アストンマーチンF1、今季は5戦中4回の表彰台獲得も”当たり前”とは考えず「我々は地に足をつけるべき」とチーム代表

　F1第５戦マイアミGPでは、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソがフロントロウから2023年シーズン4度目の3位表彰台を獲得。ただ、チーム代表のマイク・クラックは、そうした結果を当然だとは考えていない。

　とはいえ、アストンマーチンはさらに良い結果である2位表彰台やレース勝利を見据える段階にいる。ただ、マイアミGPでは予選9番手からレッドブルのマックスフェルスタッペンが優勝。チームメイトのセルジオ・ペレスが2位表彰台に入り、今季4度目のワンツーフィニッシュを記録した。

　アストンマーチンが今季さらなる高みを目指すためには、レッドブルに不運が起こることを待つ必要があるとアロンソは冷静に状況を見ている。

「今年の初めには、表彰台が素晴らしいモノだと考えていた。4回の表彰台を獲得した今は、少なくとも2位……もっと上を求めているんだ」

　そうアロンソは語る。

「でも、レッドブルの2台はいつだって壊れないし、いつも速い。でも僕が言っていた通り、モナコやバルセロナ（スペインGP）ではチャンスがあるかもしれない」

　チーム代表のクラックも、チームに現実的であることを求めており、メルセデスやフェラーリといったライバルのレベルを考えると、現在の表彰台獲得率を当然と考えるべきではないという。

「表彰台に上がるためには、多くのハードワークが必要だ。F1にはとても強いライバルがいて、とてもプロフェッショナルだ」

「常に全ての領域で100％でなければ、表彰台はありえない」

　またクラックは、今季はレッドブルに追いつくことよりも、コンストラクターズランキング2番手というポジションを確実なモノとする方が得策だと認めている。

　フェラーリは1周の速さには定評があるものの、レースペースで苦戦。2シーズン連続で優勝争いに絡めていないメルセデスは、イモラで行なわれるエミリア・ロマーニャGPに、サイドポンツーンやフロア、フロントサスペンションの大型アップデートを投入。アストンマーチンとのポイント差は6点だ。

　仮にこの2チームが大きく前進することとなると、アストンマーチンは残り18戦でポジションを維持するのは容易ではない。

　エミリア・ロマーニャGP、モナコGP、スペインGPと続く3連戦に向けて、クラックは次のように語っている。

「3週連続のレースだから、スタッフにとってもマシンにとっても大変なことだ」

「モナコが間にあるのが、物流的にかなり難しい」

「みんなパーツを持ち込むし、我々もパーツを持ち込む。パーツを装着して何をしたか理解するという点で、少し余分な仕事が増えることになると思う」

「かなりのチャレンジだが、楽しみにしている」