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【欧州ディーゼル四駆】600万円台で「買い」はどのクルマ? 独/伊/英3台を日本国内で試乗

独/伊/英 600万円台のディーゼル 味の違い

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】あなたはどれが好み? 試乗した3台 内外装ディテール【比べる】 全60枚

ディーゼル花盛りの、日本における輸入車市場。四駆ならどれが買いか?

ドイツ、イタリア、英国の600万円台のディーゼル四駆を乗り比べてみた。

比較したのは、「ディーゼルエンジンの味」である。

そこで見えてきたものとは……。

BMW 320d xドライブ・ツーリングMスポーツ

とにかく、静かだ。振動も少なく、アイドリング状態では、同じ日に乗り比べたガソリン車の118i Playよりも確実に少なかった。

様々な走行シーンを試すと、ディーゼルの味付けそれぞれ違うように感じるのだ。

市街地では「これって、本当にディーゼル?」と思えるほど、低回転域でのトルクの出方が自然だ。1250rpmからトルクがじんわりと増える。

最高速度70km/hの有料道路では、本線への合流、追い越し加速、料金所出口での加速などを試したが、どんな状況でも、アクセル操作に対してディーゼルエンジンのキレがあるのだ。

可変ジオメトリーターボと8ATの連携は見事。いつでも、爽快。ドライバーがディーゼルのトルクに身構えるようなことはない。

手動シフトしてみると、ディーゼルとは思えない6000rpmレッドゾーンまで伸びがいいが、ここでもドライバーが身構えるようなことはなく、四駆の重さ感もない。

結論は「ディーゼルの優等生」である。

BMW 320d xドライブ・ツーリングMスポーツのスペック

全長:4715mm
全幅:1825mm
全高:1440mm
車両重量:1750kg

直列4気筒ターボディーゼル、排気量1995cc。8速AT。最高出力190ps、最大トルク40.8kg-m。

アルファ・ロメオ・ステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4スポーツパッケージ

これほど、違うとは!?

見た目、ハンドリング、乗り心地、そしてディーゼルエンジンの味、すべてに独自性を貫いている。

まずは、見た目だ。なんだかとても大きなクルマに感じる。世界市場でミッドサイズクラスのクロスオーバーに属するが、とにかく大きく感じるのはボリューミーかつ官能的なデザインによるものだと、改めて思い知らせた。

走り出して、10秒で、いや2~3秒で「なんだこれ!?」と思えるハンドリングと乗り心地に驚く。

BMW 320d xドライブ・ツーリングMスポーツから乗り換えた後だったこともあり、驚きは大きかった。2車は、180度正反対の性格を持っている。

ステルヴィオは、パワステは軽めの設定だが、バケットシートやステアリングを通じてドライバーに伝達されるタイヤと路面の設置感が、レーシングカーに近い。

同じく、独ニュルブルクリンク育ちのスバルSTIにも通ずるところがある感覚がある。

ディーゼルエンジンは、こうした土台の上で「踊る」感じだ。3つのドライビングモードD/N/Aでディーゼル演舞が変化する様が楽しい。

キャッチフレーズ「虜にする引力がある」に、嘘はない。

アルファ・ロメオ・ステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4スポーツパッケージのスペック

全長:4690mm
全幅:1905mm
全高:1680mm
車両重量:1820kg

直列4気筒ターボディーゼル、排気量2142cc。8速AT。最高出力210ps、最大トルク47.9kg-m。

レンジローバー・イヴォークSE D180

2019年に第2世代となった、イヴォーク。

初代の衝撃的なデビューから10年が経ったが、イヴォークという独自の世界観に古さは感じない。

330dツーリングとステルヴィオと比べると、ボディサイズはひと回り小さいのだが、重量は最も重い。

そのため、乗り味もズッシリしているという点で、3車のなかで最も四駆っぽさを感じる。

そもそも、初代からイヴォークはガッツリ/ガッシリ系の走り味なのだが、第2世代では走りのガッシリしたなかにも、車体の一体感が高まった。

そこにディーゼルがよく似合う。クルマ全体としての走り、また走る歓びの凝縮感が増した。

2000rpmからのグッとしたトルクが3000rpmまで体感でき、さらに3500rpmから4250rpmまでトルクの頭打ち感がなく、綺麗に伸びあがっている様が、心地良い。

車載インフォテインメントでは、世界トップクラスの新技術を搭載するランドローバー。

ディーゼルエンジンが創る重厚な雰囲気と、イヴォーク独特のインテリアデザインとのバランス感も、心地良く、ひとまわり大きなクルマに乗っている感覚になる。

イヴォークの世界観、イヴォークというキャラクターをディーゼルエンジンが上手く引き出している、といった印象だ。

レンジローバー・イヴォークSE D180のスペック

全長:4380mm
全幅:1905mm
全高:1650mm
車両重量:1970kg

直列4気筒ターボディーゼル排気量、1999cc。9速AT。最高出力180ps、最大トルク43.8kg-m。

ディーゼルは千差万別

今回、欧州ディーゼル四駆を3台、比較試乗してみて、改めてディーゼルエンジンは様々なアレンジがあることに気がついた。

各モデルそれぞれの市場体験はあったのだが、比較することで「ディーゼルエンジンとは何か?」を思い知らされた。

一般的に、ディーゼルエンジンといえば、
・低速からトルクが太い
・燃費が良いというポジティブな印象がある
一方で、
・まだまだガソリン車より音/振動が大きい
・価格が高い
といった声も多く聞く。

近年、ディーゼルエンジンは燃料の高圧化と効率的/適格な燃料噴射によって、技術的なパフォーマンスは向上している。

欧州では世界で最も厳しいCO2規制/燃費規制や、各国の電動化シフト政策によって、ディーゼルエンジンの将来を不安視する向きもある。

だが、ディーゼルエンジンを、技術や法規制だけで語るのは、あまりにも、もったいないと思う。

ディーゼルエンジンは、走りが楽しい。ディーゼルエンジンは、クルマのキャラクターに大きな影響を与える。

四輪駆動で利活用の場を広がる、欧州ディーゼル四駆。それぞれが持つ味わいと、機会があればぜひ、多くの皆さんに感じて欲しい。

寒波が到来でも、青空がいっぱいの、湘南の地で、そう感じた。

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