現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > MTはむしろローパワー車でこそ活きる! 使いこなせれば「楽しすぎる」世界が待っているMT車を探してみた

ここから本文です

MTはむしろローパワー車でこそ活きる! 使いこなせれば「楽しすぎる」世界が待っているMT車を探してみた

掲載 35
MTはむしろローパワー車でこそ活きる! 使いこなせれば「楽しすぎる」世界が待っているMT車を探してみた

 この記事をまとめると

■先日のマイナーチェンジでマツダ車からMTモデルが大幅に減ってしまった

「かきまわし」「歴」「ニウム」ってちょっと怪しげ!? 中古車業界の「専門用語」4選

■GRスープラやシビックタイプR、GR86などのMT車は街乗りではパワーを持て余す

■小排気量モデルでもMTを設定するモデルはまだ数多く存在し、人馬一体感を味わえる

 縮小傾向でありながらもまだまだ新車でMT車は選べる

 2012年に先代CX-5を発売したあとのマツダは「スカイアクティブ技術」と「魂動デザイン」の組み合わせにより、運転の楽しいクルマを開発している。そこで6速MT(マニュアルトランスミッション)も豊富に用意していた。

 ところが最近は、6速MTを選べるマツダ車が減っている。以前はCX-3、CX-30、CX-5、マツダ6(発売時点ではアテンザ)という具合に、幅広い車種に6速MTが用意されたが、いまは省かれてしまった。

 この背景には販売比率がある。発売直後は6速MTも相応に売られたが、需要が一巡すると売れ行きが下がった。先に挙げたマツダ車の場合、6速MTの比率は、大半の車種で5%以下だ。

 しかもいまのマツダ車は、CX-5を除くと、売れ行きが全般的に下がっている。たとえば2023年におけるマツダ6の1カ月平均登録台数は約190台だ。この内の5%が6速MTだとすれば、1カ月の登録台数は10台程度で、商品として成り立ちにくい。

 そうなると、6速MTを用意できるのはスポーツ性の強い車種だ。

 LサイズのスポーツカーではスープラやフェアレディZ。ミドルサイズ以下では、GR86、BRZ、ロードスター、シビックタイプR、GRヤリスという具合だ。このあたりは相応に性能の高いスポーツモデルだから、6速MTが設定されて当然だ。

 ただし、このなかでは比較的ローパワーなGR86などでも、6速MTを駆使して動力性能をフルに発揮させると、法定速度を大幅に超過する。日常的な使用のなかで6速MTをフル活用して、エンジンパワーを引き出すなら、動力性能をもう少し抑えたい。

 小排気量+MTの組み合わせは楽しさ満点

 ロードスターのソフトトップは、この点も視野に入れて、エンジン排気量を1.5リッターに設定した経緯がある。ロードスター以外ではスイフトスポーツが挙げられる。エンジンは1.4リッターターボだが、極端にパワフルではないから、6速MTでパワーを引き出す醍醐味を味わえる。

 1.2リッターエンジンのスイフトに、5速MTを組み合わせたRSも魅力的だ。MTを使いこなせるか否かで、運転の楽しさと速さが大きく左右される。スイフトRSではサスペンションも少し硬く設定され、中高年齢層のベテランドライバーは、昔の運転が楽しかったスポーティなハッチバックを思い出すだろう。逆に若いドライバーなら、運転の基礎を身に付ける教材として最適だ。

 マツダ2も6速MTを用意しており、1.5リッターのガソリンとクリーンディーゼルターボを選べる。独特の運転感覚を味わえるのはディーゼルだ。一般的にMTは、エンジンを高回転域までまわしてパワーをフルに引き出す走りが楽しいが、マツダ2のディーゼルは違う。ディーゼルエンジンの特徴を生かして、低回転域でシフトアップを重ねる楽しさがある。

 マツダ2の6速MT車では、最大トルクの22.4kg-mを1400~3200回転で発生させるから、1500~2000回転くらいを使って加速を続けられる。この運転感覚は、ガソリンエンジン車やハイブリッドでは味わえないディーゼル固有のものだ。

 ジムニーやジムニーシエラにも5速MTが設定され、悪路ではワザを利かせた運転を楽しめる。アクセル開度と、クラッチを繋ぐときに左足へ伝わる接続感から、悪路の路面状況も伝わってくる。これも人馬一体の楽しさだ。

 以上のようにMTの醍醐味は、小排気量のエンジンを搭載した小さなクルマでこそ満喫できる。ドライバーのテクニックが自動変速の制御を超える瞬間を、大いに楽しんでいただきたい。

