スーパーフォーミュラ第7戦もてぎの予選でポールポジションを獲得したのは、TEAM MUGENの野尻智紀だった。野尻はこの結果を振り返り、「自分の100%をすべて出し切れた」と語った。
野尻は富士スピードウェイで行なわれた今季開幕戦でポールポジションを獲得すると、決勝は2位。翌日に同サーキットで行なわれた第2戦では、2戦連続でポールポジションを獲得しただけでなく、決勝でも優勝を果たした。まさに幸先の良いスタートを切った。
■タイトル争いに踏みとどまる会心の一撃! 野尻智紀が驚速アタックで今季3度目ポール。ローソン3番手、宮田8番手|スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ
しかし鈴鹿サーキットでの第3戦で決勝レース中にクラッシュすると、続くオートポリスは病気により欠場。SUGOでは復活の兆しを見せたが、先日行なわれた富士での第6戦は8位で終えた。
その結果に苦悩していた野尻。そして迎えた今週末のモビリティリゾートもてぎ戦では、フリー走行でトップタイム。そして予選には、「ミスしてもいい」くらいの気持ちで臨んだという。
「開幕戦こそ予選でも前にいけましたし、決勝でも手応えがあった。今年もタイトル争いできるかなと思っていましたけど、僕のミスがあったり、入院しての欠場もありました。SUGOは良かったんですが、前期の富士ではかなり苦戦してしまって……富士から巻き返す予定だったんですが、遠く及ばない結果でした」
そう野尻は語った。
「それ以降、チームに頑張ってもらって今週を迎えました。ミスをしてもいいから攻め切ろうという思いはいつも以上にありましたし、そのバランスを取るのは難しかったですが、自分の100%を出し切れた予選になったかなと思います」
ただ野尻曰く、フリー走行が始まった直後は、手応えが非常に悪かったという。そのため、当初は今回の巻き返しは難しいと考えていたようだ。
「正直、走り始めの手応えはすごく悪かったんです。色々とやってきてもらったのに、何も変わっていない……今週も終わったと思いました」
そう野尻は明かす。
「でも、”これをやったらどうか”というアイテムをたくさん用意してくれた中に、”この方向だ!”というモノがあったので、そっちに突き進んでいきました。チームがかなり準備してくれていたんで、そこに助けられた格好です」
野尻は2021年、2022年と2年連続でスーパーフォーミュラのチャンピオンを獲得。そして今シーズンは3連覇を目指すシーズンである。ただ前述のように思うような成績を残せておらず、ランキング上位とは差をつけられてしまっている。
この状況には「気楽だった」というが、それでも「遅いままでは嫌」という思いで、巻き返しを目指してきたと野尻は明かす。
「気楽な部分はありましたね。でも、同時に戦いたいという気持ちもあります。だから今日もそうですし、明日も、鈴鹿での最終戦で思い切り戦えるように、自分のすべてをかけて戦いたいと思います」
昨年、一昨年とは異なり、タイトル争いの中からは離されていることについての心境について尋ねられた野尻はそう語った。
「富士では、何をやってもフィーリングが改善しませんでした。自分たちの状況もしっかり見えず、直し方も分からなかった。それで色々なデータを見たり、SFgoのアプリで他のクルマのオンボード映像を見て、違いを見たりしました」
「初歩的な部分かもしれませんが、そこでかなりの発見もありましたし、今日パフォーマンスが戻ってきたことに繋がっているかもしれません」
「富士が終わった直後には、もうお手上げみたいな部分もありました。でも、遅いままでは嫌です。また速く走れるように……それがもてぎなのか、最終戦の鈴鹿なのかは分かりませんでしたが、チームと共に速く走れるようにパフォーマンスを戻そうと、頑張ってきました」
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