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進化する正統派FRクーペ、スープラがマニアを魅了する本当の理由

掲載 更新 62
進化する正統派FRクーペ、スープラがマニアを魅了する本当の理由

最新型はBMWとの共同開発車。すべての完成度が高い

 スープラは、GRブランドのオリジナルモデル第一弾として復活した。BMWとの共同開発には今も賛否があると聞く。自動車産業はビジネスであり収益性はスポーツカーでも無視できない。トヨタは「スポーツカーを持続的に提供する」というビジョンを掲げている。その目的に対してBMWと組むことが最適解だと判断したのだ。その決断をボクは高く評価している。

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 エクステリアは筋肉質なフォルム。近未来を感じさせるだけでなく、先代(A80系)や往年のトヨタ2000GTのイメージを上手にオマージュした造形である。インテリアは上下に薄いインパネと幅の広いコンソールがスポーツカー空間を構築。スイッチ類にBMWテーストが残るが、操作系の多くはスープラ専用アイテムでまとめている。

 エンジンは直列6気筒の3ℓターボと直列4気筒の2ℓターボ(出力違いで2タイプ)、トランスミッションは全車8速ATのみの設定。プラットフォームはアルミニウム/スチールの骨格構造。ボディ剛性はカーボンモノコックのレクサスLFAを上回る。サスペンションはフロントがダブルジョイントストラット、リアはマルチリンク式で、一部グレードに電子制御ダンパーやアクティブデファレンシャルが組み込まれる。

最新モデルは出力向上、走りがさらに洗練!

 スープラも86と同じように「スポーツカーは進化が大切」を実践している。2019年のデビューから僅か1年(2021年モデル)でメカニズムには大きくメスが入った。
 RZの3ℓエンジンは直噴インジェクターの噴射圧アップやターボ、エキゾーストマニホールド、圧縮比の変更により最高出力が340psから387psに向上。初期モデルより回すほどにパンチが増す特性になった。パフォーマンスだけでなくスポーツエンジンらしいメリハリや盛り上がりなど官能性能もアップしている。

 フットワーク面はボディフロント回りの剛性アップとサスやアクティブデファレンシャルのセットアップを変更した。アップデート効果は絶大である。クイックすぎてシビアだったステアリング系は薄皮一枚プラスされたような穏やかさが生まれ、結果として直進安定性が向上。クルマの挙動変化を活かした自然で連続性のある動きによりハンドリングも初期型のピーキーさが影を潜めた。

 最新モデルの走りは、全体的に緊張していた筋肉がほぐれ、強さの中にしなやかさがプラスされた印象。スポーツカーとしてのポテンシャルはもちろんGT性能も引き上げられた。まさに「成長」という言葉がふさわしい。前回の改良からそろそろ1年が経過する。次の一手が楽しみである。

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みんなのコメント

62件
  • 最近carview!記者がやたら正統派って書くけど…

    そのせいで邪道にしか感じない。
  • 外観について。米国からですがちょいちょい街で見かけます。写真から見た感じだとゴツゴツしててゲテモノ系デザインですが、実車はけっこうカッコいいです。特にヘッドライトが夜カッコよく見える。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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