客船クイーン・エリザベスの日本発着クルーズに乗った
英国のラグジュアリー・クルーズラインである「キュナード」が運行する客船、クイーン・エリザベスが、この春、日本発着クルーズを行いました。
【画像】豪華…だけど思ったほど旅行代金は高くない!? 客船「クイーン・エリザベス」のすべてを見る(50枚以上)
全6コースが行われたクルーズのうち、横浜港から広島、長崎に寄港し韓国・釜山に向かうプレスツアーに参加しました。そのレポートの後半です。
クイーン・エリザベスは横浜港を出港し東京湾を抜けると、本州の南岸を沿うように太平洋を南西に進んでいきます。朝、前日夜に注文しておいた朝食のルームサービスを届けるノックの音で目を覚ましました。
クイーン・エリザベス内での食事は、有料レストランもあるのですが、基本的には旅行の代金に含まれています。ちなみにルームサービスについては、朝食に関しては無料です。ホットコーヒーやフルーツの盛り合わせ、目玉焼きやパンを食べながら、ゆっくりと「デイリー・プログラム」に目を通します。
クルーズ船の楽しみ方はさまざまにありますが、船の各所で行われるアクティビティに参加するのが主な楽しみのひとつです。
毎晩、日本語で記載される翌日の「デイリー・プログラム」が部屋に届きます。ルームサービスのコーヒーを飲みながら、朝の8時30分から深夜まで行われるアクティビティをチェック、自分の興味があるプログラムに「◯」を付けていきます。
たとえば具体的なイベントを見てみると、「10:00 フルーレ・フェンシング入門(日本語)」「11:15 ゴルフ・チッピング大会(英語・日本語)」などのスポーツ系から「12:15 カジノ無料ゲーム講座」「15:00 お客様同士による麻雀大会」などのゲーム、「13:45 元英国王室執事グラント・ハロルドによる講演」などの講演会、面白いところでいえば「16:30 禁酒友の会」「16:45 LGBTQ+の集い」など、1日で70から80のプログラムが船の各所でおこなわれています。
もちろんこれらのイベントに積極的に参加するのもよし、のんびりと過ごすのもよし。自分の興味やスタイルに合わせて、自由にいられるのもクルーズ船の魅力かもしれません。
個人的には3日目、「カジノ無料ゲーム講座」でブラックジャックを教えてもらったのが面白い体験でした。
クイーン・エリザベスの場合、カジノは港に停泊する間は営業しておらず、スロットなどを含めて洋上に出てから実際に楽しむことができますが、この日のイベントは、カジノのルールやマナーの勉強会のようなもの。それでもディーラーとの対決は面白く、駆け引きも楽しめます。
また有料にはなりますが、スターリンクを使った高速インターネット環境も用意されていて、自分の部屋以外にもロビーやレストラン、プールサイドまで、どこでもWi-Fiが繋がります。どの場所にいても仕事ができてしまうのは、サラリーマンでも安心できる点です。
本当は、ネットが繋がらないなら繋がらないで諦めて、デジタルデトックスの状態で、初のクルーズ船での旅を心から満喫しようとも思っていたのですが、どこでもビンビンに電波が入るので、編集部からひっきりなしに原稿の校正が送られてきます。
いつでもさまざまなバイキングが楽しめるリド・レストランなど、どこで食べても食事は美味しく、毎食かなり食べ過ぎてしまいます。中年の自分だと、自分の体が日に日に重くなっていくのがわかります。
クイーン・エリザベスの船の長さは294m。予定を立てずに歩き回るとすぐに1万歩を超えるのですが、逆にのんびりと過ごしすぎると1日があっという間に過ぎていくのが面白いところです。
そんな中で、船にいる間に毎日通ったのが、船の最前方・デッキ11にあるスポーツジム。ここには筋トレ用の各マシンやトレッドミルも充実、船の進路方向の、真っ青な海を眺めながらのランニングはこれまで味わったことのない快感で、ドーパミンが出まくります。
運動をした後は、サウナ。乗船中、合計4度も行ったのですが、これだけ多くの乗客が乗船しているにもかかわらず、なぜか他の客に会わず4回ともに独り占め。これまた海を眺めながら入るサウナも格別でした。
毎日15時から開催される英国伝統の「アフタヌーン・ティー」
15時。デッキ2、3の中央にある「クイーンズ・ルーム」では、毎日「アフタヌーン・ティー」のイベントが行われます。これはクイーン・エリザベスの名物イベントだそうで、開始の20分前ほどからすでに多くの乗客が集まっています。
アフタヌーン・ティーといえば、銀のティースタンドに載ったケーキやスコーンが運ばれるイメージですが、クイーン・エリザベスでは純白の制服を身にまとったスタッフがひとつひとつサーブしてくれる方式で、15時の開始を告げるパフォーマンスでは乗客から拍手が起こります。
やはりオススメは、特製キュナードスコーンにクロテッドクリーム、ジャムの組み合わせ。じつはこのスコーンのレシピは、キュナード・ラインのSNSでも公開されています。
イギリスでも長年、「スコーンにジャムを先にのせるのか、それともクロテッドクリームをのせるのか」という論争が続いていたといいますが、近年、イギリス女王エリザベス2世はジャムを先にのせていたということが元・王室のシェフによって明らかになったそうです。
※ ※ ※
クイーン・エリザベスは、夜のイベントが最大の見どころといって良いかもしれません。800人以上収容可能な劇場「ロイヤル・コート・シアター」では、毎晩2回、スペシャルなショーが開催されます。
デッキ1から3まで貫く3階建てのシアターは、有料のボックス席も用意されています。ここでは実際にエリザベス2世が座ったといわれる15番というボックス席もあります。
