現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 小型トラックの「いすゞエルフ」にスーパースポーツ並のトランスミッションを搭載!  9段変速を実現するISIMに衝撃

ここから本文です

小型トラックの「いすゞエルフ」にスーパースポーツ並のトランスミッションを搭載!  9段変速を実現するISIMに衝撃

掲載 3
小型トラックの「いすゞエルフ」にスーパースポーツ並のトランスミッションを搭載!  9段変速を実現するISIMに衝撃

 この記事をまとめると

■いすゞエルフがフルモデルチェンジ

なんと「18速」のMTもあるけどどうやってギヤを変える? 大型トラックはなぜ超多段ギヤが必要なのか

■新しい変速機ISIM(アイシム)について解説

■これまで6速AMTだったがまったく機構の違う9速となる

 変速機の進化によって環境性能を高めることも可能

 いすゞは大型車のGIGA(ギガ)で12段変速のAMT、スムーサーGxを展開、中型トラックのフォワードでは6速MTをベースにロックアップクラッチ付きのトルクコンバーターと組み合わせて自動変速も実現したスムーサーFxを用意している。

 小型トラックのエルフにも6速AMTのスムーサーExを用意してきたが、今年エルフがフルモデルチェンジしたことで変速機も大幅進化している。それが新しい変速機ISIM(アイシム)だ。

 インプットシャフトからカウンターシャフトへ3段のギヤを配し、カウンターシャフトとアウトプットシャフトへも3段のギアを配することで、それぞれのギヤの噛み合いを組み合わせ、9段変速を実現しているのだ。しかも発進用にはトルクコンバーターを使いながら、変速用にクラッチ機構はデュアルクラッチとしている。このいすゞの新しい変速機ISIMの構造。MTをベースとしながら、DCTとして自動変速機構を組み込み、発進用にはトルクコンバーターを組み合わせる。クラッチによりインプットシャフトを2本に分け、そこからの力の伝わり方を変えることで継ぎ目のない変速を実現する。

 1速からの奇数の変速段用のクラッチと偶数の変速段用クラッチを使い分けることで、変速を素早くかつスムースに完了させる。変速時に駆動力が途切れないので、駆動系への負担も減り、効率のいい走りで燃費も向上する。早い話が、このISIM、仕組みとしてはポルシェや日産GT-Rが採用しているDCT(ポルシェはPDKと呼ぶ)とほとんど同じ構造(こちらはトルコンがなくクラッチで直接発進させている)と言っていいものだ。速く走らせるためのDCTは、変速比を変えればトラックの燃費や耐久性を高めるためにも役立つ変速機なのである。

 構造としては偶数段用のクラッチがインプットシャフト前側に接続されていて、奇数段用は後ろで分離されている。奇数段用のインプットシャフトには2つのギヤがスリーブで切り替えられるようになっていて、ここで3段の変速機構が備わるのだ。

 さらにカウンターシャフトにもスリーブが1つ、アウトプットシャフトには4つもスリーブがあり、この作動を切り替えることで駆動力の伝達経路が変わって、9段の変速を実現しているのである。ちなみにポルシェPDKは7段、GT-RのDCTは6段だから、ISIMのほうが複雑で変速比幅も広いのだ。たとえば、2速時の駆動力の伝達と、3速時の伝達。繋がっている多板クラッチが違うためインプットシャフトからの出力が変わり、その後のギヤの選択によって変速比が決まる。

 トラックの場合、1速は積載状態での坂道発進など特殊な用途にもちいるスーパーローギヤだから、実質8段ギヤとも言えるが、それでも十分に多段でワイド&クロスギアレシオを誇っているのだ。電動化も効果的だが、こうした変速機の進化でも環境性能を高めることはできる。ハイブリッドでも変速機の役割は重要といえそうだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
レスポンス
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
【特許画像リーク!】来年デビュー予定の新型「BMW iX3」のリーク画像を入手!コンセプトモデルのほぼそのまま量産される
AutoBild Japan
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
AUTOCAR JAPAN
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
アルファロメオ『33ストラダーレ』新型、「ベスト・イン・クラシック2024」の最高賞を受賞
レスポンス
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
新車77万円! ホンダ革新的「コンパクトカー」に「安くて広くて最高!」の高評価! 全長3.7mで「フィット」より小さい“街乗り最強”モデルとは! デザイン&乗り心地も大満足
くるまのニュース
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
トヨタ新型「最小級SUV」登場か!? 「ヤリスクロス」より小さい“静音モデル”に「カッコいい!」と反響アリ! 「bZ1X」かもしれない新型車に期待大!
くるまのニュース
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
エバンスが0.7秒リードの接戦。トヨタ2台がパンク、ヌービルに“ノーパワー”トラブル/ラリージャパン デイ2午前
AUTOSPORT web
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ええええぇついに最後か!? 鮮明なボディカラーに思わず見とれる!!!!!!!!! 爆速2Lターボのホットハッチ[AMG A45 S]の魅力度がマシマシ
ベストカーWeb
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
なんちゃってセレブ、ヒョンデ新型「アイオニック5N」の「ファーストエディション」を激オススメ! 限定50台のうち22台が「マガリガワ クラブ」に集合!
Auto Messe Web
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
くるまのニュース
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
いやあ、クソ暑かったよ! ラスベガスF1初開催を知るエディ・チーバーに訊く。悪名高き“駐車場コース”でのレースは「悪い思い出ではない」
motorsport.com 日本版
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
「AI EV時代のトヨタ」めざすファラデー・フューチャー、新型EV『FX』最初の試作車が完成
レスポンス
待ってろスイスポ!!! FF1.3Lターボのピリ辛ボーイズレーサー[新型GRスターレット]は若者にも手が出しやすい250万円で登場か!?
待ってろスイスポ!!! FF1.3Lターボのピリ辛ボーイズレーサー[新型GRスターレット]は若者にも手が出しやすい250万円で登場か!?
ベストカーWeb
Team HRC、S耐の2年計画を完遂。初期メンバーの武藤「楽しい環境がいつまでも続けばいいな」
Team HRC、S耐の2年計画を完遂。初期メンバーの武藤「楽しい環境がいつまでも続けばいいな」
AUTOSPORT web
F1関係者への入国拒否が続くラスベガス。角田裕毅も足止め「危うく帰国させられるところだった。来られてラッキー」
F1関係者への入国拒否が続くラスベガス。角田裕毅も足止め「危うく帰国させられるところだった。来られてラッキー」
AUTOSPORT web
“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
くるまのニュース
“ボロボロ”のランボルギーニ「ミウラ」に価値はある? マニア垂涎“ジャンクヤードのガラクタ”がオークションに登場! 気になる価格は?
“ボロボロ”のランボルギーニ「ミウラ」に価値はある? マニア垂涎“ジャンクヤードのガラクタ”がオークションに登場! 気になる価格は?
VAGUE
なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
ベストカーWeb

みんなのコメント

3件
  • mad********
    トルクコンバーターを使う以上、伝達ロスが生じないのか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村