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フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック(2) 能力はいかにも小さなイタリア車 初代の精神を明確に受け継ぐ

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フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック(2) 能力はいかにも小さなイタリア車 初代の精神を明確に受け継ぐ

高速道路でストレスを感じない絶妙バランス

簡素にプレスされたボディと、平面ガラスで製造コストを抑えていた、初代フィアット・パンダ。新しいグランデ・パンダは、スマートカー・プラットフォームの採用でコストを削減している。内燃エンジンと電気モーターの両方に対応した、新設計となる。

【画像】ストレスフリーな絶妙バランス グランデ・パンダ・エレクトリック サイズの近いEVは?  全153枚

バッテリーEV版のエレクトリックに載るのは、112psの永久磁石同期モーター。前輪駆動で、0-100km/h加速を11.0秒でこなし、最高速度は131km/hがうたわれる。

全長は3999mmと短く、車重も1459kgと重くはないが、発進加速はややおっとり。しかし、徐々に勢いを増していき、100km/h程度まで軽快に速度を高める。速いと感じることはなくても、高速道路でストレスを感じるほどでもなく、絶妙なバランスだ。

コンフォート・モード時は、アクセルペダルの反応が更にマイルドに。小さなイタリア車らしくキビキビ運転したいなら、デフォルトのままが望ましい。

予定より早い時間で目的地へ到着できる能力

回生ブレーキも、強さは切り替えられない。とはいえ、筆者には丁度良い減速感で、調整できないことへ不満を感じることはなかった。

コンパクトなボディを活かし、操縦性は直感的で身軽。ボディロールは小さく、カーブへ積極的に飛び込め、タイヤはしっかり路面を捉え続ける。ラテンなエネルギッシュさを感じさせる、というわけではないが。

現実的な環境では、予想以上に高めの速度を維持できる。予定より早い時間で目的地へ到着できる能力は、いかにも小さなイタリア車。ボディやインテリアのデザイン並みに、際立つ運転体験ではないかもしれないが、魅力はちゃんとある。

ストロークの長いサスペンションは、路面の凹凸を滑らかに処理。大きなうねりで、ボディが揺さぶられることもない。ただし、ハイブリッド版より重い車重を受け止めるべく、乗り心地はやや硬め。ロードノイズも大きいようだ。

現実的な航続距離は300km弱

全体的な洗練性は、フィアットへの期待通り。高めのシートポジションと相まって、長距離ドライブとの相性も悪くない。

試乗車のポップ・グレードの場合、クルーズコントロールやリアのパーキングセンサーなどが標準。制限速度警告は少し反応が過剰で、警告音も耳障りに思えた。

航続距離は、過ごしやすい気温の日に様々な条件を走らせた平均で、297kmを記録した。シトロエンe-C3と同等の距離ながら、英国価格は更にお手頃だから、コストパフォーマンスは高いといえる。急速充電は、最高100kWへ対応する。

ありきたりなドライブも笑顔の時間へ

ステランティス・グループで技術を共有しながら、記憶に残る個性の創造へ成功したフィアット。運転体験はクラストップの面白さではないとしても、グランデ・パンダは、乗る喜びを与える素晴らしい仕上がりにある。

初代パンダの精神を明確に受け継いだといえ、洒落たデザインだけではない魅力を宿す。小さいながらも、電動のファミリーカーとして充分使える実用性も備える。価格価値も高く、500に劣らない訴求力がある。

現在の英国で提供されるコンパクトカーの中で、最も考え抜かれた存在ではないだろうか。ありきたりなドライブも、笑顔の時間へ変えてくれるように思う。

◯:細部まで徹底されたデザイン 余裕のある車内空間 コストパフォーマンスの高さ
△:もう少し動的な魅力は高めても良い

フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック・ポップ(英国仕様)のスペック

英国価格:2万995ポンド(約441万円)
全長:3999mm
全幅:1763mm
全高:1570mm
最高速度:131km/h
0-100km/h加速:11.0秒
航続距離:320km
電費:7.7km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1459kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:43.8kWh
急速充電能力:100kW(DC)
最高出力:112ps
最大トルク:12.4kg-m
ギアボックス:1速リダクション/前輪駆動

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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