2024全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦を開始し、これまで3大会を終えたJujuこと野田樹潤(TGM Grand Prix)。7月7日からは静岡県の富士スピードウェイで行われているインシーズンの公式テストに参加し、セッション1=46周、セッション2=39周(ともに21番手)と多くのラップを重ねながら第4戦への準備を進めている。
スーパーフォーミュラで初となる富士スピードウェイでのテストを迎えるにあたって、まずは「2度のスポーツ走行や、シミュレーター」で練習を重ねてからテストに臨んだ。
最終盤に予選さながらのアタック合戦。スーパーフォーミュラ富士公式テストのセッション2も牧野任祐がトップ
少ない経験をカバーするためにも今回のテストが大事な機会となる感じていたというJujuは、予選日まで順調に進めていた第3戦SUGOで得た課題について、マシンとドライビングの両方で進めていくべく取り組んだという。
まずはマシン面について「SUGOが終わってから、ここをもっとこうしたらいいのでは?という点が見つかっていました。なので今回は色々とセットを変えて取り組んだ」。
「マシンフィーリングについては、ヨーロッパで乗っているBOSS GPのマシンや、シミュレーターで感じていたものをばんばんリクエストしました(笑)。その点で今回はいいテストになっていると思います」
セッション1、2ともに周回とガレージインを繰り返しながら、着実にフィーリングを向上させていったJujuは、ドライビング面でも熟成を進めていった。
「ドライビングとしても、今回チームメイトの大津さんと比較しながら、少しずつレベルアップしていくことができました」と、今回スポット参加で55号車をドライブしている大津弘樹を参考にすることでヒントを得たという。
「いままでレースでは練習時間が短くていろいろなことを試すこともできず、『(タイムを)まとめないと。』という気持ちがありました。ですが今回はテストなので、失敗してもいいので、走行ラインはいろいろと試すことができました」
今回のテストでは『一周一周を大事にして、少しでも経験を重ねる』ことを念頭に置き、テストならではのトライを繰り返したという。
その結果セッション2では、オーバーテイク・システム(OTS)の使用が許可された最初の30分間にベストタイムをマーク。この時点で1ポジション上の三宅淳詞(ThreeBond Racing)に対し、0.097秒差まで迫る走りを見せた。
そのためセッション2最後のアタックシミュレーションでは、ベストタイム更新の期待もかかったが、今回は残念ながらアタック完遂ならず。ペースを落とした前走者に引っかかるかたちとなり、タイムをまとめることができなかった。
「最後のアタックについては、前を走っていた車がチェッカーを受けたと思っていたようでした。今はまだ状況の確認ができていないのですが、今日一日の集大成を見たかったので、データが取れずに残念ですね」
今日一日の走りに満足感を得ていただけに、一段と悔やむ様子のJujuに『しっかりアタックできていたら?』という問いをかけてみると「もちろんタイムを上げられたと思います」と即答。
「自分の走りもクルマも良いところまできていました。それに、『これでニュータイヤを履けばけっこういいところまで行けるのでは?』という想いもありました」
「最後までしっかり走ってみたかったですし、タイムがどれくらい上がったかは分かりませんが、ポジションも上げられたのではないかと思います」
開幕からここまで3戦、少ない練習時間のなかでの戦ってきただけに、今回はこれまでため込んできた疑問点や想いをぶつけてきているJuju。セッション途中には数回エンジンストールをする場面も見られたが、1度目は駆動系のトラブルが原因も無事に解消、2度目は自身のミスが原因だったといい、幸いにもテストを大きく妨げることはなかった。テスト1日目は全21台中最多の85周タイ(木村偉織と同一周回数)をこなし、満足している様子も見せた彼女のテスト2日目は、一体どんな収穫が得られるだろうか。
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みんなのコメント
そんなに甘くなかった。