ヨット(YOT)は、1970年代後半から80年代に存在した台湾の小スケールミニカー・メーカーだ。ボクは、当時に日本の玩具店で手に入れたので、日本で流通していたことは間違いない。ところが、ネットをいくら検索しても、ヨットというメーカーがどんな会社なのか、どのようなラインアップがあったのかについて、まったく情報がない。過去にインターネットオークションに出品された記録はあるのだが、そこにもヨットに関連した記述はないのだ。
ただ、ボクのコレクションも、過去に見た覚えがあるヨットも、ヨットとしてリリースされたミニカーは、このフォルクスワーゲン・ビートルとダットサン510(ブルーバード)の2車種だけだ。もちろんカラーバリエーションはいろいろあるのだが、金型としては、たった2種類だけで終わったミニカー・メーカーなのではないだろうか。
ただ、当時の香港製の多くが、トミカやマッチボックスをコピーしていたのに対して、ヨットのミニカーの金型は、完全オリジナルだと見られる。ただ、オリジナル金型を作る技術を持っていた会社が、なぜたった2台をリリースしただけで、姿を消してしまったのかは謎だ。
写真のビートルのボンネットには、“STP”のステッカー、ドアにはハチのキャラクターが描かれたステッカーが貼られている。経年変化で剥がれ落ちてしまったモデルも多いが、当時はすべてのモデルに貼られていたようだ。つまり、販売のターゲットは、子供たちだったということなのだろう。
実はボクが知る限り、台湾のミニカーメーカーは、ヨット以降出てきていない。同じように70年代から80年代にチープな小スケールミニカーを作っていた香港は、いまやミニGTとか、タイニーといった、世界最高峰のミニカーを作っているのと好対照だ。それは、台湾に技術が根づかなかったからではないだろう。というのも、半導体の分野では、いまや世界最高技術のメーカーを擁するのは、台湾なのだ。
もしかすると、台湾は高付加価値の最先端商品が作れるようになったから、ミニカーのような低付加価値の商品からは撤退するという決断を下したのかもしれない。
その意味では、YOTの存在は台湾の技術発展の歴史にとって、重要な意味を持つことになる。YOTのモデルには高値が付いていないから、コレクションのチャンスかもしれない。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
6速MTあり! めちゃ小さいのに“ゴツゴツ仕様”な「新型コンパクトSUV」公開! “悪路走破性”高めた特別な「限定モデル」まもなく発売へ
ホンダ新型「高級3列ミニバン」日本初公開! 豪華&快適シートがスゴい「オデッセイ」2年ぶり登場!
超レトロな「新型スポーツカー」世界初公開! 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」実車展示実施 なぜ今「旧車デザイン」で登場?
トヨタが発売した斬新顔の「クーペセダン」が凄い! 衝撃の登場で反響どう? 1年経ったプリウスとは
マツダが新型「ロードスター」実車展示! デザイン変更は8年ぶり! めちゃカッコいい「新グレー」名古屋で公開
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?