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“ブレーキマジック”ボタンの誤操作に泣いたメルセデスF1、再発防止のためシステム改良へ

掲載 更新 5
“ブレーキマジック”ボタンの誤操作に泣いたメルセデスF1、再発防止のためシステム改良へ

 F1第6戦アゼルバイジャンGPでのルイス・ハミルトンのミスを受け、メルセデスF1チームは、“ブレーキマジック”が不用意に作動するのを防止するため、次戦に向けてシステムを見直すことを決めた。

 メルセデスの“ブレーキマジック”は、フロントタイヤを温めるためにブレーキバイアスの設定を変更するもので、ボタンがステアリングホイールについている。ハミルトンは、赤旗後のリスタート時、2番手からトップ浮上を狙ったが、気付かないうちにこのボタンに触れたことでターン1でロックして直進。15番手に後退し、ノーポイントに終わった。

ハミルトン、“ブレーキマジック”の誤操作で2番手からノーポイント「惨めだし、皆に申し訳ない」メルセデス/F1第6戦

“ブレーキマジック”について、テクノロジーディレクターを務めるマイク・エリオットは、次のように説明している。

「“ブレーキマジック”と呼んでいるこのボタンは、ドライバーが押すと、ブレーキに熱を入れられるものだ」とエリオットは、チームが発表した動画のなかで語った。

「一番大きな働きは、ブレーキバランスを変化させることだ。つまりフロントブレーキのエネルギーとリヤブレーキのエネルギーの割合を変えて、できる限り前に持ってくる」

「それによって、フロントブレーキに熱を入れ、タイヤとリムにも熱が入るというわけだ」

 ハミルトンは通常どおり正しい手順でリスタートを迎えたものの、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)と首位を争うなかで、気付かないうちにボタンを触ってしまったと、エリオットは述べている。

「ルイスはすべてのことを正しく行っていた。マシンをグリッドにつけ、オフにすべきボタンやセッティングをすべてオフにし、オンにすべきすべてのものをオンにしていた。そうしてレースを正しくスタートする準備ができていた」とエリオットは言う。

「素晴らしいスタートを切って、ペレスに並びかけた。ルイスとペレスが順位を競っているなかで、(ペレスが寄ってきたために)ルイスは急遽進路を変え、その際にマジックボタンに触れてしまったのだ。しかし彼自身はボタンに触ったことに気付かなかった。そのため、問題が発生することを全く予期していなかった」

「彼は通常ブレーキングする位置でブレーキングした。その時には、ブレーキバランスが完全に前にシフトしている状態で、フロントタイヤに荷重がかかり、その結果タイヤがロックし、彼は直進するのを避けることができなかった」

 レース後、ハミルトンは自身のミスであると述べ、チャンピオンシップのリードをマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)から取り戻すチャンスをふいにしたことに打ちひしがれていた。

 しかしエリオットは、このような問題が起こり得る位置にボタンを設置したメルセデスにも責任があり、改良を行う必要があると述べている。

「ルイスと話したところ、彼は責任の大部分は自分にあると考えていた。だが実際にはルイスはめったにミスをしない。その点では一部の他のドライバーたちとは一線を画している」

「彼がさらにミスをしづらいようなマシンを用意することが我々の務めだ。その責任を担い、どのように改善できるのかを調べる必要がある。その作業を次戦までに実施するつもりだ」

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みんなのコメント

5件
  • ピットワークの綻びと言い
    それまでなんの問題もなかったモノが
    致命傷になってしまう程
    レッドブルからプレッシャーを受けている
    ということですね。
    何年間も楽勝していたチームのまさかの弱点
  • フェルスタッペンは不運であったとしか言いようがないが
    ハミルトンは単なるミスやんけ~
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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