9月にスポーツランドSUGOで行なわれたスーパーGT第5戦は、GT500のトヨタ・GRスープラ勢にとって苦しいレースとなった。6台のスープラ勢の内、37号車KeePer TOM'S GR Supra、14号車ENEOS X PRIME GR Supra、38号車ZENT CERUMO GR Supra、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの4台がチェッカーを受けることができなかったのだ。
上記4台のトラブル原因の詳細についてはこれまで明らかにされていなかったが、トヨタ陣営のエンジン開発責任者であるトヨタカスタマイジング&ディベロップメント(TCD)の佐々木孝博氏がmotorsport.comに語ってくれた。
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「想定以上にデブリが多く、エアクリーナーが詰まったことにより、タービンやエンジンにトラブルが起きたという形です」
佐々木氏曰く、このトラブルはスープラ全車に見られたという。19号車は燃料漏れによる火災、37号車は他車との接触によるダメージでリタイアとなったが、14号車と38号車に関しては上記のトラブルが原因によるストップとのことだ。
彼はさらにこう続ける。
「RC Fの時もLC500の時も問題なくSUGOを走れていたことを考えると、スープラの車体側に弱点があるようなので、湯浅(和基/TCD車両開発責任者)に対策させました」
なお、10月22日(金)の18時30分付で公式通知が発表され、14号車、37号車、38号車に関しては3基目のエンジンへと交換するため、決勝レーススタート後にペナルティストップ5秒が科されることが明らかとなった。ランキング5番手につけている14号車の大嶋和也と山下健太、ランキング8番手につけている37号車の平川亮にとっては、タイトル争いを考えても痛いペナルティとなった。
しかし、残りレースに向けてトヨタ陣営にも明るい話題がある。それが燃費性能の向上だ。
燃費はこれまでホンダ陣営が強みとして公言してきた部分だが、トヨタ陣営も『アンチラグを効かせて燃費も稼ぐ』をテーマに、一般的に燃費が悪化するとされるアンチラグシステムを効かせてレスポンスとドライバビリティを確保しつつも、それによる悪影響を最小限に抑えて燃費を稼ぐことに取り組んできた。その成果が、ここまでのレースで実感できたようだ。
「SUGOのレースでは給油時間を独自に調査しましたが、ホンダさんとほぼ同じでした。ということは燃費にもあまり差がないと思うので、正直我々もホンダさんに追いついたかなと思っています」
そして残り3レースに向けて佐々木氏は「寒くなってきてエンジンの性能を出せる季節になってくるので、高い燃焼圧でも耐えられるエンジンにしたいです。我々は些細な部品が弱いというウィークポイントがあったので、そこを改善することによって、出せる性能をしっかり出していきたいです」と締めくくった。
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