フェラーリを所有するようになって、よく「モテるでしょ?」と、聞かれるようになった。異性に好意を持たれるのでは? という意味で聞いてくるのだろう。
果たして、それについては“ノー”とも“イエス”とも答えづらい。なぜなら、確かに「フェラーリに乗せて!」という女性からのリクエストは多いものの、彼女らを乗せたことが1度もないからだ。
29歳、フェラーリ所有の苦労は続く──GQ CAR'S アクセスランキング 2019年5月
身内はさておき、会社内でも「乗せてほしい!」という女性からのリクエストはあるし(知らない部署の人からもあるようだ)、大学の同級生たちからも「乗せてほしい!」というリクエストがあった。
親しくしている、人生の先輩女性たちからも「乗せてほしい!」と、リクエストが多数寄せられた。ある女性は、マセラティ「ギブリS」やアウディ「R8」などを所有しているにもかかわらず、フェラーリに乗りたいという。
「(フェラーリに乗らずとも)十分、過激なクルマを所有しているじゃないですか!」と、聞くと「フェラーリは別格よ、買えないわ」と、答える。保管するにも、運転するにもハードルが高く、所有は出来ないという。
なるほど、たとえお金があったとしても、おいそれとは購入出来ないからこそ、多くの人が気になるモデルなのかもしれない。
以上のように、多くの女性から注目を集めるボクのフェラーリ。
とはいえ、なぜ、そんなに乗りたがるのか? 理解に苦しむ。クルマ好きならさておき、「乗りたい!」と言ってくる女性のほとんどはさしてクルマに興味がないからだ。「搭載するエンジンは、V型8気筒自然吸気で……」なんて話をしても、「???」と、なるような人ばかりだ。
くわえて、フェラーリは乗降性が良いとは言えないし、静粛性も高いとは言い難い。硬い乗り心地は、走ってナンボであって、快適とは思わない。もちろん、エアコンはばっちり効くし、音楽だって楽しめるけど、助手席に乗って移動するならもっと快適なクルマはあるはずだ。
にもかかわらず、クルマに興味のない女性がなぜフェラーリに乗りたがるのか……。彼女らも、最高のエンジン音やレーシング・マシンのような乗り心地を、クルマに興味がないとはいえ、体感したいのだろうか?
そこで、さまざまな取材を通し、現代女性にまつわる記事を多数執筆している漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんに疑問をぶつけた。なぜ、女性はフェラーリに惹かれるのか? その、答えを辛酸氏は以下のように推察した。
今回、光栄にもイナガキさんのフェラーリの助手席に乗らせていただく機会にあずかりました。御母堂様がひとり目で、「やっぱり乗りづらいわね」と、おっしゃったそうです。ふたり目で光栄ですが身近にたまたまフェラーリを所有している人がいる関係で、フェラーリ初体験とはならず、リアクションも薄めで申し訳ない限りです。
「フェラーリは男のロマンです」と、おっしゃるイナガキさん。女性が乗りたがる理由を知りたいそうですが、こちらとしてはスーパーカー世代でもなくむしろ車離れ世代の若いイナガキさんがフェラーリを買うという大きな決断と出費をされたのが不思議です……。
イナガキさんのフェラーリは、定番の赤ではなく濃いめのブルーで、キャメルの革張りのシートとのコントラストがおしゃれで高級感ありました。もとの所有者がかなりセンス良かったようです。
車高が低いので乗り降りは難儀する部分もありますが、乗ってみるとロードインフォメーションを感じるワイルドな乗り心地。加速度も高く、若い女性的にはスリルを体感できるのかもしれません。とくに古いフェラーリに同乗していると、まさに跳ね馬に乗っているような体感があり、非日常の冒険を味わえます。エンジン音が日常の雑音をかき消し、フェラーリだけに集中させられるオラオラ感も魅力です。
フェラーリは運転者が男性の場合、男としての度量を試すようなところがあり、度々試練を与えてきます。ドライビングテクニックを駆使してなんとか乗りこなそうとする男性の姿は普段よりかっこよく見えるのかもしれません。それも女性が乗りたがる理由のひとつでしょうか。フェラーリを運転している男性は万能感に近い自信をみなぎらせています。身体が拡張しフェラーリと一体化しているようです。
今までイナガキさんは短くて数カ月のスパンで車を買い替えていたそうです。でも運命のフェラーリに出会って変わりました。
「はじめて車を愛せた気がします」とまでおっしゃっていて、言動の端々に車愛が感じられました。たとえばイラストに描いたように、バックするとクラッチが痛むとか言って、手で押してバックさせたのには驚きました。一瞬溝にでもはまったのかと思いました。「大切なクラッチが摩耗してしまう。車を守りたいんです」と、イナガキさん。
フェラーリ男子あるあるかもしれませんが、車を大事にしすぎて、たとえば雨の日こそ迎えに来てほしいのに「エンジンルームに水が入るから……」と、車を出してくれなかったりします。またドアを開けたときちょっとでも駐車場の壁に当たったら怒られたり……。
高級車のフェラーリは行く場所を選ぶというか、庶民的な場所にばかり行っていると機嫌が悪くなる気がします。男性はいつしかフェラーリのご機嫌を第一に伺うようになって、助手席の女性よりもフェラーリに気を使うようになりがちです。そんなクルマと人との三角関係もまた刺激的なのかもしれません。肉体的にも、精神的にも、フェラーリは女としての経験値を高めてくれるクルマです。それが、好奇心旺盛な女性の興味を刺激するのでしょう……。
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