F1イギリスGP決勝後、ウイリアムズのカルロス・サインツがセーフティカー規則の違反に関して調査を受け、『1ペナルティラップ』という珍しい処分を受けた。
レース終盤、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がコースオフしてグラベルにスタックしたことで、セーフティカーが出動した。その時点でサインツはリーダーから1周遅れの14番手を走っていた。
3位ハミルトン、イエローフラッグ規則違反も戒告処分にとどまる。情状酌量の余地が大きいとの判断で降格はなし
レースリーダーのシャルル・ルクレール(フェラーリ)をはじめ、多くのドライバーたちが、セーフティカー下の48周目にピットインした後、サインツもタイヤ交換に入り、13番手でコースに戻った。
F1レギュレーションでは、セーフティカー導入中に、周回遅れのマシンはその遅れを解消する機会が与えられる。サインツはその機会を利用して、セーフティカーを追い越して、前の集団に合流した。
ところが、サインツのマシンは、規定の上での周回遅れのマシンに含まれていなかった。周回遅れを解消できるマシンは、「セーフティカー導入後、第1セーフティカーラインを2回目に通過した周回の終わりのスタート・フィニッシュライン通過時に周回遅れとなっていた車両」と厳密に規定されている。
シルバーストンの独特なコースレイアウトとピットレーンの配置が影響し、規則に従ってサインツのステータスを確認した瞬間には、彼はシステム上ではリーダーと同一ラップを走行している状態になっていたという。そのため、レースコントロールが発表した、『周回遅れを取り戻すためにセーフティカーを追い越すことが許される車両』のリストに、サインツは含まれていなかった。
しかしウイリアムズはその事実を見逃し、サインツは周回遅れを解消、そのためにペナルティを受けることとなった。ペナルティには『1ペナルティラップ』という特殊な措置が選ばれ、52周の周回数から1周減算され、51周とされた結果、サインツは12位から17位に降格された。
スチュワードは状況を次のように説明した。
「55号車(サインツ)はピットレーンへ進入する際、セーフティカーライン1の通過時点では周回遅れの状態にあった。しかし、シルバーストン特有のコースおよびピットレーンのレイアウトにより、セーフティカー導入後にセーフティカーライン1を2度目に通過したラップの終了時に同ラインを通過するまでに、一時的に周回遅れを解消した状態となっていた」
「その結果、FIA F1競技規則第B5.13.4c条の適用上、55号車は『周回遅れ車両』には該当せず、『周回遅れ車両は追い越し可能(LAPPED CARS MAY NOW OVERTAKE)』のメッセージが表示された際にセーフティカーを追い越す資格を有していなかった。それにもかかわらず、55号車はレースコントロールから当該メッセージが表示された後にセーフティカーを追い越し、自ら周回遅れを解消した」
「スチュワードは、55号車がピットストップを終えてコースへ復帰した時点では、再び周回遅れの状態となっていたことにも留意した。また、このイベント特有のコースレイアウトを踏まえれば、一連の状況がチームの混乱を招いた可能性については理解できる」
「チーム代表者は、それでもなおチームには2つのミスがあったことを認めた。第一に、第B5.13.4c条における基準地点において55号車が周回遅れ車両ではなかったことを認識できなかったこと。第二に、セーフティカーの追い越しを許可された車両を示すレースコントロールのメッセージに55号車が含まれていなかったことを確認しなかったことである。チーム代表者は、その結果、本来認められていないにもかかわらず、誤って1周を取り戻してしまったことを認めた」
「適切なペナルティを決定するにあたり、スチュワードはFIA国際競技規則第12.4.1.i条を考慮した。ペナルティラップはFIA国際競技規則で認められている処分の一つであり、本件の状況において最も適切なペナルティであると判断した」
[オートスポーツweb 2026年07月06日]
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント
あの時は角田だけ周回遅れを回復できなかったはず。