こんな記事も読まれています

フィナーレではGT500活動終了のミシュランへ感謝。2万7000人が来場したニスモフェスティバル2023が閉幕
フィナーレではGT500活動終了のミシュランへ感謝。2万7000人が来場したニスモフェスティバル2023が閉幕
AUTOSPORT web
楽しむのにパワーは必要か? 100馬力以下の名機 5選 速さにこだわらない「本質」とは
楽しむのにパワーは必要か? 100馬力以下の名機 5選 速さにこだわらない「本質」とは
AUTOCAR JAPAN
光岡の55周年記念のコンセプトモデル「M55 CONCEPT」に応援メッセージを! 反響次第で市販化も夢じゃない?!
光岡の55周年記念のコンセプトモデル「M55 CONCEPT」に応援メッセージを! 反響次第で市販化も夢じゃない?!
Auto Messe Web
運転したい衝動へ駆られる ランボルギーニ・カウンタック 歴代4モデルを比較する(1)
運転したい衝動へ駆られる ランボルギーニ・カウンタック 歴代4モデルを比較する(1)
AUTOCAR JAPAN
背後で放たれる750psの脅威 ランボルギーニ・ムルシエラゴ アヴェンタドール 歴代4モデルを比較する(3)
背後で放たれる750psの脅威 ランボルギーニ・ムルシエラゴ アヴェンタドール 歴代4モデルを比較する(3)
AUTOCAR JAPAN
VWの資金で磨かれた技術 ランボルギーニ・ディアブロ ムルシエラゴ 歴代4モデルを比較する(2)
VWの資金で磨かれた技術 ランボルギーニ・ディアブロ ムルシエラゴ 歴代4モデルを比較する(2)
AUTOCAR JAPAN
マルク・マルケスが日本のファンへラストメッセージ「またホンダライダーとしてここに戻って来たい」
マルク・マルケスが日本のファンへラストメッセージ「またホンダライダーとしてここに戻って来たい」
AUTOSPORT web
STIパーツで“運転のうまくなるクルマ”に仕上げられたスバル クロストレックに試乗!
STIパーツで“運転のうまくなるクルマ”に仕上げられたスバル クロストレックに試乗!
くるまのニュース
全長4メートルの吸水クロスが新登場!大型車両も一人でラクに拭き上げ!ソフト99
全長4メートルの吸水クロスが新登場!大型車両も一人でラクに拭き上げ!ソフト99
グーネット
「踏むなよ、踏むなよ 」高速道路に登場した“緑の線”効果アリ 結局踏んじゃうのは織り込み済み!?
「踏むなよ、踏むなよ 」高速道路に登場した“緑の線”効果アリ 結局踏んじゃうのは織り込み済み!?
乗りものニュース
トヨタ伝統の高級セダンが大きく変わった!──新型クラウン・セダン試乗記
トヨタ伝統の高級セダンが大きく変わった!──新型クラウン・セダン試乗記
GQ JAPAN
「ハンドル横の長 いシフトレバー」なぜ衰退? シフトチェンジしにくいのに…そもそもなぜ採用してた?
「ハンドル横の長 いシフトレバー」なぜ衰退? シフトチェンジしにくいのに…そもそもなぜ採用してた?
乗りものニュース
【MotoGP】マルケス「ホンダよりも肉体的に楽」ドゥカティマシン初ライドの所感が明らかに
【MotoGP】マルケス「ホンダよりも肉体的に楽」ドゥカティマシン初ライドの所感が明らかに
motorsport.com 日本版
500馬力超え!? 日産の新型「爆速・大型SUV」発表!? ド迫力顔のワイドボディ仕様! 爆速すぎる「ブラックホーク」南アで1750万円から
500馬力超え!? 日産の新型「爆速・大型SUV」発表!? ド迫力顔のワイドボディ仕様! 爆速すぎる「ブラックホーク」南アで1750万円から
くるまのニュース
過去と未来の融合。往年のスカイラインとサステナブル車両がニスモフェスティバル2023でデモ走行
過去と未来の融合。往年のスカイラインとサステナブル車両がニスモフェスティバル2023でデモ走行
AUTOSPORT web
オワード、インディカーの”進化”を待ち望む。ハイブリッド化に好印象も「興奮させられるようなニューマシンが必要」
オワード、インディカーの”進化”を待ち望む。ハイブリッド化に好印象も「興奮させられるようなニューマシンが必要」
motorsport.com 日本版
[サウンド制御術・実践講座]イコライザー…コピーすることから始めると上達が早い!?
[サウンド制御術・実践講座]イコライザー…コピーすることから始めると上達が早い!?
レスポンス
三菱「新型軽バン」で「車中泊」できる!? めちゃ便利! アウトドアで「電気」も使える「ミニキャブ」の可能性に期待大!
三菱「新型軽バン」で「車中泊」できる!? めちゃ便利! アウトドアで「電気」も使える「ミニキャブ」の可能性に期待大!
くるまのニュース

みんなのコメント

35件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村