少しずつ普及中！移動式オービスって普通のオービスとは違う？

　高速道路や幹線道路には、通称「オービス」と呼ばれる速度違反自動取り締まり装置が備え付けられており、大幅な速度超過をした車両は自動で撮影され、取り締まりの対象となります。

　オービスが設置されている場所を把握している人の中には、うまくオービスの手前でスピードを落とし、取り締まられないようにする人もいるでしょう。しかし「移動式オービス」と呼ばれるどこにでも置けるオービスが登場したことで、予期せぬ場所で速度超過の取り締まりを受ける場面が増えています。

　移動式のオービスによる取り締まりは、通常の固定式オービスと同じように、後日違反者を警察署に呼び出す仕組みになっています。そのため、当日に手続きをする一般的な速度違反の取り締まりと違い、手続きをするスペースや人員の心配をする必要がなく、最低限の広さと人員が確保できれば運用することができます。

　それでは、移動式オービスはどのような場所で使用されることが多いのでしょうか。原宿警察署の交通課の担当者は次のように話します。

「移動式オービスを設置する場合は、スピードの超過による事故が多い場所などを選定しています。もちろん一度設置したらずっと置いてあるという訳ではなく、交代制勤務の時間内で、事故が多い時間などを考慮しつつ設置しています」

　固定式のオービスと異なるのは、取り締まりが一時的であるという点でしょう。人員を必要としない固定式オービスと違い、最低限ではあるものの運用に人員を必要とする移動式オービスは長時間の取り締まりができません。そのため、どの時間帯に取り締まりを実施するかは非常に重要であると言えます。

　なお、普通のオービスでバイクを取り締まることは難しいという意見を耳にすることがあります。実際に警察関係者に確認してみてもバイクの取り締まりは難しいとの回答が得られましたが、これは移動式オービスの場合も同様なのでしょうか。

　先ほどの交通課の担当者は、次のように話します。

「実際に取り締まる時の状況にもよるので一概には言えませんが、バイクも取り締まりの対象になっています。同じスピード違反でもクルマは捕まり、バイクなら捕まらないという不公平感がなくなるよう努めています」

　移動式オービスの場合は、現場にオービスを運用する警察官がいます。また、その場で警察官がスピード違反のバイクや車を止め、違反切符を切るといった運用の仕方もまれにあるため、バイクだから捕まらないだろう…と侮ってはいけません。

　移動式オービスが導入された当初は、そのコンパクトさから狭い道路での運用が期待されていたようです。一目でそれとわかる特徴的な見た目は、そこにあるだけで生活道路や通学路を危険な速度で走行することを抑止し、交通事故を減らす効果もあるでしょう。

　また神出鬼没であるという口コミが広がるだけでも、ある程度の人数のドライバーやライダーが気をつけて運転するようになります。

　交通事故の防止は、多くの人がクルマやバイクを運転する現代社会において非常に重要な課題です。先ほどの担当者は実際に交通事故の対応をするなかで、悲惨な事例を多く目にしてきたと言います。

　特にバイクの場合はクルマと比べて事故を起こしてしまった際、怪我をしてしまう可能性は高いでしょう。スピード超過に気をつけながら、安全に運転することが求められます。

※ ※ ※　　移動式オービスは、一般的な固定式のオービスと違い、さまざまな場所で取り締まりをおこなえることが大きな特徴です。危険な速度で走行して取り締まられてしまったり事故を起こしたりすることのないよう、安全な運転を意識しましょう。

Comments

オービスやネズミ捕りをするならパトカーや白バイで常に巡回したほうが防犯対策にもなるのでは…
隠れてやる必要性がありますか？！

国家予算に反則金・罰金を500数億円/年で組み込まれているので、
警察は違反者を作ってでもカネ集めしないとならないのです。
EU欧州連合のようにISA（自動速度制御装置）を義務化してしまうと、
この500数億円の収入が無くなるので、別の財源が必要になります。