人気シリーズの最上位機種は、元祖スポーツスクーターだった!?
ホンダが1976年に発売した「ロードパル」や、他社が発売したステップスルーのスクーター、さらに1980年に発売されたホンダのスクーター「タクト」などの登場により、原付ファミリーバイク市場が大きく発展しました。
【画像】いま見ても超カッコイイ! ホンダ「LEAD 125」を画像で見る(10枚)
1980年代に入ると、各バイクメーカーから新型ファミリーバイクやスクーターが次々と投入されます。ホンダは1982年、それまでの手軽に乗れる路線とは一味違うスポーティなスクーター「リード50」と「リード80」をシリーズ展開します。新設計エンジンの爽快な走りと、活発感のある独特のスタイルで人気シリーズとなりました。
さらにその勢いは原付2種の排気量125ccクラスにも及び、同年10月に「リード125」が登場します。
「リード125」はシリーズの中で兄貴分的存在で、ドラマチックな走りの「スーパー・スクーター」と呼ばれ、発売直後はスクーターの頂点に君臨しました。
当時のスクーターとしては最も高出力の10PSを発揮する、5ポートの新設計空冷2ストロークエンジンを搭載し、放熱効果の高いアルミシリンダーや、新開発の2極ワイドギャッププラグなども採用しています。
オートマチックの変速機構は最新メカニズムである新トルクセンサー付Vマチックにより、なめらかな変速フィーリングを実現しました。
前輪にはアクスル部分を前進させた油圧式ボトムリンク・クッションを採用することにより、凸凹路の乗り心地が向上しています。後輪は油圧ダンパー付きのリアツインショックを装備しています。
前後輪とも直径110mmの大型ドラムブレーキを採用することで2人乗りに対応するなど、125ccスクーターならではの装備とされました。
また、スクーターでは初となるキャストホイールを採用し、新設計の10インチワイドチュープレスタイヤを装着します。
さらに、スクーターでは初装備となるエア・スタビライザーを、車体前方足元に前輪を挟むように配置し、走行時にフロア下に流れ込む空気を整流し、直進性を高める効果があったようです。もちろん、フロントまわりのスタイリングを際立たせる効果も抜群でした。
2人乗りも余裕な車体と、豪華でクラス最速を誇ったスポーツスクーター「リード125」は、アメリカ、ヨーロッパにも輸出されて好評を博したようです。
独特なデザインの「リード」シリーズは1985年の「リード80SS」に受け継がれますが、その後は比較的オーソドックスなスクーターデザインとなり、エンジンの4ストローク化を経て、車名は2013年の新登場から現在の「リード125」に受け継がれています。
ホンダ「リード125」(1982年型)の当時の販売価格は23万8000円です。
■ホンダ「LEAD 125」(1982年型)主要諸元エンジン種類:空冷2ストローク単気筒総排気量:124cc最高出力:10PS/6500rpm最大トルク:1.3kg-m/5000rpm全長×全幅×全高:1750×645×1090mm始動方式:セル・キック併用車両重量:91kg燃料タンク容量:7Lタイヤサイズ(前後):3.50-10-4PR
【取材協力】ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)※2023年12月以前に撮影
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みんなのコメント
私も年のせいか古いバイクがカッコよく見えてきていますね。