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「F1マシンはドライバーを驚かせ、怖がらせるようなものであるべき」と元F1ドライバー

掲載 更新 4

 元F1ドライバーのカルン・チャンドックは、現代のF1マシンは昔とは異なり、ドライバーを“驚かせたり怖がらせる”ようなことがないとして、F1はそういう要素を取り戻すべきであると主張した。

 かつてロータスとHRTのドライバーを務め、現在は『Sky Sport F1』のテクニカルエキスパートを務めているチャンドックは、『Sky Sport』の企画で2019年のチャンピオンシップを制したメルセデスW10で走行した体験を振り返り、W10は「自分がこれまで経験したなかでも完璧に近いマシン」だったと語った。だが、彼はそこには問題もあると感じている。

「一歩下がって考えてみると、これはF1にとって良いことなのかと思う」とチャンドックが語ったとCrash.netが伝えた。

「ファン・パブロ・モントーヤの2004年のマシンをドライブした時のことを覚えている。僕は多くの点で、あれがF1のパフォーマンスのピークだと今も考えている。すべてのコーナーで恐ろしい思いをした」

「ステアリングホイールを回したり、スロットルを開けるたびに、これで僕は死んでしまうかもしれないと思ったものだ」

「マクロのレベルでF1を考えると、F1はそうあるべきなのかもしれないと思った。マシンには驚かされ、怖い思いをさせられるべきなんだ」

「世界でも最高のドライバー、もしくはF2やF3から昇格してくるルーキーたちが、マシンに乗り込んだ時に『なんて恐ろしいんだ!』と感じるようであるべきだ」

■2021年のF1規則変更に期待するチャンドック
 チャンドックは、F1マシンの重さについても言及した。2004年には605kgであった重量が現在では743kgに増えており、それはラップタイムにすると5秒かそれ以上のロスにつながると彼は指摘した。

「今のF1マシンはとても重い。乗ればそう感じる。コーナーでマシンは鈍くなっており、反応が遅いと感じるはずだ」とチャンドックは語った。

「ラップタイムを補うために、彼らがやっていることというと、ダウンフォースをさらに増やして、大きなタイヤを装着することだ。それによってドライバーは楽になる」

 結果として、チャンドックはF1はドライバーにとってもはやタフなものではないと感じており、それは暑さと湿気がのしかかってくるシンガポールのような会場でも同じことだという。

「ドライバーの汗の量は僕たちと変わらない。疲れ切った様子でマシンを降りることもない。くたくたになっているようには見えないんだ。(F1で走ることは)身体的な面で挑戦であるべきだが、今はそうではなさそうだ」

 チャンドックは、2021年シーズンに予定されているF1の競技および技術レギュレーションの大改訂が、こうした点に対処できることを期待していると語った。

「2021年にどういった方向へ進むのか興味がある」とチャンドックは語った。
「重要な点は、バトルができる状態にし、競い合いをしやすくすることだ。一方で、レースをドライバーにとってよりきついものにしなければならないと僕は考えている」

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みんなのコメント

4件
  • マンセルがヘロヘロになりながらマシンを押し歩き、力尽きて倒れ込んだり、ポディウムに登ったドライバーが嬉しさよりも、極度の疲労で茫然自失していたり、昔はそういうシーンも見られたね。
  • 2004年頃のF1マシンの動画を見てみると、動きがクイックで面白い。
    強烈なスピードでインディアナポリスを走るFw26は忘れられない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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