■憧れの「オリーブドラブ」塗装の車両は購入可能?
近年のSUVブームでは、街乗りに特化したクロスオーバータイプが人気です。しかし、直近の傾向では、オフロード感あるデザインやテイスト、悪路走行も可能とする本格派への注目が高まっています。
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本格的な走行性能といえば、どんな路面でも走破できそうな機動性を持つ自衛隊のオフロード車に憧れる人も少なくありません。そんな自衛隊の車両は一般人が購入出来るのでしょうか。
まず、思いつくのは「払い下げ」の車両を入手できないかということです。じつは車両救急車や消防車などは、入札によって民間に払い下げられることがあります。
しかし、自衛隊の車両については、自衛隊内の通達で「防衛専用品」とされ、不要決定となった場合は解体対象物品として「そのまま使用できないか又は復元できないよう破壊、切断等の措置を行う。この際、保全上必要な部位又は悪用されるおそれのある部位は完全に破壊する」と規定されているようです。
このため、自衛隊で役目を終えた車両が売り払われる場合には、いわゆる「スクラップ」として民間の契約業者へ引き渡されます。
同通達では「売払いに当たっての事前措置」として「陸上自衛隊の使用する標識、その他の製品の標示、銘板、部隊標示及びこれらに類似したものはすべて抹消又は除去する」としており、駐屯地内の自衛隊員の手によって銘板や特殊なライト、桜のマーク、そのほか備品や予備機材となる箇所を取り外したうえで、業者に引き渡されるようです。
また、一般競争入札における陸上自衛隊仕様書内の一般事項では、引き渡し時と引き渡し後の措置として「車両を解体することなくそのまま引き取る」「引渡後は、復元して車両としての再利用は絶対にしない」「引渡後は速やかに鉄屑、リサイクルの処分を実施する」と記されています。
つまり、標識や銘板などを除去された車両は解体されることなく業者に引き渡されるものの、引き渡し後に車両として再利用することが認められていないだけでなく、速やかにリサイクルの処分を実施することが求められています。
このため、自衛隊の車両をそのまま入手することはできません。
しかし、本来入手できないはずの自衛隊車両に似たクルマが、中古車市場で出回っていることがあります。とくに、インターネットでは「73式トラック」と銘打つ車両もいくつか見受けられます。
■「73式トラック」ってどんなクルマ?
「73式小型トラック」は、自衛隊内では「パジェロ」と呼ばれていることからわかるとおり、ベース車は三菱の2代目「パジェロ」です。
初代の「73式小型トラック」は三菱自動車がライセンス生産していたジープを改良したものでしたが、排出ガス規制などに適応できなるなど旧式化が目立りつつあったため、1996年に2代目パジェロをベースとして採用されました。
1996年から採用された車両ですが、旧型車両の更新であるため「73式」の呼称が引き継がれ、制式名称は「73式小型トラック」となります。
駆動系には「パジェロ」と同じ「スーパーセレクト4WD」が採用されており、フルタイム4WDモードも備えているため、悪路の走破性は折り紙付きです。
しかし、先述のとおり、スクラップとして自衛隊車両を引き取った業者は、「車両としての再利用」はせず、リサイクルの処分を速やかに実施しなければなりません。
いい換えれば、「73式小型トラック」のシャシを切断などして鉄くずにしまえば、「車両としての再利用」はできず、鉄くずにしているため、その責務が果たされることになります。
このことから、中古の「73式トラック」を販売する業者は、切断されたシャシの代用として「パジェロ」のシャシーを用意し、ボディなどを移し替えていると考えられます。
※ ※ ※
なお、アジア圏に放出された車両を逆輸入するという手段もあるようですが、輸送費だけでなく国内で走行できるように改造を施す必要などもあり、登録には時間もお金もかかるようです。
自衛隊が乗る憧れのオフロード車は、あくまでロマンとして思いを馳せ、市販の車種を自分好みにカスタムするのが良さそうです。
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みんなのコメント
フレームの、摺り合わせ、とか、配線・配管の、引き回し等に、苦労したと語ってました
陸運局へ通う事、数回・・彼の努力が、実を結び、無事、登録となったと・・
73式以前の、ストレートフェンダー車の、話です
ラダーフレームは車体番号はフレームにあり、ボディーは別なので、上の箱だけ乗せ換えればいいって事になりますね。
自衛隊の車両は常に整備されているし、塗装も自分たちで塗っているので、結構綺麗なものもあります。
後は入手ルートと、やる気の問題ですね。