーレが電動で復活。GCKが2022年ワールドRXのRX1eに投入へ

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往年のランチア・デルタ・インテグラーレが電動で復活。GCKが2022年ワールドRXのRX1eに投入へ

 2022年から最高峰カテゴリーを電動化し、新生"RX1e"クラスとすることを発表している『ワールドRX』世界ラリークロス選手権に向け、フランスのGCKモータースポーツ、はラリー界の伝説的な名車ランチア・デルタ・インテグラーレをベースとしたEVモデル『ランチア・デルタ・エボ-e』でのシリーズ復帰を表明した。新時代のエレクトリック・ラリークロスで、往年の象徴的モデルを復活させることとなった。

 4度の世界フリーラインディング王者を獲得してスキー界の英雄となり、その後は四輪モータースポーツに転向してラリーやラリークロス、スタントドライバーの第一人者としても活躍するゲラン・シシェリは、自らが設立したGCKを率いて2018年よりワールドRX昇格参戦を開始した。

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 フランスに拠点を置くチームらしく、当初からルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカーやルノー・クリオR.S.RXスーパーカーなどを同時並行で投入し、代表のシシェリ自らがステアリングを握るとともに、アンドレアス・バッケルドやアントン・マルクランド、リアム・ドーランなど多くの実力者たちを起用してきた。

 また実業家としての顔も持つシシェリは、社名の『グリーン・コープ・コネクション(GCK)』が意味するとおり、同じく自身が創業したGCKエナジー社を通じてワールドRXと協業。レース週末に先立って、太陽エネルギーとグリーンエネルギー・ネットワークから収集した電力の組み合わせを使用し、2021年に先行して選手権が開始された電動ワンメイク・クラス『RX2e』全車両のバッテリーを再充電する電力を供給している。

 そのGCKは、以前よりプロジェクトを発表していたランチア・デルタ・インテグラーレの“GCK Exclusiv-e/レトロフィット”に基づき、2000年代に復活した最新型ではなく往年のラリーシーンを沸かせた名車のエクステリアを特注し、新たに『ランチア・デルタ・エボ-e』として設計、製造を開始している。

 モータースポーツのスペクタクルと成功の代名詞であるランチア・デルタ・インテグラーレは、トヨタとしのぎを削った1988年から1992年の間に、8度のFIA世界ラリー選手権タイトルを獲得。ユハ・カンクネンやミキ・ビアシオンといった名手たちのドライブにより、5度のメイクスタイトルと3回のドライバーズチャンピオンを手にしている。
 この栄光を電動化モデルで再現するプロジェクトを進めるGCKは、ロードゴーイング・バージョンの市場投入に先立ち、2022年のワールドRX最高峰に新型モデルを投入することをアナウンスし、チームとしてもチャンピオンシップへの復帰を果たす。

「GCKが新たな電動化方針の下で、FIA世界ラリークロス選手権に復帰することになり、とても興奮しているよ」と、新たなWRX参戦プログラムを始動させたGCK代表のシシェリ。

「ラリークロスのフォーマットは、電動モデルによるスリリングでスペクタクルなスポーツを提供するのに最適だ。僕が『ランチア・デルタ・インテグラーレ』をチョイスしたのは、それが僕ら全員を夢見させてくれたクルマだからだよ。その卓越した性能によりラリーカーの象徴となり、間違いなくその時代を代表する1台だ。そして、現在でも世界中で非常に人気があるモデルなんだ」と続けたシシェリ。

 すでに来季のRX1eクラス初年度に向けては、WorldRX3冠王者ヨハン・クリストファーソンのファミリーチームであるクリストファーソン・モータースポーツ/KMSが3台体制でのエントリーを表明しており、セアト・イビーザを走らせるオールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツと、2021年のユーロRX1でドライバーズタイトルを獲得したESモータースポーツが、ともに2台体制での参戦を決めている。

 これらグリッドに並ぶ全車の電動コンポーネント技術を支えるのは、オーストリアのEVパイオニア企業であるクライゼル・エレクトリック社で、シリーズ主催のラリークロス・プロモーターGmbHやFIA国際自動車連盟と緊密に協力して開発・製造するKit(キット)は、ツインモーターにより総合出力500kW(約689PS)、瞬間的に880Nmもの最大トルクを発生する。

「GCKモータースポーツにとって忙しい1年になるだろうね。チーム全体がこの挑戦を楽しみにしているし、モータースポーツは現在大きな変化を遂げていて、周辺のすべての業界に影響が及んでいる」と語ったシシェリ。

「この変化のいくつかに適応し、技術開発をする上で自らの役割を果たすことこそ、僕ら全員が日々のモチベーションを維持する原動力となるはずだ」

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