マクラーレンのカルロス・サインツJr.は、来季からフェラーリに移籍することが決まっている。しかし来シーズン開幕前のテストは、今季の6日から3日に半減されることが決まっており、移籍するドライバーにとっては厳しい状況となる。
今季のシーズン開幕前テストは6日間で行なわれたが、それ以前の8日と比べると短くなっていた。しかし今季から来季にかけては、基本的には同じマシンを使うことになっているため、テスト日数がさらに半減されることになったわけだ。
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まだ最終決定ではないものの、テストの開催サーキットも、例年のカタルニア・サーキットからバーレーン・インターナショナル・サーキットに変更される可能性が高いと見られている。カタルニアでは近年気温が低くなることもあり、さらに雪が降ったこともある。天候の面ではバーレーンの方が安定しているため、日数が減らされた中でも、天候の影響を受ける可能性は少ないと言えるだろう。
しかしサインツJr.は、チームを移籍するドライバーが、テスト日数の削減によってシーズン開幕へ向けた準備が不足してしまうことを恐れている。
なお来季チームを移籍するドライバーはサインツJr.だけではない。フェラーリを離脱するセバスチャン・ベッテルはアストンマーチン (現レーシングポイント)に、ダニエル・リカルドはルノーからマクラーレンに移籍することになっている。また、しばらくF1を離れていたフェルナンド・アロンソも、ルノーのドライバーとしてF1復帰することが決定。その他、新人ドライバーが複数デビューを果たす可能性も高いと見られている。
「お分かりいただけると思うけど、たった1日半の準備で最初のレースに備えるというのは事実上不可能だ」
サインツJr.はトルコGPを前にそう語った。テストは3日間あるとはいえ、走ることができるマシンは1台のみ。つまりドライバーひとりあたり、1日半しか走行できないということを意味するのだ。
「そのことは、フェラーリに加入した後のシーズン前半を、とても難しいモノにするだろう。フェルナンドやリカルド、そしてその他チームを移籍する全てのドライバーにとっては、そうなるだろうね」
「なぜ3日しかないのか、僕には理解できない。ドライバーひとりにつき1日半だよ?? それは賛成できないね。シーズン中にはテストできないわけだから」
サインツJr.がフェラーリのマシンを試すことができる可能性があるのは、シーズン終了直後にアブダビで行なわれる若手ドライバーテストである。しかしそのテストの名前が示すように、現役のF1ドライバーには出走する権利はない。
それでもサインツJr.は、チャンスがあればフェラーリの今季マシンSF1000を試してみたいと語った。
「そのテストに参加して、フェラーリのマシンをドライブしてみたい。それは、秘密でもなんでもないよ」
そうサインツJr.は付け加えた。
「それは、他のチームのマシンを走らせたいという、個人的な興味だ。だから同意される必要があるし、FIAが許可を与えなければいけない。でも、そのテストに参加したいということは、秘密でもなんでもない」
ルノーは、F1復帰を果たすアロンソを若手ドライバーテストで走らせようと奔走してきた。しかし他チームの反対などもあり、現在までのところ実現には至らないだろうという見方が強い。そんな状況だということもあり、サインツJr.に若手テスト参加の許可が下りるということは考えにくいと言わざるをえないだろう。
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