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“昭和の名優”を今、味わう──トヨタ・セリカ・リフトバック試乗記

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“昭和の名優”を今、味わう──トヨタ・セリカ・リフトバック試乗記

歴代の“86”をイッキ乗りするイベント「86 WINTER FESTIVAL」が、富士スピードウェイを舞台に開催された! 参加したサトータケシがリポートする。先導車として用意されていた「セリカ・リフトバック」を試乗した。

70’Sのヒーロー

生き物と接しているような気分──トヨタ・セリカ・リフトバック試乗記

気になるのはパワーステアリングが不安になるくらい軽すぎることで、路面からのインフォメーションをほとんど伝えない。この点はもしかすると、セリカというクルマの出自によるものかもしれない。

1964年に発表された初代フォード「マスタング」は空前の大ヒット作となり、世界中の自動車メーカーがスペシャリティカーの開発に乗り出した。スペシャリティカーとはスポーツカーほど本格的な高性能車ではないけれど、そこそこのパフォーマンスとスタイリッシュな外観を持ち、若者にも手が届きそうなアフォーダブルな価格に設定したクルマだ。“デートカー”と、呼んでもいいかもしれない。

1970年、日本車初のスペシャリティカーとして、トヨタは初代セリカを発表した。丸みを帯びたリアビューが特徴で、そこから“だるまセリカ”というニックネームが付いた。

そして1973年、独立したトランクを備える2ドアのセリカに、テールゲートを持ったリフトバックが加わった。それがこの試乗車で、2.0リッター直4の18R-Gエンジンと5段MTのギアボックスは、当時の「コロナ・マークII」から移植されたものだ。

つまり本格的なスポーツカーというよりも、マスタングの路線を狙ったクルマだったから、軽すぎるパワーステアリングの設定になっていると推察する。

ただしカッコ重視のスペシャリティカーとはいえ、エンジンの音には痺れる。5000rpmを超すあたりからバイブレーションが気になるので4000rpm前後を頻繁に使ったけれど、ハ行の言葉に濁音と半濁音の中間ぐらいの濁りが加わって、鼓膜を震わせる。思わず窓を開けたくなるような快音だ。

カタログによれば、最高出力は145ps、最高速度は205km/hとあって、動力性能は現代の路上でも充分。ただし上記したようなパワステの設定から、ギンギンに峠を攻めるような使い方よりも、ぶっといトルクの恩恵に授かりながら、右肘を窓枠に載っけてゆったりと流すような乗り方が似合う。

スタイルがよくて、音がよくて、余裕があって……と、70’Sのヒーローは、いま見ても、いま乗っても、伊達男だった。

▲試乗記の続きはこちら→

文・サトータケシ 写真・小塚大樹 編集・稲垣邦康(GQ)

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