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【比較】トヨタGRヤリスとノーマル・ヤリス どう違うのか ライバルは存在する? 検証

標準モデルの「強化版」ではない理由

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】GRヤリス/ヤリスWRC/標準のヤリス どう違う?【比べる】 全65枚

1月10日、東京オートサロン2020の会場でトヨタは新型車「GRヤリス」を世界初公開した。

開発には、トヨタがWRC(世界ラリー選手権)でコラボレーションしているTMR(トミ・マキネン・レーシング)が携わっている。

本来ならば、GRヤリスは2019年11月のWRC最終戦であるラリー・オーストラリアにおいて発表されるはずだった。

だが、開催地のオーストラリア東部ニューサウスウェールズ州で大規模な森林火災が発生したためにラリーは中止。

日本のファンにとっては実車を間近に見る機会を与えられたわけだから、オーストラリアの人には申し訳ないが、むしろありがたかったかもしれない。

以前から「ヤリスGR-4」などと呼ばれ、その登場が心待ちにされていたGRヤリス。成り立ちは、いわゆる「ホットバージョン」とか「スポーツグレード」などと呼ばれるものとは、まったく違う。

一見、ノーマルのヤリスを3ドアにしてワイドボディ化し、パワフルなターボエンジンを搭載して、4WDと組み合わせた……と思われがちだが、開発の発想から異なる。

では、その違いをみていくことにしよう。

GRヤリス/ノーマルのヤリス、どこが違う?

ボディサイズの違い

ノーマルの新型ヤリスは、ヨーロッパ仕様も含めて全車5ドアになった。

だが、GRヤリスは3ドアのみ。走行性能や空力性能の向上を考えたワイドボディの外寸は、全長3995×全幅1805×全高1460mm。

ちなみにノーマルのヤリスは全長3940×全幅1695×全高1500mmだから、ノーマルより55mm長く110mm幅広く40mm低い。

全体のデザインやシルエットは共通だが、とくにワイドボディにより広げられたリアのトレッドは、トヨタ86よりも広くなっている。

パワートレインの違い

パワートレインも、まったくの別もの。G16E-GTS型と名づけられたエンジンは気筒数こそ同じ直列3気筒だが、1618ccの排気量で大容量インタークーラー付きターボを装着し、社内測定値だが最高出力は200kW(272ps)、最大トルクは370Nm(37.7kg-m)と、1.6Lとしては驚異的なパワースペックを発生する。

これを多板クラッチによる前後駆動力可変システムを採用した新開発のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」によって4輪を駆動する。

組み合わされるミッションは6速マニュアルのiMT(インテリジェント・マニュアル・トランスミッション)のみだ。

シャシーの違い

シャシーはTNGAだが、ノーマルのヤリスとは異なるスポーツ4WDプラットフォーム。アッパーボディには、エンジンフード/トランクリッド/ドアパネルにアルミ素材を、ルーフパネルにはCFRP(炭素繊維強化プラスティック)を採用するなど、徹底的な軽量化が図られ、車重は1280kg。

ノーマルのヤリスはFFのハイブリッドGで1170kgだから、4WDシステムを組み込んで剛性を強化された車体が100kgあまりの増量で仕上げられたのは、たいしたもの。

GRヤリスは、まさに「ヤリスの皮をかぶったモンスター」といっても過言ではないだろう。

GRヤリス どんなクルマがライバル?

GRヤリスの登場を目の当たりにして、多くのクルマ好きが「GRヤリスのライバルは?」などと考えていることだろう。

ベースのヤリスはBセグメントのハッチバックだ。GRヤリスは、そのハイパワーモデル、いわゆる「ホットハッチ」とか、かつては「ボーイズレーサー」などと呼ばれたモデルと想像しがちだ。

それならば、日本車ならスズキ・スイフト・スポーツ、輸入車ならフォルクスワーゲン・ポロGTIやルノー・ルーテシア(本国名クリオ)R.S.あたりがライバルか…と思われるかもしれないが、そうではない。

これらのモデルとは、誕生の仕方から異なっているのだ。

スイフト・スポーツやポロGTIなどで、モータースポーツに参戦する人もいる。そのプロセスは「市販車をモータースポーツのレギュレーションに合わせて改造する」というもの。つまり、市販車ありき、ということだ。

だが、GRヤリスは「モータースポーツで勝つために市販車を開発する」というプロセスで作られたのだ。

このやり方は、かつてWRCで勝つために作られたランチア・ストラトスやランチア・デルタ・インテグラーレ、最近ではニュルブルクリンクのFF最速ラップタイムを競い合うルノー・メガーヌ・R.S.とホンダ・シビック・タイプR、そして日産GT-Rなどの手法に近いと言えるだろう。

極端な言い方をすれば、BセグメントにGRヤリスのライバルはいない。

新型ルーテシアのR.S.がGRヤリスを意識したモデルとして登場すれば面白いのだが、実際の登場は少し先になりそうだ。

GRヤリスの価格、けっして高くない?

GRヤリスの凄さは、クルマの開発プロセスだけではない。

トヨタはGRヤリスを生産する専用の「GRファクトリー」と呼ばれるラインを新設したが、このファクトリーにはコンベアがなく、熟練工が超高精度の組み付けを行う。まさに手造り感覚で少量生産される。

そんなGRヤリス、現在はウェブで事前予約が開始され、車両価格は特別仕様車のRZ「First Edition」が396万円、RZ「High-performance・First Edition」が456万円(いずれも税込)。

「3気筒1.6Lターボの小型ハッチバックに400万円以上!?」と思われる人は、端からターゲットにはされていない。

たとえば日産GT-Rはサイズもクラスも違うとはいえ、いまや1000万円以上のプライスが付けられている。

GRヤリスと同じ東京オートサロンの会場で発表されたメガーヌR.S.のトロフィーRは、FFだが1.8Lターボで700万円近い。この夏に復活予定のシビック・タイプRはFFの2.0Lターボで、おそらく500万円近い価格となるだろう。

GRヤリスは、こうしたモータースポーツで活躍するために生まれたクルマたちと同じフィロソフィーとパフォーマンスを、より安いプライスで手に入れることができる。

そう考えれば、GRヤリスの価格はむしろバーゲンプライスとも言える。

いずれは、モータースポーツ用に装備を簡略化したグレードも登場するだろう。近い将来のWRCではGRヤリスをベースとしたWRカーが活躍し、国内ラリー選手権やダートトライアルなどでは、GRヤリスが席巻するに違いない。

GRヤリスのライバルは、GRヤリス自身なのかもしれない。

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