FIAは雨天用のホイールアーチをF1マシンに装着させる方向に動き出している。イギリスGP後の7月13日にシルバーストンで行なわれるテストにはメルセデスとマクラーレンの2チームが参加。ウェリントン・ストレートを人工的に濡らして、アーチや“泥除け”に関するデータを収集する。
こうしたFIAの動きを、F1ドライバーたちは歓迎している。
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F1マシンに雨天用のホイールアーチを搭載するというアイデアは、悪天候によりセーフティーカー先導でわずか3周のみの決勝レースとなった2021年ベルギーGP後に浮上したモノ。ディフューザーやタイヤから巻き上げられる水量を抑えることで、後続車の視界が悪化するのを防ごうという狙いがある。
雨天時の視界の悪さは度々指摘されており、スパ・フランコルシャンでは、先日またもウェットレースでドライバーの死亡事故が発生。フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ by アルピーヌに参戦していたディラーノ・ファン・ト・ホフが、ケメルストレートでの多重クラッシュに巻き込まれる形で命を落とした。
この事故によって、ウェットレースでの問題点に再びスポットライトが当たっており、ホイールアーチの導入がF1で成功すれば、ヘイロー(HALO)同様にジュニアカテゴリーにも導入される可能性が高い。
アルピーヌのピエール・ガスリーは、過去の経験を列挙しつつ「雨天時の視界はかなり重要だ」とmotorsport.comに対して語った。
「スパで起こったことは残念だった」
「オーストリアでパレードの時にエステバン(オコン/アルピーヌ)と話していたんだけど、僕らは2012年のフォーミュラ・ルノー2.0で似たような状況に陥ったことがある。同じようなコンディションでふたりとも最後尾からスタートした。5m先も見えない状況だから、誰かがコースの真ん中で止まっていないことを必死で祈るしかない」
「厳しいコンディションでコースに出ないのは、ドライビングと言うよりも、ただ単に自分がどこへ向かっているのか見えないからだと思う」
「これは間違いなく取り組む必要があるポイントのひとつだと思う。改善できると良いね」
アストンマーチンのランス・ストロールは、シルバーストンでのテストが成功した場合、できるだけ早くホイールアーチを導入するよう求めている。
「大雨だと何も見えないんだ」とストロールは言う。
「昨年の日本GPのことが思い浮かぶし、ここ数年のF1ではマシンの後ろにいると何も見えないレースが多かった」
「もし誰かが自分の前でアクシデントに見舞われて、コースの真ん中で横になって止まっていたら、かなり危険だ。自分は行く先が見えないんだからね」
「そういう状況でレースすべきじゃないと思う。だからもし(ホイールアーチに)効果があるなら、できるだけ早くマシンに導入する必要がある。もしうまくいかなかったとしても、視界が悪い状況でレースを実施すべきじゃない」
「事故は起こりうるし、本当に深刻な事故になることもある。だから仮に上手くいったら、できるだけ早くマシンに投入して機能すると良いね。これがウェットレースでの優れた解決策になることを願っている」
テストに参加するマクラーレンのランド・ノリスは、ウェットコンディションでの視界確保が、F1が直面する最大の安全上の問題だと語っている。
「そろそろ何かしなければならない時期だと思う」とノリスは言う。
「ドライバーとしては何年も前から何か対策が必要だと言ってきた。F1や他のカテゴリーで何も起きていなかったのは幸運だったと思う」
「そして最悪の場合、悲しいことに、こういうことが起こりうるとみんなが認識するために、ひとりの命が犠牲になった」
「何が起こりうるかを理解してもらうために、こういう結果になったのは残念だ。対策が必要だと思う。F1では今、最大の安全上の問題だと言える」
「どのような見方をしても『次に安全性を最も改善できるところはどこだろう?』と考える。これは実際に、自分たちがどこへ向かっているかを確認するということでもある。それが時には助けになる!」
「期待している。でも仮に上手くいかなかったら、解決策を見つけるために別のことをする必要がある」
なお、レッドブルのセルジオ・ペレスは、ホイールアーチを搭載することによってマシンの空力が影響を受けると認めつつも、安全性という大局的な視点がより重要だと強調した。
「仮にホイールアーチが機能するなら、F1でぜひ導入してほしい」とペレスは言う。
「ダウンフォースという点では、他チームよりも影響を受けるチームもあるかもしれないけど、安全性を第一に考えるべきだと思う。より厳しいコンディションでのレースも可能にしてくれるかもしれない」
「特に先週末に起こったことは、僕らが改善していく必要のあることだと思う。でも現時点で重要なのは、レースディレクターが安全な状況でレースをさせてくれることだ」
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