個人的はほとんど毎晩、シアターに行き観劇しましたが、キュナードオリジナルのミュージカルやコメディ&マジックショー、空中アクロバットショーなど、どれも質の高いエンターテイメントで、これは本当に毎回驚かされ、感動しました。すべて1時間の演目が短いと感じたほどでした。
今回のクルーズ旅では、途中3日目に広島の宇品波止場公園、5日目に長崎の松が枝国際埠頭に入港し、下船しておよそ半日それぞれの街を散策することができました。
広島では広島港から出航する船で宮島に行き厳島神社にお参り。お土産屋さんのおばあちゃんと話をすると「今日はクイーン・エリザベスっていう大っきな船が来るから、いつもより外国人の方が多いわねー」と、その存在を知っていてくれていました。
また長崎ではグラバー園に行ってみましたが、入港した場所は目の前。グラバー園を訪れた観光客が、その巨大なクイーン・エリザベスに気づき驚きの声を上げていたのが印象的でした。
広島、長崎ともに、クイーン・エリザベスを見るために港に集まった一般の人も多く、また出港時には地元の交響楽団や、中学校吹奏楽部の演奏の見送りもあり、感激。長崎では港の入口にある高さ65mの女神大橋をくぐって入出港するのですが、クイーン・エリザベスの海面からの高さは55m。下から見ているとかなりギリギリを通過するように見えたのですが、その女神大橋にも地元の人がたくさん集まり、手を降ってくれていました。
長崎港の国際ターミナルの中で出国手続きを済ませ、あとはひと走り。翌朝には釜山に到着予定です。
最終の夜は、有料レストラン「ステーキハウス・アット・ザ・ベランダ」でプレスツアーの皆さまと食事会。じつはその日の15時に食べたアフタヌーン・ティーのせいでお腹は空いてはいなかったのですが、ミディアムレアのヒレステーキは美味しく、無理なく身体に収まっていきました。
その後、ミッドシップス・バー(ジンバー)で、英国伝統のジンを堪能。クイーン・エリザベスにはキュナードの4つの客船をイメージしたそれぞれオリジナル・ジンなどが用意されています。爽やかなボタニカルの香りを味わいました。
夜もだいぶ遅い時間になりましたが、それでもまだプログラムは各場所で行われています。デイリー・プログラムに記載されていたイベントの中でひとつ気になっていた「サイレント・ディスコ」というものを覗いてみました。
サイレント・ディスコ、どんなものなのか想像ができなかったのですが、要するにヘッドフォンを付けながら暗いフロアで皆が踊る、という、はた目から見るとかなりシュールなイベント。参加していない身としては、無音の中で踊る集団にちょっと不思議な感覚になりつつ、ただ一斉に「Y」「M」「C」「A」とポーズを取っているので、ヘッドフォンにはどんな曲が流れているのか想像はできました。クイーン・エリザベスには朝から深夜まで、いろいろな楽しみ方が用意されています。
プレスツアーもこの夜が最後。初日は5泊6日という日程が長めだと想像していましたが、毎日の瞬間瞬間が今までに味わったことがないことだらけで、本当にあっという間に感じました。
※ ※ ※
2025年3月29日から始まったクイーン・エリザベスの日本発着クルーズは5月24日に終了、アラスカへと向かいました。また10月からはマイアミをベースにカリブ海を周遊するクルーズ旅がスタートします。
またキュナードでは、クイーン・エリザベスの他「クイーン・メリー2」、「クイーン・ヴィクトリア」、「クイーン・アン」の3隻を運航しています。
こうしたすべてのクルーズを、日本語で、日本円で予約できるのがキュナード公式ウェブサイトです。海外発着クルーズでも、日本語が話せるスタッフは必ず乗船しているそうなので、安心して予約することができそうです。(ネギシマコト)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
スバル製「新たな日の丸航空機」が飛んだ! 防衛装備庁に実験機を納入 試験飛行の映像が公開される
トヨタ新「ハイエース」がスゴイ! 超パワフルに進化した「商用ワゴンの皇帝」特別モデル! “20周年”を記念する「スーパーGL“DARK PRIME S”」の魅力とは!
どう考えてもガチのVIPは乗らなそう! イカツ系カスタムの代表「VIPカー」ってなに?
「なんてこった…」政府専用機の“乗った人しか知り得ない情報”公開にSNSザワつく 河野太郎氏が投稿…「民間機並み」
トヨタ新「“2人乗り”ランドクルーザー」発表! フルフラットの超「“広々”荷室」採用! 超高耐久な実用仕様「コマーシャル」英国で登場
「セルフ式ガソリンスタンド」での“NG行為”に「意外といるよね」「見たことあるけど怖かった」「危険すぎ」「心配になる」の声も! 知らずにやっているかも!? “給油する時の注意点”に反響集まる!
JRは再編されるべき? 「612億円」の赤字が浮き彫りにするJR各社の格差──“セクショナリズム”打破のカギとは
スズキ「“新”軽セダン」発表に反響殺到! 「かわいい」「いい選択肢です」 新車114万円で「リッター28.2km」走る「新アルト」! 「MTのワークスも!」の声も!? 仕様変更が話題に
どう考えてもガチのVIPは乗らなそう! イカツ系カスタムの代表「VIPカー」ってなに?
新型空母「ジョン・F・ケネディ」また延期 米海軍空母は一時10隻体制に? 「11隻保有せよ」は法律!? なぜそんなに必要?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント