現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】三菱 eKスペースはクラストップの320mm後席スライドで使い勝手がグッとアップ

ここから本文です

【試乗】三菱 eKスペースはクラストップの320mm後席スライドで使い勝手がグッとアップ

掲載 更新 12
【試乗】三菱 eKスペースはクラストップの320mm後席スライドで使い勝手がグッとアップ

三菱のスーパーハイトワゴン「eKスペース」がフルモデルチェンジ。単にeKワゴンの背を高くしたということに止まらず、新しい価値を盛り込んで登場。果たして一番厳しいと言われる軽自動車のカテゴリーで存在感を示せるのか。(Motor Magazine 2020年6月号より)

三菱はスーパーハイトワゴンのパイオニア
軽自動車だから小ささを生かしてという考え方もあるけれど、外は小さく、中はなるべく広くという気持ちもわかる。というのも、いまや軽スーパーハイトワゴンは、イメージ的にはミニバン並みに荷物が積めるほどに広いスペースを有しているのだ。けれども軽規格による制限があるから、幅が狭い駐車場にも楽に入り、最小回転半径も4m台前半と小回りも利く。オマケに税金も安い、場所によっては車庫証明も要らない場合など、超コストパフォーマンスが高く仕上がっていて、このカテゴリーのモデルはどれも人気がある。

【くるま問答】交通取締りで警察官がする質問「過去1年以内に違反をしたことは?」の意図とは!

ところが、そんな人気のスーパーハイトワゴンのパイオニアが、三菱自動車だということを知らない方が意外と多い。1990年に登場したミニカトッポの全高を7cm伸ばした、ミニカトッポ スーパーハイルーフがそれに当たるのだが、それだけ長く作ってきたからこそ、三菱にはノウハウがしっかり蓄積されており、今回のモデルに繋がっていると思うのだ。

たとえば、圧倒的な広さを生かした320mmというクラストップの後席ロングスライド。一番後ろに下げた時の広々感は半端ではない。であるからして寛ぐための装備、シートバックテーブルに、プラズマクラスター付きリアサーキュレーター、リアロールサンシェードと至れり尽くせり。まるで新幹線のグリーン車に乗っているかのようだ。しかもその後部座席へ乗り込む際には、ハンズフリーオートスライドドアで、脚の動作だけで扉が開く。このおもてなし感は軽とは思えないものだ。

背の高さがネガにならずしっかりした走りを実現
もっとも、これだけ背が高いと、ちゃんと走らせるのは大変だ。どうしてもロール(横方向の傾き)が大きくなってフラフラしたり、横風の影響を大きく受けたりと、安定させるのが難しくなるからだ。しかし、今回の試乗でeKスペースは、吹き流しが真横にたなびく海上の橋の上でも、ハンドルを取られることもなく、急カーブで必要以上に倒れこむこともなく、しっかり走ってくれた。

実は先代もよくここまでしっかり走らせられるものだと感心させられる出来栄えだったのだが、今回は一新されているため、そのあたりの作り込みは逆に楽だったのかもしれない。それほど余裕が感じられるのも、長年のデータの蓄積の成せる技なのだろうなと改めて思う。

とはいえ、今回の試乗車2WDのNAエンジンモデルは、正直なところロングドライブとなると、パワー的には少々物足りないのも事実だ。NAとターボ、それぞれに2WDと4WDがラインナップされているので、長距離をよく走る方はターボモデルをチョイスするのがベターだろう。というのも、ロングドライブをサポートしてくれるマイパイロットが装備されていることもあり、ついつい遠出したい気分にさせられるからなのである。

マイパイロットとは高速道路同一車線運転支援技術で、中身は軽自動車専用開発会社NMKVとしてタッグを組む日産車が、このところ力を入れているプロパイロットなのだが、これがしっかり進化を果たしている。カメラにプラスして、ミリ波レーダーを加えたことで、2台先のクルマの動きまでチェックするようになったのである。当然、よりスムーズに追従走行してくれるわけで、クルマの動きが自然な分、同乗者も楽に乗っていられる。

またハンドルサポート機能の方もしっかり働いてくれるので、たとえば、お仕事帰り少々お疲れ、ついつい漫然とした運転になってしまいがちな時や、小さいお子様にどうしても気を取られることの多いママには、相当ありがたい装備なのではないかと思う。(文:竹岡 圭)

■三菱 eKスペース G主要諸元
●全長×全幅×全高=3395×1475×1780mm
●ホイールベース=2495mm
●車両重量=950kg
●エンジン= 直3DOHC
●総排気量=659cc
●最高出力=52ps/6400rpm
●最大トルク=60Nm/3600rpm
●モーター最高出力=2.7ps
●モーター最大トルク=40Nm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=CVT
●車両価格(税込)=154万2200円

[ アルバム : 三菱 eKスペース はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
AUTOSPORT web
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
ベストカーWeb
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
グーネット
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
グーネット
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
グーネット
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
グーネット
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
ベストカーWeb
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
ベストカーWeb
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
AUTOSPORT web
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
グーネット
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
ベストカーWeb
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
乗りものニュース
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
AUTOSPORT web
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
ベストカーWeb
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
Auto Messe Web
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
AUTOSPORT web
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
AUTOCAR JAPAN
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
乗りものニュース

みんなのコメント

12件
  • >圧倒的な広さを生かした320mmというクラストップの後席ロングスライド。一番後ろに下げた時の広々感は半端ではない。

    できれば、一番後ろに下げた時に、ヘッドレストとリアハッチガラスの隙間が何㎝なのかも知りたいです。
  • N-BOXより出来が良いらしい。
    これでホンダ終わりだと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

154.8179.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0209.0万円

中古車を検索
eKスペースの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

154.8179.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0209.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村