独身ならまだしも、既婚者にとってはスポーツカーを所有するなんて夢のまた夢。お子さんがいればなおさら、「よくてSUV、最悪ミニバン」という選択を強いられているかたは多いことだろう。
だからといって、家族が満足するクルマと別にスポーツカーを所有するできる方は限られているし、そもそも、昨今は嫌われる傾向にあるスポーツカーなど、買わせてもらえない、というパターンもある。
手の届きやすいEVは中国のだけにあらず! タジマモーターが開発する超小型EVに注目!!
そんなかたにお薦めなのが、見た目は普通の軽ハッチ「アルトワークス」だ。本稿ではアルトワークスの魅力を存分にお伝えしていく。
文:吉川賢一
写真:SUZUKI、TOYOTA、NISSAN、MITSUBISHI、DAIHATSU、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】こんなに安くて面白いクルマは他にない!! アルトスポーツモデルとアルトワークスの歴代モデルをギャラリーでチェック!!
軽ハッチなのにめちゃくちゃ速く、超軽量で超コントローラブル!!
1987年に誕生した初代アルトワークスは、3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボを積んだホットモデル。当時、最大のライバルであったダイハツの軽ターボ、「ミラTR-XX」の対抗馬として開発されたアルトワークスは、排気量550ccながらも、軽として異例の64psものハイパワーエンジンを搭載していた。
専用チューニングが施されたサスペンションや、当時、クラス初の13インチ65タイヤ、大型フォグランプ、フルエアロチューン、スポーティな雰囲気にあふれたインテリアパーツなど、クルマ好きをくすぐるカッコよさが満載だった。
初代アルトワークスは1987年2月に登場 64ps/7.3kgmを発揮する543cc直3ターボと2WD、4WDの組み合わせは痛快 ハイパワー軽ターボブームを席巻した1台だ
軽サイズのコンパクトカーでありながら、コーナーはめちゃくちゃ速く、かつ超軽量で超コントローラブル。当時の若者達(現在50~60歳ごろのお兄様方)は、「小粒でもピリリと辛い」とか、「リトルモンスター」と表現し、虜となっていた。
この初代アルトワークスのコンセプトは、その後に続く歴代モデルにも引き継がれ、2000年12月のアルトのマイチェンで一旦モデル廃止になるまで、多くのファンに愛され続けた。
丸目2灯ヘッドライトになった2代目アルトワークス 1990年3月に660ccエンジンへの換装で新規格に対応した
1994年11月にフルモデルチェンジした3代目アルトワークス デザインは2代目のキープコンセプトとなった
1998年10月に登場した4代目アルトワークス なお2000年12月のマイナーチェンジで消滅した
クルマは「軽さが命」をもっとも実感できるクルマ
モデル廃止から15年後の2015年12月、5代目モデルが登場し、アルトワークスは復活を果たす。モデル廃止前にアルトワークスの魅力を体験していた方たちが、年を重ねて時間とお金に余裕が見えてきたタイミングとも重なり、アルトワークス復活には、一気に注目が集まった。
また、モデル廃止前の人気ぶりを知らない若者たちの中にも、比較的安くて、「純粋にドライビングが面白い!!」として人気が出た。
2015年10月に復活した5代目アルトワークス キャッチフレーズは「クルマと共鳴しながら、疾走する快感。」
86やBRZなら200psは余裕で超えてくる。中古車にはなるが、WRXやランエボであれば、2.0リッターターボエンジンで280ps出す。他にもハイパワーなマニュアル車はある中で、たった64ps程度のマニュアル車の「何が面白い!?」と思うかもしれない。
ぜひ一度乗ってみてほしい。現行アルトワークスは、車重わずか670kg(2WD-5速MTモデル)。最初はガチガチの足回りに驚かされるだろうが、排気サウンドの荒々しさや、やる気のあるレカロシートなども手伝い、多くの方を虜にしてきた理由が、クルマ好きな方ならわかるはずだ。
RECAROのセミバケシートを備えており、ただモノではないオーラが凄い
超コンパクトで軽量なFFママシンを、マニュアルトランスミッションで駆る これほど面白いドライビングはないだろう
大パワーで稼ぐパワーウエイトレシオよりも、軽量化で稼いだパワーウエイトレシオの方が、運動性能的には遥かにメリットがある。クルマは「軽さが命」ということが、よく分かると思う。
コスパが圧倒的 こんなクルマは他にない!!
似たようなコンセプトのクルマに、ホンダN-ONE RSがある。2020年11月にフルモデルチェンジうけ2代目となったN-ONE RSは、6速MTや、スポーティなエクステリアパーツ、そしてホンダセンシングなども採用した、豪華な軽スポーツだ。内外装のクオリティも高く、FFの6速MT仕様で199万9800円だ。
N-ONE RS 6速MT車は、トルクバンドが狭いので、シフト操作は忙しくなるが、それもまた楽しめる一台だ
N-ONE RS(FF〈6MT〉)のインパネ ダッシュボードから生えた6速MTのシフトノブ ショートストロークでシフトフィールも良い
正直なところ、アルトワークスはN-ONE RSのクオリティには、全く届いていない。だが、アルトワークスは、FFの2WDモデルで153万7800円、4WDであっても164万7800円(5速MT)と、度肝を抜かれる安さ。スイフトスポーツもそうだが、スズキは、本当に面白いクルマを驚くほどに低コストで出してくるなぁ、改めて思う。
アルトのモデルチェンジが2021年末にも行われる、という情報があるが、アルトワークスも用意されるかは、いまのところわかっていない。もしかすると、新車でアルトワークスが買えるのは、いまが最後のチャンスなのかもしれない。
もし、新車で軽のMT車を検討されているならば、アルトワークスはぜひ視野に入れていただきたい一台だ。
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